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「大学入学共通テスト」とは?

センター試験の後継である「大学入学共通テスト」は、最初の試験が2021年1月に実施されます。大学入試の象徴ともいえる共通試験のリニューアルは、今回の入試改革の目玉です。「大学入学共通テスト」の概要について確認してみましょう。

実施日程、出題教科・科目はセンター試験と同様

共通テストは、センター試験と同様に1月の中下旬の2日間で実施されます。初回の実施は2021年1月16日(土)・17日(日)で、センター試験と同様の6教科30科目が出題されます。各教科内の科目の選択方法もセンター試験と同様です。

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問題作成の方向性

共通テストは、「知識・技能」だけでなく、大学入学段階で求められる「思考力・判断力・表現力」を一層重視するという考えがベースにあります。そこで、解答形式がマークシート式であることは変わりませんが、作問や出題形式は見直しが進められています。

センター試験に続いて共通テストの作問を行う大学入試センターは、2017・2018年度に大掛かりな試行調査(プレテスト)を実施しました。実施後の受験結果を分析し、それを踏まえた共通テストの「問題作成の方向性」が公表されています。

こうした試行調査や公表資料の内容から、現在のセンター試験と比較して、共通テストの作問の方向性としてうかがえる特徴を挙げてみましょう。

「知識の理解の質を問う」「思考力・判断力・表現力を活用して解く」問題を一層重視

共通テストは、高校段階の基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力を把握することを目的に実施されます。これを踏まえて、問題作成の基本的な考え方として、「知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力を発揮して解くことが求められる問題を重視する」としています。

なお、センター試験においても知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力を活用して解く問題が出題されていなかったわけではありません。センター試験は、問題の評価・改善が重ねられて実施されてきました。大学入試センターが示した問題作成方針のなかでも「センター試験における良問の蓄積を受け継ぎつつ」とあり、共通テストは、こうしたセンター試験の実績をベースに実施されます。

問題の場面設定

授業において学習する場面、社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面、資料やデータなどを基に考察する場面など、学習過程を意識した場面設定を重視するとしています。こうした問題作成の方向性は、試行調査の問題からもうかがえます。

必要な情報を組み合わせて思考・判断させる問題

文章・図・資料などの複数の情報を提示し、必要な情報を読み取る力や、読み取った情報を比較したり組み合わせたりして、課題を解決する力を問うことを意識した問題が出題されそうです。なお、高校で身に付けた知識の理解や思考力等を、新たな場面で発揮できるかを問うため、資料等では教科書で扱われていないものも扱う場合があるとしています。

なお、2018年度に実施した試行調査では、平均得点率が5割になるよう作問されました。現在、大学入試センターから公表されている問題作成方針では、共通テストで想定する平均得点率は明示されていませんが、同様の得点率を想定して作問されると考えてよいでしょう。

関連リンク

大学入試センター 「大学入学共通テスト等について」

・河合塾ホームページ 試行調査(プレテスト)の分析( 2017年度版2018年度版

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英語筆記は「リーディング」に改称、「リスニング」と同配点に

外国語の「英語」については、名称や配点が変更されます。センター試験では英語受験者には「筆記」「リスニング」が課されていましたが、「筆記」は「リーディング」に改称されるとともに、配点が200点から100点に変更されます。一方、「リスニング」の配点は50点から100点に変更され、「リーディング」と同配点になります。

「リーディング」では、様々なテクスト(文章や文献がひとまとまりとなっているもの)から概要や要点を把握する力や、必要とする情報を読み取る力などを問うことをねらいとし、センター試験で出題されていたような、発音、アクセント、語句整序などを単独で問う出題はなくなります。

「リスニング」では、読み上げられる音声の回数が、問題により1回読みを含めたもの(センター試験は全て2回読みで実施)が出題されます。

なお、リスニングとリーディングの配点は、各大学が成績利用の際に配点比率を変更することは可能で、1:1の比率を利用する大学のほか、センター試験時の4:1を継続する大学、3:1とする大学など、対応は大きく分かれています。

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その他の変更点

数学@(数学T、数学T・数学A)では記述式問題の導入は見送られましたが、当初想定していた問題分量は変えないことから、試験時間は70分となりました。数学では、数学的な問題過程を重視するとしており、事象から数学的問題を見いだし、解決の見通しを立てることや、解決過程を振り返り得られた結果を活用することが求められます。そのための「考える時間」を考慮した試験時間となりました。

国語では記述式の出題が見送られたことで、近代以降の文章(現代文)の出題はセンター試験と同様の大問2問となります。ただし、これまでのセンター試験では「評論」「小説」が題材となっていましたが、共通テストでは「論理的な文章」「文学的な文章」「実用的な文章」を題材とするとされました。また、大問ごとに一つの題材で問題を作成するのではなく、異なる種類や分野の文章を組み合わせた問題を検討するとしています。2018年度の試行調査でも、実用的な文章(著作権を題材としたポスター、法律の条文)と論理的な文章を組み合わせた問題が出題されていました。センター試験では扱われなかった素材です。

理科Aでは、センター試験では選択問題が出題されていましたが、共通テストでは出題されないこととなりました。

大学へ提供される各教科・科目の成績は、配点に対する得点のほか、新たに9段階の段階評価が提供されます。この段階評価は、その科目の受験者の得点状況から算出されるため、得点と段階の関係は科目により異なります。各科目の得点は、試験当日に公表される配点・解答をもとに自己採点をすることで、試験当日には自分の得点を確認できますが、段階評価は全受験生の成績集計終了後でないと確定しませんので、試験実施数日後の公表となる見込みです。大学の用途としては、指定した段階以上であれば出願資格を満たすといったような、出願基準での活用が想定されますが、導入当初は馴染みがないことから、この段階別評価が入試に用いられる可能性は小さいでしょう。


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