河合塾の大学入試情報サイトKei-Net Kawaijuku Educational Infomation Network

menu

北海道大学 学習アドバイス

河合塾講師からの学習アドバイス

教科別の学習対策について、河合塾講師がアドバイスします。
 (※出題範囲は募集要項、大学ホームページ等で必ず確認してください。)

英語

最近の出題傾向

①長文読解
 長文2題の出題からなる。どちらも、記述式・客観式併用の総合読解問題である。英文は「文化・社会」をテーマにしたものがよく出題されている。構造的に複雑な英文は少なく、また内容も抽象的なものはあまり出題されていない。2題を合わせた英文の総語数は、1,300~1,400語程度のことが多く、ある程度の速読力は必要である。設問の形式としては、内容一致文を選ぶだけではなく、それを本文で述べられている順位に並べ替えるという問題、また空所補充形式の本文の要約問題が出題されたのは大きな変更であろう。

②英語表現
 英文を題材にしての英語表現の問題である。主に質問A・Bは本文の内容に合うように英文を完成させる問題である。質問Cは英文の内容をもとに自分の考えを70または80~100語の英文で述べる問題である。与えられる英文の語数は300語程度の「日常生活と何らかの関わりのある」ものが多い。

③要約文の空所補充
 会話文を読んで、その要約文の空所を補充する形式である。最近は、空所ごとに4つの選択肢があるという形式ではなく、24の選択肢から12の空所を埋めるという従来の形で出題されている。

2020年度入試予想・対策

①長文読解
 1.「強弱」と「つながり」
 (1)英文の構造把握に関わる問題、(2)文と文のつながりの把握に関わる問題、(3)文章全体の流れの把握に関わる問題がまんべんなく出題されている。したがって、「ただ漠然と読んで訳す」という読み方を普段しているのでは高得点は望めない。
 パラグラフの核となる文とその説明をしている文とを分けた強弱をつけた読み方をしなければ、ポイントを的確に捉えることができず、タイトル選択や解釈系の問題で点数を落とすことになる。
 さらに「文と文のつながり」を意識した読み方をする必要がある。「代名詞が何を指すのか」を問う問題は頻出なので、普段から代名詞が指すものを確認する習慣をつけておく。また抽象的な内容の表現や文に出合ったら、前後関係から「つまりどういうことか」を考える読み方をすることも大事である。

 2.やはり必要な記述力
 記述問題の量は年度によってかなり異なるが、それでも点数配分が高いこの分野の得点率が合否を左右する可能性がある。したがって、記述力を高めるために、「やや複雑な英文」に出合ったら、何となくわかるではなく、実際に訳文を書いてみること、また説明問題も出題されるので、「直訳してもわからない英文」に出合った場合も、「つまりどういうことか」を自分なりに考えて、その答えを実際に書いてみるのもよい。

②英語表現
 A・Bの英問の答えを英文で書く問題では、対応箇所の英文を「書き換える力」が重要となる。したがって、「句と節の転換」「主語の転換」「態の転換」「品詞の転換」などの基本的な書き換えのパターンを身につけておく必要がある。さらに、単純に形を書き換えるだけではなく、意味を読み替えることが求められることもある。したがって「英文→概念→ほかの英文」の演習も適宜する必要がある。この力は普段の授業のなかで養っていくのが、最もよいだろう。
 Cでは、近年は「反対意見」を述べる問題が比較的多い。賛成するにしても、反対するにしても「述べられている意見とその根拠」を的確に把握していないと、適切な意見が書けない場合が多い。その意味では読解問題の要素があることになる。したがって、読解の学習の際に筆者の主張と根拠を日本語や英語でまとめてみるのは非常に効果的な勉強である。さらにそれに対して賛成または反対の内容に英文を書いてみるのはさらに実戦的である。

③要約文の空所補充
 「意味」だけで考えていては正解にたどりつけない問題もある。名詞を挿入する場合は前置詞との結びつきを、動詞を選択する問題では目的語との結びつきを考える必要がある場合もある。したがって、普段から英文を読む際に、単語や語句の使われ方に注意を払う必要がある。さらに、短時間で対応箇所を特定するためには、会話文を一気に読み切る読解力も鍛えておきたい。

