センター試験概況2019/1/24掲載

 2019年度の大学入試センター試験(以下、センター試験)は、1月19日・20日の両日に、全国693の会場で実施されました。各地で監督者のミスなどが聞かれましたが、天候による交通機関の乱れなどの大きなトラブルはありませんでした。

センター試験志願者・受験者数はやや減少

 2019年度センター試験の志願者数は576,830人(昨年582,671人:前年比99.0%)、本試験の外国語受験者数も538,603人(昨年548,465人:前年比98.2%)といずれも減少しました。
 大学入試センターが発表した志願者数の現卒別の内訳を見ると、現役志願者数は昨年の473,570人から464,950人と8,620人減少(前年比98.2%)しました。18歳人口の減少に加え、2018年度入試の難化の影響から推薦・AO入試へ回避した受験生が多かったと推測します。一方、既卒等の志願者数は昨年の109,101人から111,880人と2,779人増加(前年比102.5%)し、対照的な結果となりました。

 2018年12月に公表された「大学入学共通テスト」の2回目の試行調査では、読解力を要する問題や対話形式での出題、また文章や図表など複数の素材から考えさせる設問が目立つ内容となっていました。
 今年のセンター試験においても、全体的には目新しい出題は少なく傾向に大きな変化はなかったものの、昨年に続き、対話形式での出題や図の読み取りから考察する問題がみられました。たとえば「地理B」では、さまざまな図表を用いて、読み取りと基本的な知識を結びつけて解答させる問題がみられました。また、英語「筆記」では、第3問で話し合いの発言内容をまとめる問題が出されるなど、より実践的なコミュニケーション能力を問う問題となっていました。

「英語(リスニング)」「国語」易化、平均点は大幅アップ

 <図表1>は、河合塾が実施した自己採点集計「センター・リサーチ」参加者の平均点を集計したものです。
 英語では、「筆記」は昨年並みの平均点でしたが、昨年過去最低の平均点となった「リスニング」は8.7点アップの32.0点となりました。
 数学は「数学Ⅰ・数学A」、「数学Ⅱ・数学B」とも平均点は昨年から大きな変動はありません。
 国語は、全体的に易化した影響もあり、昨年より17.0点アップしました。
 文系受験者が中心となる理科①は、最も受験者の多い「生物基礎」が昨年から4.5点ダウンしました。昨年と比較すると科目間の平均点差は小さくなり、いずれの科目も31点前後におさまっています。理科②では、受験者の多い「物理」「化学」の平均点が2科目で約10点ダウンしました。理科で思うように得点できなかったと感じている理系生が多かったのではないでしょうか。
 地歴・公民は、「地理B」で5.9点ダウン、「倫理,政治・経済」で8.6点ダウンしました。4単位科目はいずれも6割を超えており、その差は小さくなっています。

 なお、「センター・リサーチ」の集計結果をもとに河合塾が予想した各教科・科目の予想平均点はこちらを参照してください。

 センター・リサーチ:センター試験受験者の8割以上に参加いただいた自己採点集計

<図表1>「センター・リサーチ」参加者 主要科目・総合型平均点

文系、理系とも8割以上得点者が増加

 多くの国公立大で必要となる7科目の受験者平均点は、文系型で昨年から17.4点アップの581.1点(900点満点)、理系型で12.3点アップの583.6点(900点満点)と、どちらも大幅にアップしました。
 <図表2>は「センター・リサーチ」参加者の7科目型受験者の成績分布です。文系型、理系型とも右側にシフトしており、昨年と比べて高得点層が増加していることがわかります。主要科目である「英語(リスニング)」、「国語」の平均点上昇の影響が大きく、720点(得点率8割)以上の高得点層は文系型で前年比127%、理系型で前年比116%と大幅に増加しています。今年のセンター試験では、高得点が取りやすい状況だったことがうかがえます。

<図表2>「センター・リサーチ」7科目受験者の成績分布