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センター試験 倫理,政治・経済

学習アドバイス

2017年度センター試験に続き、2018年度も倫理分野と政治・経済分野の全範囲からバランスよく出題されていました。倫理分野について見ると、源流思想、西洋近現代思想、日本の思想、現代社会の倫理、青年期の課題と自己形成の5つの領域から、まんべんなく設問が設けられています。政治・経済分野についても、政治と経済がほぼ同比率で出題されています。したがって、トータルバランスに気を配り、すべての単元の学習事項をしっかりと押さえ、未学習の単元をつくらないようにすることが大切です。
 2017年度の試験では、倫理分野の方が政治・経済分野と比べて難度が高い傾向にありましたが、2018年度の試験では、両分野の間にそれほど大きな難度の差が見られませんでした(倫理分野の全18問の平均正答率がおよそ76.1%であったのに対し、政治・経済分野の全18問の平均正答率はおよそ77.6%でした)。両分野間で難度に大きな差が生じる年度もありますが、「前年度の試験で難度が高かったから」という理由だけで倫理あるいは政治・経済のどちらかの分野にばかり時間を費やすようなことは避けましょう。
 その上で、内容理解に徹した学習を大前提とすることが重要です。用語丸暗記で何とか対処しようとする受験生も一部に見受けられますが、誤りの選択肢のなかに受験生を惑わすような形でキーワードを掲げておくという出題手法は少なくなく、丸暗記型の学習ではこのような選択肢への対応が困難となります。この種の出題手法にひっかからないようにするためにも、教科書の内容理解に徹した学習を進めることが重要です。さらに、模擬試験や過去問を活用して理解を正確にし、正誤判断力を磨くことも必要でしょう。さらに、読解力や思考力を試す設問への対応力を磨くことも求められます。2018年度も、読解力や思考力を試す設問が出題されました。このことから、模擬試験や過去問の演習を通じて、読解力や思考力を試す設問への対応の仕方を学び取っていくことが求められます。

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2019年度問題構成と設問別分析

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大問 分野 配点 マーク数
1 現代社会の諸課題と青年期 14 5
2 日本の思想・源流思想 18 7
3 西洋の近現代思想・源流思想 18 6
4 政治・経済総合 22 8
5 日本国憲法の人権保障と統治機構 14 5
6 経済発展に伴う諸問題 14 5
合計 100 36

設問別分析

第1問

「現代の家族」をめぐる会話文をもとに、青年期の心理、生命倫理、社会における支え合いなどが問われた。人工授精についての設問(解答番号2)はやや難しいものであった。また、現代思想分野から、レヴィ=ストロースとフーコーの思想について出題(解答番号4)されたが、深い内容までは問われなかったため、難しいものではなかった。

第2問

「心と行為」をテーマとした本文をもとに、日本の神話、仏教思想、中国思想、近世思想、近代思想など、主に東洋・日本思想について幅広く問われた。荘子についての出題(解答番号10)は、他の選択肢中に「五常」や「五蘊」といったやや正誤判断の難しい用語が含まれていたものの、正解の選択肢そのものは教科書の学習範囲内の基本的な知識で判断できるものであった。西田幾多郎の「無の場所(絶対無)」についての出題(解答番号11)は、思想内容を深く問うものであったため、難問であっただろう。

第3問

「運命」をテーマとした本文をもとに、アリストテレス、イスラーム教、マキャヴェリ、ベーコン、ヘーゲル、ダーウィンなど、主に西洋思想について問われた。ヘーゲルの思想についての出題(解答番号16)は「理性の狡知」や「人倫」についての理解を問う発展的な学習内容を含んでおり、受験生にとっては難問であっただろう。

第4問

経済のグローバル化に関する本文をもとに、日本の裁判制度、国民総生産と国内総生産、国連海洋法条約が定める内容、金融、日本の会社企業など、政治・経済の領域から多様な問題が出題された。ほとんどの問題は教科書を丁寧に学習していれば対応できるが、金融についての出題(解答番号25)は量的緩和政策と金利政策の違いを理解していないと正解できず、やや難しい。

第5問

人権保障の歴史と統治制度に関する本文をもとに、人身の自由、新しい人権、新旧憲法の比較、国会、地方自治について出題された。地方議会の不信任決議の成立条件についての出題(解答番号31)は、やや細かい。

第6問

経済発展と環境問題に関する本文をもとに、経済学者、一般会計決算に関する図の読み取り、市場メカニズムを通じて環境保全の誘因を与える政策手段の例、コンパクトシティとふるさと納税、環境の整備や保全に関する取り組みなど、経済に関する事項が幅広く出題された。コンパクトシティとふるさと納税についての問題(解答番号35)は、時事的動向についての出題であり、日頃から時事問題を意識しながら学習する必要がある。

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平均点の推移

年度 平均点
2019年度 64.2
2018年度 73.1
2017年度 66.6
2016年度 60.5
2015年度 59.6

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