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2019年度入試の概要

国公立大入試の主なポイント

国公立大では高大接続改革に伴う動きとして、英語資格・検定試験の入試での活用だけでなく、推薦・AO入試の新規実施などによる募集人員の推薦・AO入試へのシフト、一般選抜に面接を導入することで受験生を多面的に評価しようとする動きなどが見られます。また、2019年度は学部新設の動きは比較的落ち着いていますが、理工系学部を中心に学科再編の動きが目立ちます。

学部・学科再編の動き

福島大では農学群を新設します。農学群は入学定員100名、食農学類の1学類のみの構成で、2年次後期から4つのコースに分かれます。福島県農業の復興と、「食」と「農」との結びつきを重視した、これまでの農学部にない新しい教育・研究をめざすとしています。農学群の新設に伴い、人文社会、理工学群では入学定員が合計100名の減員となります。

東京外国語大では国際日本学部を新設します。我々が暮らす日本という国を世界の中に位置づけて学ぶ学部で、英語と日本語による授業で留学生と一緒に学びます。入学定員は75名で、一般入試は前期日程のみでの募集となります。入試科目は既存の言語文化、国際社会学部とほぼ変わりませんが、2次試験の英語でスピーキングが課されます。なお、既存の2学部では、学部新設に伴い入学定員が減少します。

東京農工大では工学部で学科の改組を行います。8学科を6学科へと再編し、学問分野をイメージしやすい学科名称に変わります【図表3】。教育課程についても、「欅(ケヤキ)型教育」として、専門分野を幹としつつ、枝を広げるように複数の工学分野を学ぶことができるよう再編されます。

【図表3】東京農工大 工学部の学科再編

※大学公表資料より

AO・推薦入試の拡大

国公立大では、推薦・AO入試の導入・拡大が進んでいます。2019年度は千葉大(法政経)、大阪市立大(医-医)、九州工業大(工、情報工)などでAO入試を新たに実施します【図表4】。AO入試の募集人員を拡大する動きもあります。東北大(文、法、理)で計63名増、秋田大(理工)で計33名増となっています。また、神戸大では「志」特別入試を導入します。神戸大ではすでにAO入試を実施していた学部もありましたが、「志」特別入試の導入で、AO入試実施学部、募集人員も拡大します。

推薦入試を新たに実施、拡大する動きも各地で見られます【図表4】。2019年度より推薦入試を新たに実施するのは東京外国語大(国際社会、国際日本)などです。また、推薦入試の募集人員を拡大するのは、室蘭工業大(理工-昼)(85名増)、岐阜大(教育)(28名増)、大阪大(工、医)(計42名)などとなっています。

推薦・AO入試の拡大の背景には、高大接続改革で求められている入試での多面的・総合的評価への転換があります。また、推薦・AO入試を拡大することで、一般選抜の募集人員が昨年度より大きく減少している大学・学部が見られます。前年度並みの志願者数となった場合、倍率が大きく上昇しますので、注意が必要です。

【図表4】2019年度 新規AO・推薦入試実施大(国公立大)

AO入試 推薦入試
  • ・北海道教育大(札幌校)
  • ・秋田大(国際資源)
  • ・千葉大(法政経)
  • ・大阪市立(医-医)
  • ・神戸大(理)
  • ・徳島大(医-医)
  • ・香川大(農)
  • ・九州工業大(工、情報工)
  • ・佐賀大(理工、農)
  • ・宮崎大(工)
  • ・東京外国語大(国際社会、国際日本)
  • ・福井大(工)
  • ・三重大(工)
  • ・広島大(教育)
  • ・長崎大(薬)

※河合塾調べ

一般入試の主な変更点

「大学入学共通テスト」への移行を2年後に控えていることもあり、2019年度入試では前年までと比べ入試の変更は比較的少なくなっています。その中で目立った動きについて紹介します。

東京工業大では2019年度より類別から学院別募集に変更されます。これまで1年次は入学時の類に所属し、2年次から各学院の系に進む形でしたが、来春からは入学時から学院に所属することになります。前期日程では、受験生は6学院から希望する順に3学院を選択して出願し、得点上位者から志望順に従って所属学院が決定されます。なお、東京工業大では2019年度入学生から授業料が現行の53万5,800円から63万5,400円に値上げされます。これまで国立大の授業料は文部科学省が定める標準額(53万5,800円)で一律に並んでいましたが、2019年度からは東京工業大が他大学より約10万円高い授業料となります。

理工系ではこのほかにも募集区分や選抜方式を変更する大学が見られます。秋田大(理工-前・後)ではコース別の募集から学科別募集に、山形大(理-前)では分野別から学科一括募集へと変更されます。また茨城大(工-前)、大阪大(工-前)では、これまでAとBの2方式で選抜を行っていましたが、2019年度からはどちらも1方式での実施となります。

教育学系で目立つのは、一般入試で面接を導入する動きです。宇都宮大(教育-前)、上越教育大(前)、兵庫教育大(前)などで2019年度から面接試験を実施します。近年、教育系や医療系を中心に一般入試で面接を導入する動きが盛んです。面接によって教育者、医療従事者としての適性を、教科学力だけでなく、人物でも評価しようとしているのです。2018年度は東京大(理三)が面接を復活させ話題となりました。その東京大(理三)では、2019年度から2段階選抜の予告倍率を4.0倍から3.5倍に変更します。東京大によると、2次の面接に時間を要することから2次受験者数を減らすためとしています。

公立大のみで実施される中期日程では、2019年度も導入の動きが相次ぎます。2018年度に新設された公立小松大、同じく2018年4月に公立大学化した公立諏訪東京理科大は、2018年度は他の国公立大とは別日程で入試を行いました。2019年度からはいずれも分離・分割方式の前期・中期日程で実施します。また、兵庫県立大に新設される社会情報科学部も前期・中期日程で実施します。中期日程を実施する公立大が増えると、前期・後期に次ぐ3つめの出願先として検討する大学が増え、受験生としては選択肢が広がります。

個別の大学の変更点は、こちらから確認できますのであわせてご利用ください。


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