文系数学

*2011年度入試より、理系の一部(医学部-看護学専攻など)も数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bを範囲とする問題を解答することになった。しかし、対象となるのは文系学部の受験生の方が多いので、ここでは『文系数学』と表記する。

最近の出題傾向

①出題範囲と傾向
 大問4題で数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bのほぼ全範囲から幅広く出題しようという姿勢が続いている。
 最近は様々な分野の問題が出題されているため、どの分野が重点分野なのかはまったく読めないが、毎年出題されている数学Ⅱの『微分法・積分法』と、最近では2016・2019年度には出題されなかった数学Aの『場合の数・確率』の2つの分野は、ほぼ毎年出題されると見てよいだろう。

②その他の特徴
 30年以上も前から文系・理系の「共通問題」がよく出題され、最近は設定が同じであるが設問が文系と理系で異なり、理系の方がやや難しい「類似問題」が出題されていた。2017・2019年度は「類似問題」が出題されたが、2016・2018年度は出題がなかった。2020年度はどうなるかわからないが、「共通問題」または「類似問題」の出題があるものとして、しっかりと準備しておきたい。

2020年度入試予想・対策

 北海道大学の入試問題は文系・理系ともに年度による難易度の変化がほとんどないのが特徴である。やや難しくなったり、やや易しくなったりという若干の変化はあるが、特筆すべき変化は最近もない。全体として解きやすい問題が多いが、個々の問題を見ると、難易度がほぼ同じといわれている他大学の数学の問題よりは「やや難しい」問題がほとんどで、決して易しい問題が出題されている大学ではない。この状況はこれからも続くと考えるのが妥当だろう。

①「図形問題」の攻略
 北海道大学の数学の問題は、文系・理系を問わず、図形やグラフ・座標が関係する問題の割合が非常に高い。2019年度は4題中3題がそうだった。2020年度もかなりの問題に図形やグラフ・座標が関係してくるものと考えて準備しておきたい。また、「図形問題」といっても実際はどの分野から出題されるのかまったくわからないので、できるだけ幅広く学習して準備しておくべきである。

②『頻出ではないタイプの問題』にも負けないように!
 最近は、文系受験生にとってはかなり厳しいテーマの問題が出題されているということを少し気に留めておいてもらいたい。例えば2008・2014・2019年度の3回も出題された「三項間漸化式」の問題は、教科書の【発展】の内容である。他大学の文系学部ではあまり出題されていなくても、北海道大学では3回も出題されているという事実を踏まえると、【発展】で扱われている内容まできちんと学習しておかなければならないだろう。また、この『頻出ではないタイプの問題』は、北海道大学の文系の数学の問題のレベルから見ると難しいことが多く、出来はそれほどよくない。多くの受験生ができないということは、これらの問題の出来・不出来が合否に直接影響することは少ないと思われるが、最初からお手上げ状態で0点となるのではなく、確実に得点できる部分も含まれていることが多いので、粘り強く部分点を狙っていってほしい。

理系数学

最近の出題傾向

①出題範囲と傾向
 大問5題で高校数学のほぼ全範囲を問うことを目標とし、幅広い範囲から出題しようという姿勢が続いている。以前から数学Ⅲの『微分法・積分法』をとても重視している大学であり、かつてはこの分野から毎年ほぼ2題がコンスタントに出題されていたのだが、最近少し変化が見られる。この10年間で見ると、2011・2012・2016・2017・2018年度は1題であり、特に最近は1題であることが多い。その理由はよくわからないが、現在の教育課程になり数学Ⅲで扱う分野が増えたため、例えば『複素数平面』の問題も「数学Ⅲからの出題」なので、数学Ⅲのウエイトが非常に高く見られるのを避けているのかもしれない。したがって、これからは「数学Ⅲからの出題」が2題で、『微分法・積分法』と『複素数平面』から1題ずつということもあると考えておいた方がよいかもしれない。

②その他の特徴
 30年以上も前から『場合の数・確率』の問題や、いわゆる「図形問題」が文系・理系まったく同一の「共通問題」としてほぼ毎年出題されていた。この「共通問題」は、およそ10年ほど前からその形を少し変え、同一のテーマで文系・理系の設問を変えて理系を難しくするという「類似問題」の出題が増えてきていた。ここ5年間では、2017・2019年度は「類似問題」が出題されたが、2015・2016・2018年度はまったく出題されなかった。2020年度はわからないが、「共通問題」または「類似問題」の出題があっても大丈夫なように準備だけはしておきたい。

