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2019年度入試の概要

この夏、各大学から2019年度入試の概要が発表されました。ここでは、2019年度入試を展望するうえで重要な、入試を取り巻く環境や、注目される入試変更点、大学の動きについて確認してみましょう。

2019年度入試の受験環境

大学志願者数は近年66~68万人程度で推移してきました。今春行われた2018年度入試の大学志願者数も前年並みの67万9千人でした。では、2019年度の大学志願者数はどうなるのでしょうか?

来春の18歳人口は今春から約5千人減少と減少幅は僅かです。一方で、現役生の大学志願率は年々上昇しています。また、2018年度入試が私立大を中心に厳しかったことから、既卒生は増加が見込まれます。こういったことから2019年度の大学志願者数は2018年度と大きく変わらないと考えてよいでしょう。

来春も学部・学科の新設や改組、入試変更の動きがみられます。また、高大接続改革の動きも進み、推薦・AO入試の拡大、民間の英語資格・検定試験の入試への活用などが広がっています。国公立大、私立大のトピックについてはこの後で取り上げますが、まずは国公立大・私立大共通の動きについて確認していきましょう。

2019年度の大学・学部新設の動き

国公立大では、学部の新設・再編の動きは比較的落ち着いています【図表1】。ただし、理工系学部を中心に、複数学科を少数の学科に再編または1学科に統合してコース制やプログラム制を導入する動きは来春も目立ちます。学科を統合することで教員の配置や定員管理が柔軟になり、複数の専攻分野を横断した教育が容易になることから、国立大を中心に学科再編の動きが進んでいます。なお、学部の募集人員の一部を、大学院までの6年一貫教育を前提とした課程・コースなどとして設置する動きも見られます。

私立大では大学新設の動きが活発です。このなかには2019年度より創設される専門職大学が含まれます。専門職大学は実践的な職業教育を行う新しい大学です。実習が重視され、卒業に必要な単位の3~4割程度以上が実習等の科目となるなど、カリキュラムに特徴があります。当初は13大学で設置申請がされていましたが、審査の過程で開学を延期する大学が相次ぎ、2019年度は9月末現在で2大学が設置予定です。

近年、私立大の公立大学化の動きが続いていますが、2019年度も千歳科学技術大が公立大に移行する予定です。2019年度入試は私立大として実施されるため、他の国公立大との併願が可能です。また、学費は国立大と同程度まで下がるため、志願者の増加が見込まれます。

新増設学部・学科の系統を確認すると、医療系のほか、国際系の新設が目立ちます。医療系のうち「看護」は近年新設が続く分野ですが、2019年度も1公立大、10私立大で学部・学科の設置が予定されています。国際系では、国立の東京外国語大(国際日本)、私立では中央大(国際経営、国際情報)、津田塾大(学芸-多文化・国際協力)、立命館大(グローバル教養)など、難関大で学部・学科新設の動きがあり、改めて注目を集めそうです。このほか兵庫県立大(社会情報科学)、武蔵野大(データサイエンス)といった情報系の学部の新設が注目されます。

【図表1】2019年度 主な新設・改組の動き

<国公立大>

学部の新設・改組
室蘭工業大(理工)、福島大(農)、東京外国語大(国際日本)、横浜市立大(国際教養、国際商、理)、富山県立大(看護)、兵庫県立大(国際商経、社会情報科学)
学科の新設・改組
宇都宮大(工)、千葉大(教育)、東京農工大(工)、三重大(工)、京都府立大(文-和食文化)、新見公立大(健康科学-健康保育、地域福祉)、愛媛大(理、工)、佐賀大(理工、農)、熊本県立大(環境共生)
学科の募集停止
大阪大(薬-薬科学)

<私立大>

大学の新設
国際ファッション専門職大(東京・名古屋・大阪)、長岡崇徳大、岐阜保健大、和歌山信愛大、高知リハビリテーション専門職大、福岡国際医療福祉大
学部の新設
看護系: 清泉女学院大、長野保健医療大、岐阜協立大、四天王寺大、大手前大、川崎医療福祉大など
国際系: 中央大、東京成徳大、名古屋外国語大、京都産業大、立命館大 など

英語資格・検定試験活用の拡大

英検やTOEICなどの民間の英語資格・検定試験を大学入試に利用する動きもますます広がりを見せます。2021年1月から実施される「大学入学共通テスト」でも英語の資格・検定試験を利用する方針ですが、各大学の個別入試では先行して利用が広がっています。【図表2-1】は、一般入試で英語資格・検定試験を利用する大学数の推移です。2019年度の一般入試で英語資格・検定試験を利用する大学は、国公立大で19大学、私立大で168大学にのぼります。この3年で活用の動きが広がっている様子がわかります。

【図表2-1】英語資格・検定試験 利用大学数の推移

  2016 2017 2018 2019
国公立大 9大学
(5%)
14大学
(8%)
17大学
(10%)
19大学
(11%)
私立大 57大学
(10%)
98大学
(17%)
137大学
(23%)
168大学
(28%)

※河合塾調べ、(  )内は利用率

※1区分でも英語資格・検定試験を利用している大学は「利用大学」として集計

【図表2-2】は、2019年度入試における英語資格・検定試験の利用方法です。最も多いのは、国公立大・私立大ともに、スコア・級に応じて個別試験やセンター試験の英語の得点に置き換えて利用(満点を含む)する「換算」となっています。次いで国公立大ではスコアに応じて一定の点数を試験得点に加える「加点」が3割弱、私立大では「出願要件」が3割以上となっています。要求されるレベルに目を向けると、半数の大学がCEFRレベルのB1(英検2級相当)を基準としています。次いでA2が4割となっています。B2を基準とする大学は、その多くが「満点換算」としています。個別試験またはセンター試験を満点として扱うため、やや高めのレベルを要求しているのです。

【図表2-2】英語資格・検定試験 利用方法(2019年度入試)

※グラフは英語資格・検定試験利用大のうち、該当方法による利用を行っている大学の割合で、1大学が複数の利用方法で実施している場合、それぞれを1件として集計

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