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国公立大全体動向

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センター・リサーチからみる国公立大志望動向
  〜国公立大志願者は増加の見込み 平均点ダウンでやや安全志向〜

 センター・リサーチのデータをもとに今年の国公立大の志望動向を確認していこう。国公立大全体の出願予定数(頭数)は前年比103.6%と前年を上回っている【グラフ1】。今年は受験人口が増加することに加え、不況を背景に国公立大志向が高まっていることから、最終的な国公立大出願者数は増加が見込まれる。

 日程別にみると、前期日程の出願予定者は前年比103.9%と増加。また、後期日程廃止大の影響で、出願率の低下が続いていた後期日程も前年比102.1%と増加している。

 前期日程の出願予定者を難関12大とその他大に分けてみると、難関大では前年比100.8%、その他大が前年比105.0%と難関大の増加率が低くなっている。センター試験の平均点のダウンにより難関大への出願に若干慎重になっている様子がうかがえる。

【グラフ1】国公立大学出願予定者数の変化
国公立大全体動向
【表2】国公立大学 受験生所在地区別志望動向
大学所在地区 出願予定者数
昨年 今年 前年比
北海道 10,312 10,899 106%
東北 21,788 22,894 105%
北関東 14,814 15,730 106%
南関東 30,793 32,978 107%
甲信越 12,675 13,276 105%
東海 35,025 35,910 103%
北陸 9,955 10,117 102%
近畿 36,811 37,602 102%
中国 21,431 22,190 104%
四国 10,844 11,348 105%
九州 38,486 39,941 104%
全国 245,962 255,588 104%
※当該地区に在籍する受験生の志望動向をみたもの
※全国には海外・地区不明等を含む

区分 出願予定者数
昨年 今年 前年比
所在エリア内の大学を志望 154,287 161,403 105%
他エリアの大学を志望 88,647 91,482 103%
※エリアは11(北海道・東北・北関東・南関東・甲信越・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州)に分けて集計

 【表2】は、受験生の所在地区別に志望者数を集計したもの。いずれの地区も増加しているが、なかでもセンター試験受験者の増加が目立った首都圏や、北海道、東北、中四国以西は、増加率が高くなっている。

 また、受験生が「同じ地区内の大学」を志望しているのか、「他の地区の大学」を志望しているのかを比較すると、受験生の地元志向もあり、「同じ地区内の大学」を志望している人の増加率が高くなっている。しかし、「他地区の大学」の志望者も増加しており、学費の安い国公立大においては、極端な「他地区大学の敬遠」傾向とはなっていない。


難関国立大の動向
【表3】国公立大学 難関12大学(前期日程)の志望動向
大学名 出願予定者数
昨年 今年 前年比
北海道 4,973 4,824 97%
東北 5,442 5,498 101%
東京 9,084 8,681 96%
東京医科歯科 601 690 115%
東京工業 2,560 2,624 103%
一橋 3,204 3,323 104%
名古屋 5,701 5,717 100%
京都 6,523 6,777 104%
大阪 7,143 7,334 103%
神戸 7,291 7,030 96%
広島 4,863 5,389 111%
九州 5,323 5,342 100%
上記12大学計 62,708 63,229 101%

 【表3】は難関12大の状況をまとめたもの。最も増加率の高い広島大は、昨春入試で志願者が大幅に減少した反動による増加と考えられる。

 ここ2年、高い人気を示していた東京大は、大学全体で前年比96%と出願予定者が減少している。東北や東海、近畿地区の受験生が減少していることに加え、模試では比較的堅調に志望者が集まっていた関東地区の受験生の減少率も高く、安全志向によりやや敬遠されている様子がうかがえる。この影響もあり、一橋大では商学部を除いて出願予定者が増加しており注意が必要だろう。

 近畿圏では、模試時から高い人気を示していた京都大が前年比104%と増加。特に文系学部は軒並み増加している。また、大阪大は理系学部を中心に堅調な人気を示しており、平均点ダウンにも関わらず、近畿地区ではやや強気の出願が検討されている様子がうかがえる。


系統別の志望動向 〜法・教育・医療で志望者増加 理・農学系は前年からの人気続く〜
【表4】国公立大学(前期日程) 学部系統別志望動向
学部系統 出願予定者数
昨年 今年 前年比
文・人文・外国語 28,921 29,262 101%
社会・国際 8,434 8,987 107%
法・政治 14,157 15,037 106%
経済・経営・商 28,431 29,048 102%
教育−教員養成課程 21,656 23,553 109%
教育−総合科学課程 7,173 7,628 106%
13,354 13,911 104%
57,001 57,582 101%
農・林・水産・獣医 16,421 16,942 103%
医・歯・薬・保健 35,702 37,934 106%
家政・生活科学 3,272 3,420 105%
芸術・体育 3,818 4,470 117%
総合・環境・人間・情報 7,622 7,814 103%
合計 245,962 255,588 104%

 【表4】は国公立大(前期日程)の学部系統別志望動向である。

 文系で高い伸びを示しているのが、模試の時から高い人気を示していた「教育」系で、教員養成課程の出願予定者は1割増となっている。

 また、模試では極端な増加を見せていなかったものの、「社会・国際」系や「法・政治」系も高い伸びを示している。この2系統は全体的に安全志向のなかで、旧帝大クラスの大学でも出願予定者の増加が目立っている。

 理系は昨年から高い人気を示す「理」「農」学系が引き続き志望者を増やしており、さらなる人気上昇が感じられる。ただし、農学系の難関大では出願予定者の減少が目立っており、増加は中堅の国公立大に集中している。

 前年比106%と高い伸びを示す「医・歯・薬・保健」系は、分野毎に状況が異なる。模試同様に高い人気を示しているのが「看護」「医療技術」分野で、「看護」が前年比113%、「医療技術」が前年比109%と、センター・リサーチにおいても出願予定者が大きく増加している。各大学のボーダーラインも、センター試験の平均点がダウンしているにもかかわらず、前年からアップしている大学も多く前年以上に競争が激しい入試が展開されそうだ。

 今年も大幅な定員増を伴う医学科の出願予定者は前年比101%と、志望者数に大きな変化はみられない。前期日程の募集人員は前年から183名増となることから、大学によっては競争の緩和が期待できそうだ。