2020年度入試予想・対策

 2016年度はかなり難化し、2017年度は易しくなった。これまで北海道大学は難易度の変化がほとんどなかったので、2年連続で難易度の変化があったのは珍しい。その次の2018年度は各問題の特に最後の部分がやや難しくなり、完答できる問題数が減ったため、全体としては難化したように見えたが、合格した受験生の得点に大きな変化はなかった。この傾向が2019年度も続いた。このように、標準レベルの問題の出題ということに変化はないが、完答しにくい問題が増えてきているので、解ける設問をきっちりと解くようなトレーニングが必要である。

①いろいろなタイプの「図形問題」の攻略
 北海道大学の数学の問題は、文系・理系を問わず、図形やグラフ・座標が関係する問題の割合が非常に高い。最近では2013・2014・2018年度の前期日程は5題中4題と多く、2010年度の前期日程ではたった1題だった。しかしこれらは例外と見るべきで、2020年度は標準的に2~3題が図形やグラフ・座標と関係するものとして準備しておきたい。また、今までの北海道大学の「図形問題」は『図形と方程式』『平面図形』『空間図形』『空間座標(ベクトル)』『2次曲線』『複素数平面』など幅広い分野から出題されているが、最近よく出題されている『複素数平面』には特に注意しておきたい。

②数学Ⅲの『微分法・積分法』を得点源に!
 北海道大学で出題される数学Ⅲの『微分法・積分法』の問題は、すでにどこかの難関大学で出題されたことのある良問やどこにでも出ていそうな典型的な問題であることが多いので、まったく手を出せないことはないだろう。古くから「微分・積分の問題は裏切らない」といわれているが、それは確かにうそではなく、しっかりと学習してきた者が「微分・積分の問題」をきっちりと完答し、センター試験の失敗を挽回して合格したという例が数多く存在する。「数学Ⅲの『微分法・積分法』の問題を完答するということが、北海道大学に自分が合格するためにはとても大切なことなんだ!」と信じて、典型問題を中心とした学習で、ぜひ完答をめざしてほしい。

現代文

最近の出題傾向

①問題文の傾向
 近年の北海道大学現代文には、多様なジャンルの文章が出題されている。2008年度入試までは〈哲学+言語論〉、2009~2012年度までは〈言語論+社会論〉という組み合わせで、それぞれ出題されていた。ところが、2013年度以降は、学問論、(言語)表現論、芸術論、科学論、社会論、翻訳論、文化論というように、問題文が多様化している。そして、2019年度入試では、大問一には、人間の文化と自然に関するエッセイ(的な文章)が、そして、大問二には、寺田寅彦をめぐって、科学の在り方を考察したエッセイが、それぞれ出された。このように概観してもわかるように、問題文の種類には特定の傾向らしきものが見られない。ただし近年、エッセイ(的な文章)が多く出題されている。

②設問の傾向
 2019年度入試の特徴としては、(1)大問一、大問二の両方で、「本文全体の論旨を踏まえ」るという条件のある問題が出されたこと、(2)(2018年度入試にはなかった)抜き出し問題が出されたこと、そして、(3)「具体的」な説明を求める設問が複数出されたこと、である。
 他方、傍線部の内容説明や理由説明を求める問題といった、オーソドックスな設問が多いのは従来どおりである。また、字数制限が厳しい問題が出されることにも変化はない。

2020年度入試予想・対策

①論理的読解力の習得
 傍線部に含まれる語句が、本文のどの言葉とつながっているのかを読み取ることができなければ、すなわち、文章を論理的に読解できなければ、内容説明問題でも、理由説明問題でも、高得点は望めない。
 そして、2019年度入試では、大問一・問五と、大問二・問五に「本文全体の論旨を踏まえて」という条件のある問題が出された。この種の設問では、傍線部につながる論理を本文全体から特定し、解答に反映させねばならない。そうした意味では、語と語、文と文のつながり(=論理)だけでなく、段落と段落や、本文の前半と後半のつながりも理解しなければ、「論旨」を特定できない。したがって、本文を詳細に理解する〈ミクロの読解力〉のみならず、本文全体を大局的に捉える〈マクロの読解力〉の習得も必要である。

