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広島大学 学習アドバイス

河合塾講師からの学習アドバイス

教科別の学習対策について、河合塾講師がアドバイスします。
 (※出題範囲は募集要項、大学ホームページ等で必ず確認してください。)

英語

最近の出題傾向

①全体的傾向
 試験時間は120分で、大問が5題出題される。〔Ⅰ〕は要約問題、〔Ⅱ〕は対話型の総合問題、〔Ⅲ〕は長文総合問題、〔Ⅳ〕も長文総合問題、〔Ⅴ〕は課題つき自由英作文2問。客観式の問題も含むが、記述問題中心で記述量は多い。

②設問別分析
 〔Ⅰ〕の制限字数は固定されていない。2019年度入試は、英文全体の内容を260~280字の日本語で要約する問題であった。〔Ⅱ〕は、日常的な会話が多い。空欄補充問題は慣用的な表現や、接続表現、同意表現などが問われる。客観式の問題が中心であるが簡潔に説明させる記述問題も含む。〔Ⅲ〕・〔Ⅳ〕は記述問題が中心。内容説明問題、空欄補充問題、同意表現問題などが出題される。〔Ⅴ〕はここ数年グラフ・表の特徴を説明する問題と、それに関する意見論述型の2つの自由英作文が出題されており、2019年度入試でも、「日本における空き家数の推移」を示すグラフからわかることを90語程度の英語で説明させる問題と、どのように「空き家を有効活用する」か、自分の考えを90語程度で書かせる問題が出題された。

2020年度入試予想・対策

①要約問題
 広島大学の要約問題は、これまで2つのタイプのものが出題されてきた。ひとつは英文全体の内容を要約させる問題、もうひとつは設問文中に示された答案に含めるべきポイントに沿ってまとめさせる問題である。
 まずは、過去問などを利用して、まとめるべきポイントが明示されたタイプの問題演習から始めるとよいだろう。このタイプの問題は、まとめるべきポイントの該当箇所を本文中に探し出し、それを制限字数内にまとめればよい。その後、英文全体の要旨を要約する問題に取り組むとよいだろう。英文全体の内容を要約する場合、中核となる筆者の主張を中心に、その主張をサポートする部分を加えていくことになるが、その際、筆者の主張を中心に各パラグラフを要約し、それを制限字数内にまとめるという方法を取るとよい。今後どちらのタイプの問題が出題されるかは予想ができないので、両タイプの問題を練習しておく必要がある。

②対話型総合問題・長文総合問題
 どちらもこれまでの傾向が継続すると予想される。長文総合問題では、英文の読解力に加え、設問に応じた答案を作成する記述力が要求される。読解力をつけるには、語彙(ごい)力、文構造を分析する力に加え、「抽象→具体」「因果関係」「対比・逆接・譲歩」といった基本的な英文の流れを意識しながら読むことも必要である。そのような流れを意識することで、意味のわからない単語を推測する助けになるばかりか、問題の意図を把握し、説明問題などの該当箇所を英文中に探り出すことも可能になるのである。

③課題つき自由英作文
 2020年度も2問の出題が予想されるが、与えられたいくつかの情報、あるいはアンケート・調査の結果やグラフなどから読み取れる情報を伝える問題、ある問題に対する自分の意見を書く意見論述型の問題など、いくつかのパターンの自由英作文を練習しておく必要がある。具体的には、できる限り多くの過去問に取り組めばよいだろう。いずれの場合も、文法的なミスをしないように、使い方をしっかりと理解している語句や表現を用い、できる限り簡潔な英文を使うこと。また、どんなテーマが与えられていても論理的な展開ができるように、実際に多くの問題に取り組み、自分なりの書き方を確立することが必要である。また、自分の書いた答案はきちんと見直しをしたうえで、指導者に添削してもらうことが望ましい。

