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2020年度入試の概要

この夏、各大学から2020年度入試の概要が発表されました。ここでは、2020年度入試を展望するうえで重要な、入試を取り巻く環境や、注目される入試変更点、大学の動きについて確認してみましょう。

2020年度入試の受験環境

大学志願者数は近年66〜68万人程度で推移してきました。今春行われた2019年度入試の大学志願者数も前年並みの67万4千人でした。では、2020年度の大学志願者数はどうなるのでしょうか?

来春の18歳人口は今春から約8千人減少します。また、現役生の大学志願率も2019年度は前年を下回っており、そろそろ頭打ちと言えそうです。このことから2020年度の現役の大学志願者数は減少しそうです。

既卒生はどうでしょうか? 2019年度入試は安全志向が顕著でした。私立大の合格者数は3年ぶりに増加したこともあり、大学への入学者も増加しました。つまり2020年度入試を受験する既卒生は減少しているものと見込まれます。こういったことから2020年度の大学志願者数は2019年度より減少するのではないでしょうか。

2020年度入試は次年度に大学入学共通テストの導入など大きな変更を控えており、全体的に変更が少ない年です。それでも学部・学科の新設や改組の動きはみられます。また、高大接続改革の動きも進み、推薦・AO入試の拡大、民間の英語資格・検定試験の入試への活用、一般入試での調査書等の点数化は、先んじて広がっています。国公立大、私立大のトピックについてはこの後で取り上げますが、まずは国公立大・私立大共通の動きについて確認していきましょう。

2020年度の大学・学部新設の動き

国公立大では、学部の新設・再編の動きは比較的落ち着いています【図表1】。そのなかで目を引くのが、宇都宮大と群馬大が設置する共同教育学部です。2つの大学が1学部を持つ形になりますが、入試はそれぞれの大学が独立して実施します。長崎大、福知山公立大では情報系の学部を新設します。近年、人工知能(AI)やIoTといった情報技術の発展への期待感や人材需要の高まりを背景に学部新設の動きがみられる分野です。また、公立で初となる専門職大学(静岡県立農林環境専門職大学)も新設されます。

学部・学科の改組では、九州大(芸術工)が5学科から1学科5コース体制になるほか、鹿児島大でも理学部が4学科から1学科に、工学部が7学科を2学科に再編します。学科をまとめ上げることで、定員管理がより柔軟になること、分野横断的な教育・研究プログラムが実施できることなどから、近年理工系を中心に学科を再編する動きが見られます。同時に学科一括で募集する別枠を設け、この区分での入学者の進学するコース・プログラムは入学後一定期間が過ぎた後に決めるという取り組みも見られます。

私立大では来春は9大学の新設が予定されています。そのうち6大学は専門職大学です。来春は、大学統合の動きもあります。関西国際大と神戸山手大が統合して関西国際大となります。また、広島国際学院大、保健医療経営大が募集を停止します。

私立大の新設予定学部の顔ぶれをみると、医療系、国際系、スポーツ系が目立ちます。医療系では、国際医療福祉大、岐阜医療科学大の2大学で薬学部が設置されます。また、国際系では、専修大(国際コミュニケーション)、中京大(国際)などが新設を予定しています。

【図表1】2020年度 主な新設・改組の動き

<国公立大>

公立専門職大学の新設
静岡県立農林環境専門職大
学部の新設・改組
宇都宮大(共同教育)、群馬大(共同教育)、新潟大(経済科学)、新潟県立大(国際経済)、福知山公立大(情報)、県立広島大(地域創生、生物資源科学)、長崎大(情報データ科学)
学科の新設・改組
弘前大(医-心理支援科学)、富山県立大(電気電子工、情報システム工)、福井県立大(生物資源−創造農)、九州大(芸術工)、鹿児島大(教育、理、工)など

<私立大>

大学の新設
東京国際工科専門職大、湘南鎌倉医療大、名古屋柳城女子大、びわこリハビリテーション専門職大など
学部の新設
医療系: 国際医療福祉大(福岡薬)、日本赤十字看護大(さいたま看護)、岐阜医療科学大(薬)、第一薬科大(看護) など
国際系:麗澤大(国際)、専修大(国際コミュニケーション)、 中京大(国際)、甲南女子大(国際)、西南学院大(外国語) など
その他: 東北工業大(建築)、医療創生大(心理)、 東京都市大(建築都市デザイン)、明星大(建築)、目白大(心理)、龍谷大(先端理工)、摂南大(農)、大和大(理工)、武庫川女子大(経営、建築、食物栄養科学) など
大学の統合・募集停止
統合: 関西国際大・神戸山手大
募集停止: 広島国際学院大、保健医療経営大

英語資格・検定試験活用の拡大

近年、英検®やTOEIC®などの民間の英語資格・検定試験を大学入試に利用する動きが広がってきました。【図表2−1】は2020年度の利用状況です。国公立大では全体の約1割にあたる20大学が一般入試で英語資格・検定試験を利用します。私立大では約3割の大学で利用します。英語資格・検定試験を新たに利用するのは、成蹊大(G方式)、関西大(法、システム理工)、近畿大(国際)などです。

【図表2−1】英語資格・検定試験 2020年度一般入試における利用状況

【図表2−2】は、2020年度入試における英語資格・検定試験の利用方法です。最も多いのは、国公立大・私立大ともに、スコア・級に応じて個別試験やセンター試験の英語の得点に置き換えて利用(みなし満点を含む)する「換算」となっています。次いで国公立大ではスコアに応じて一定の点数を試験得点に加える「加点」が3割、私立大では「出願要件」が24%となっています。

【図表2−2】英語資格・検定試験 2020年度一般入試での利用方法


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