②文章表現力の訓練
 先述のように、ここ数年の設問の特徴として、厳しい字数制限が挙げられる。たとえ、本文や設問条件を理解し、解答の根拠となる要素を特定できたとしても、それらの要素を過不足なく解答に反映させなければ、高得点にはつながらない。こうした意味でも、本文にある文言を端的にまとめる要約力が必要である。あるいは、傍線部(や設問条件)に応じた説明にするためには、根拠となる本文の要素を再構成する表現力も不可欠である。平生の学習において、コンパクトに言い換えたり、説明する順序を考えたりすることを意識してもらいたい。

③多様な文章の読解
 〈最近の出題傾向〉にも記したが、北海道大学現代文では、様々なジャンルの文章が出題されている。ゆえに、多様な文章を読み解き、苦手分野をつくらないようにしておくことも、必要であろう。

古文

最近の出題傾向

 中古・中世・近世の様々なジャンルの作品から出題されている。文章の内容は説話的なものが多い。基本的な文法や単語の知識が重視された設問も多いが、その一方で本文の趣旨を明確に把握できているかどうかを問う説明問題も出題されている。本文は和歌を含む場合もある。本文の長さは600~900字程度、設問数は4~5問程度で、解釈・現代語訳・抜き出し・傍線部の内容説明・登場人物の心情説明・理由説明・経緯説明などが問われる。小問の記述字数は20~70字の範囲であることが多い。

2020年度入試予想・対策

①まず基本的な知識を習得しよう
 文法についての理解を問う問題も出題されているので、助動詞や助詞、敬語を中心とした文法事項の習得は不可欠である。また基本的な語彙(ごい)の意味を問う問題も多いので、重要単語の意味についてはしっかり身につけておく必要がある。さらに和歌に関連した問題が出題される可能性が高いので、掛詞や縁語などといった和歌の修辞法についても必ず理解しておかねばならない。

②様々な文章に接し、正確な文章解釈力を身につけよう
 本文の趣旨を正確に把握できた受験生と、本文の内容を完全に読み違えてしまった受験生との間で、得点に大きく差のつく問題が例年出題されている。文法や単語についての十分な知識を身につけるだけでなく、日記や説話を中心に、様々なジャンルの文章に接し、本文の趣旨を的確に把握する力を身につけなければならない。そのためには古典常識についての一定の理解も必要になってくる。省略されている主語を、前後関係を踏まえて正しく抽出する力も要求される。本文を正しく理解する力を身につけるとともに、登場人物の心情説明や傍線部の理由説明といった記述のトレーニングを十分に積み重ねてほしい。傍線部の前後の重要性はいうまでもないが、それだけでは必要十分な内容を解答に盛り込むことができない場合が多い。本文全体をよく理解したうえで解答することが大切である。

③設問要求に応じた適切な解答を記述する力を養おう
 文法や重要語の正しい理解、文章全体の趣旨の把握がしっかりとできていても、単なる直訳を記述したにとどまり、設問要求に答えていない答案になってしまっていては高得点は望めない。何が問われているのかを十分見極めて、必要な要素を盛り込んだ解答作成をするために、実戦的な問題演習を積み重ねることが不可欠である。

漢文

最近の出題傾向

 かつては『史記』『漢書』『後漢書』などといった正史からの出題が目立ったが、近年は、説話・伝記・随想・志怪小説・書簡など様々なジャンルから出題されている。本文の長さは200字前後、設問数は4~5問で、語句の読み・書き下し・現代語訳・理由説明・語句の具体化や抜き出しなどが出題されている。現代語訳では「『之』の内容を明らかにして~」というように、指示語の具体化を求めることもある。小問の記述字数は近年は75字で一貫している。

2020年度入試予想・対策

①基本的な語句や句形など必要な知識を身につけよう
 例年、歴史的仮名遣いを用いてひらがなのみで書き下す問題が問われている。動詞や助動詞の活用などの古文の基礎的な文法知識を身につけたうえで、再読文字や様々な句形についてもしっかりと理解しておかなければならない。

