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倫理,政治・経済

参考:2024年度共通テスト「倫理,政治・経済」問題構成と設問別分析

問題構成

大問 分野 配点 マーク数
1 源流思想 12 4
2 日本思想 12 4
3 西洋思想 12 4
4 現代の諸課題と青年期 14 4
5 政治・経済総合 19 6
6 経済成長とグローバル化 19 6
7 国際社会の諸課題 12 4
合計 100 32
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設問別分析

第1問
「思想の流れ」をテーマとする会話文をもとに、ギリシア哲学、キリスト教、仏教、古代中国思想、イスラームなど、東西の源流思想から広く基本的な事項を中心に出題された。問1の神秘主義(つまり新プラトン主義)とキリスト教の神学、および「シーア派とスンナ派の分離」の背景についての記述は、受験生には判断が難しかっただろう。
第2問
「平和」をテーマとする会話文をもとに、日本の思想が幅広く取り上げられた。具体的には、古代日本人の思想、仏教、江戸時代の儒教などが出題された。問4は、資料の内容を読み取る問題であった。
第3問
「芸術の見方」をテーマとする会話文をもとに、近代の西洋思想を中心に出題された。具体的には、宗教改革の影響、カントやルソーの思想が取り上げられた。問2のカントの設問と問3のルソーの設問では、知識とともに、引用資料文の内容を的確に読み取る能力が試された。
第4問
「後悔」をテーマとする会話文をもとに、現代社会の諸課題・青年期の心理の分野から様々な事項が出題された。例年通り、会話文の内容を読み取る問題も出題された。問2(1)では、ハイデガーの思想について正確に理解できているかどうかが試された。
第5問
さまざまな団体・集団の働きに関連して、日本の雇用保険と労災保険、信教の自由と政教分離の原則、消費者団体訴訟制度、日本の会社の組織や責任、臓器移植法の改正などについて出題された。問1、問4、問6は、与えられた資料の内容を正確に読み取ることが求められている。
第6問
経済成長とグローバル化をテーマとして、GDP(国内総生産)や市場の失敗、比較優位、貿易による国内市場への影響などについて出題された。問5は、選択肢の数字を選んで、メモの内容が成り立つか否かを検討する問題、問6は、内外の条件変化にともなって起こる国内の需要曲線の変化を答える問題であり、いずれも論理的な思考力が試されている。
第7問
国際社会における日本の立場と役割をテーマとして、政治・経済の幅広い領域から出題された。問2は、図の読解力に加え人口問題のやや細かな知識が必要とされている。問3は、一帯一路構想やアジアインフラ投資銀行など、ここ数年の中国をめぐる事柄について、やや細かな知識が出題されている。

参考:共通テスト「倫理,政治・経済」平均点の推移

年度 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度
平均点 61.26 60.59 69.73 69.26 66.51
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