②正確な現代語訳ができる力を身につけよう
 基本的な語彙(ごい)や句形などの知識を正しく身につけなければ、正しい現代語訳は望めない。しかしそれだけでは不十分で、「指示語の具体化」など様々な条件を付したうえで現代語訳を求める問題には対応できない。傍線部の前後関係や文章全体の大意を把握したうえで、本文の文脈と調和する訳出をする必要がある。文意を誤解していたり、訳文として体をなしていないものは、たとえ部分的に句法の正しい理解ができていても評価されない。句形や重要語句といった知識事項を丁寧に学習するとともに、本文全体の趣旨を踏まえた訳出を心がけるといった大きな視点も大切である。

③限られた字数で的確に説明する力を身につけよう
 本文の具体的な事例を踏まえて論旨を的確に把握できたかどうかを問う設問の出題が目立つ。本文のテーマや論旨を把握するための読解力と、それを正確にまとめる記述力・文章表現力を身につけなければならない。本文中の具体的な事例を通して筆者が主張していることをその根拠とともに的確に読み取り、それを正しい論理展開に基づいて記述するといった実戦的な演習を十分に積む必要がある。本文の文脈をまったく誤解していたり、日本語の文章として意味をなさない解答では合格ラインに到達し得ないことはいうまでもない。

物理

最近の出題傾向

①出題分野と出題形式
 力学と電磁気から各1題、熱または波から1題の大問3題が出題される。2019年度は前期に熱、後期に波が出題された。新課程になってから、2019年度まで原子分野からの出題はされていない。各大問の分量には差が見られず、配点はほぼ均等になっていると考えられる。すべて誘導課題文の空所補充形式で出題されており、空所補充のみの大問もあれば、グラフ描図を含む大問もある。また、最近では小論述(30~40字以内)や、解法記述の設問も出題されることがある。

②難易度と分量
 2017年度入試から理科の解答時間が2科目120分から150分に延長され、3年目となった。分量については、設問数に大きな変化はないが、計算がやや煩雑になる場合があり、時間に余裕が出るほどではないだろう。内容はやや難化傾向にあり、満点を取るのは難しいと思われる。ただ、空欄で丁寧に誘導しているので、8割以上の高得点は十分に狙える。

2020年度入試予想・対策

①基本的物理法則の理解
 公式を丸暗記することで埋められる空所はわずかであり、それだけでは合格点に到達できない。公式や法則を覚えていくことは必要だが、どのような設定のときに用いることができるのか、なぜ用いることができるのかを考えながら普段の学習を進めてほしい。課題文の空所は一問一答の繰り返しではなく、誘導するように並んでいる。その誘導の意図を読み取るために、物理法則の理解は不可欠といえる。

②典型的標準問題の演習
 北海道大学では、入試で頻出のテーマが出題されることも多い。頻出テーマに対して何が問われやすいのか、どのような式を立てるのかは身につけておきたい。空所補充形式の問題に慣れることも必要であるが、普段の学習では設問形式の典型的な標準問題を問1、問2、問3…と解き進めて、各問のつながりや誘導の仕方に着目してみよう。
 また、一見目新しいテーマで出題されることもあるが、空所にはよく知っている数式が入ることが多い。あくまでも自分が学習してきた基本法則の組み合わせで問題がつくられていることを忘れないでほしい。

③2020年度入試
 2年連続、3年連続で同じテーマが出題されることもあるが、全体的には幅広く出題されている。また、比較的珍しいテーマの問題は、5~10年前に出題されていることもあり、過去問演習は有効である。
 力学では「放物運動」の出題頻度が多く、「円運動」や「2物体の衝突」と組み合わせるパターンもある。エネルギー保存則や運動量保存則の立式は確実にできるようにしておきたい。また、「慣性力」に対する理解も必須である。
 電磁気では「コンデンサー」「電磁誘導」の出題頻度が高い。ここ数年は「電磁誘導」からの出題が少ないので注意したい。また、2015・2018年度には、力学分野の「力のモーメント」と組み合わせて出題されており、他分野との融合問題も十分考えられる。「相互誘導」については起電力の求め方を確認しておきたい。
 熱では「気体の状態変化」が中心であり、ポアソンの式を用いることもある。また、マイヤーの関係式を導出する流れや、それを用いた式変形もここ数年はよく出題されている。波では「干渉条件」を水面波、音波、光で立式できるようにしておこう。熱・波ではグラフ描図も出題されやすい。

化学

最近の出題傾向

①出題分野と構成
 理論化学・無機化学から2題、有機化学から1題の出題であるが、それぞれがⅠ、Ⅱに分かれていることが多く、事実上6題と考えてよい。設問は、選択・計算・記述・グラフの読み取りと描図など、様々な形式で出題されている。論述問題はあまり見られないが、出題されたとしても15~40字程度での解答を求められる出題であることが多く、要点を明確に書かなければ字数内での説明が難しいこともある。特別な対策の必要はないが、オーソドックスな論述問題は一通り書けるようにしておいた方がよい。

②難易度と出題量
 2019年度も「正確な理解、問題文をよく読み取り、思考力を要する問題」が出題されており、受験生にとっては時間的な余裕はほとんどなかったと思われる。2019年もここ数年と同様に難易度の幅が広く、受験生にとって見慣れない問題があり、計算力も要求された。また2018年度からやや増加した知識問題にも受験生にとっては戸惑う内容もあった。特にガスバーナーの使い方を問う問題は多くの受験者を驚かせたようだ。受験生には2018年度とほぼ同様かやや難度が上がった印象を与えたと思われる。

2020年度入試予想・対策

①出題形式の変化への対応
 2019年度入試でも見慣れないテーマの問題が多かった。見慣れない問題であっても落ち着いてできるところから解答することを常に心がけて勉強することが必要である。過去問などを解くときには短めに時間制限をかけたうえで、いわゆる「捨てる問題」なのかどうなのかも考えて解くことも重要である。合格者のコメントにも、「時間に対して問題量が多めだった。計算問題を解く時間が不足した」「難しさは計算量の多さからきていると思う」「全体的に解きづらい印象だった。3でガスバーナーの使い方について問題が出てきたときは、正直困惑した」というものがあった。

②不得意分野をつくらない、基本をおこたらない
 合格者の得点傾向を見ると、基本問題、知識問題で必ず得点し、対策をしていない分野をつくっていないことがわかる。教科書をしっかり学習し、不得意分野をつくらないこと。次に標準問題を短時間で正確に解けるように練習すること。

③設問をまず読むこと
 2019年度もリード文が長いものが多く、設問から解答に必要な部分を読み取ることができると解答しやすいものがあった。設問をまず読むことは問題文の内容をより深く理解することにつながる。

④計算力の鍛錬が必要
 北海道大学化学では計算量は程度の差はあるものの決して少ないわけではない。計算力のアップはもちろん、式の変形など、数式の処理も習熟が第一なのはいうまでもない。

⑤難易度には変化があることを忘れない
 難易度が変化しても、合格に必要な学力はほぼ一定と思われるので、オーソドックスに地道に学習することが最も効果的である。難問を解く力を身につけていても、基本問題・知識問題で失点する受験生も多く、いたずらに難問にあたることは決して効果的ではないことに留意してほしい。

ページトップへ

特派員の声 -合格の秘訣!!-

理学部 1年
indigo特派員

数学で点を取る

私は物理が得意だったので、物理では点を落とさず、数学に多くの時間を割いて総合点を上げる作戦をたてました。一つ得意科目があると自信になるし、試験会場でも少し余裕を持てるので得意科目をつくるといいと思います。数学は赤本で傾向を掴んでからテキストの似た問題を復習し、理解を深めました。

ページトップへ

総合入試理系 1年
まりも特派員

人と比べず自分と比べる

人と成績を比べるのではなく、前回の模試やテストの自分の成績と今の自分の成績を比べる。
しっかりと結果を分析し、同じ分野を続けて悪い点を取ったりしないように、テストごとに分析し、復習する。

ページトップへ

大学別学習対策トップに戻る

学習対策メニュー
学習対策トップ
センター試験対策
大学別学習対策
模試受験大作戦
全統模試問題にチャレンジ!
英語リスニング対策
小論文・総合問題対策
面接対策
実技対策
参考書の選び方