文系数学

最近の出題傾向

①標準的な問題から難度の高い問題まで出題される
 試験時間は120分で、2017年度から大問4題の出題が続いている。解答はすべて記述式で、出題範囲は、数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(Bは数列、ベクトル)である。2018年度までは各設問とも誘導的な3~4問の小問に分かれており、各分野の基本事項が確実に理解できていれば解ける標準的な問題が多かったが、2019年度は誘導的な小問が少なく難度の高い問題も出題された。

②融合問題が多く、総合力が必要
 出題は、数学Aの確率と、数学Ⅱ・Bが中心であり、特にここ数年は数学Aの確率、数学Ⅱの微分・積分、数学Bの数列、ベクトルの分野を中心とした出題が続いている。2分野以上にまたがる内容を含んだ融合的な問題も多く、計算量もかなりのものになる。

2020年度入試予想・対策

①融合問題の練習と計算力の強化をしよう
 2017年度に行われた問題数の減少は、2018・2019年度も踏襲されたため、2020年度も引き続き4題の出題になるものと思われる。ここ数年、難度、分量ともに若干の差はあるものの一定以上のレベルでの出題が続いており、近年はやや難化傾向にある。
 融合問題が多いことが難化の原因のひとつであり、2018年度に引き続き、2019年度も4題すべてが融合問題であった。この傾向は今後も続くと考えられるため、融合問題の練習に時間をかけたい。
 また、計算が煩雑な問題もあり、これも難化の原因のひとつである。普段から計算の工夫、最後まで計算をやり切る粘り強さを養うことが必要である。
 入試対策としては、出題分野がほぼ固定化していることから、過去の出題傾向を分析し、頻出分野を重点的に学習するのがよいであろう。

②数学Ⅰ・A対策
 数学Ⅰは、センター試験を体験している受験生にとっては特別な対策は必要ないが、データの分析は2016年度に一度出題されているため注意が必要である。数学Aでは、確率は毎年必ず出題され、数列の和や漸化式との融合問題もよく出題されている。このようなタイプの問題も含めて十分練習しておく必要がある。また、整数の性質については、単独で出題される可能性は低いが、数列や確率の問題のなかで、その性質が用いられることは多いので、このあたりにも少し目を向けておこう。

③数学Ⅱ対策
 数学Ⅱは、特に微分・積分が頻出である。図形と方程式や三角関数、指数・対数関数などの他分野との融合問題が多く出題されている。様々な分野との融合問題を中心に練習しておこう。三角関数、指数・対数関数については、大問としての出題は少なく、設問の一部として用いられる程度なので基本的な公式が誤りなく使えるくらいの対策で十分であろう。

④数学B対策
 数列、ベクトルはどちらもほぼ毎年出題されている。数列は、確率や整数、三角関数、対数関数などの分野との融合問題が多く、難度の高い問題が出題されている。一方、ベクトルは、内積に関する内容を含む標準的な問題が多く、手もつけやすい。

⑤過去問を時間をかけて解こう
 全体的には標準レベルだが、一つひとつの設問は決して易しいわけではない。分量も多く、計算力も要求される。出題傾向を分析し、それに合わせて、頻出である典型問題の練習を繰り返すことが必要である。また、過去問をできるだけ多くの時間をかけて解くことで融合問題に慣れていこう。

理系数学

最近の出題傾向

①新課程になって難化傾向にある
 試験時間は150分で、大問が5題出題される。解答はすべて記述式で、出題範囲は、数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(Bは数列、ベクトル)である。2018年度までは各設問とも誘導的な3~4問の小問に分かれていて、小問数が多く、計算量が多いのが特徴であったが、2019年度は独立的な小問も出題された。また、内容も標準的な問題だけでなく、数学の総合力を試すような融合的な問題も出題される。新課程に入った2015年度からはそれ以前に比べ質・量とも大幅にレベルアップしてきており、以前の広島大学の入試と比較するとかなり難しくなったという印象が強い。

②正確かつ迅速な計算力が必要、新傾向の問題も目立つ
 出題は、数学Ⅲの微分・積分、数学Aの確率、数学Bの数列、ベクトルが中心である。小問数が多く、計算量が多いため、いかに手際よく処理するかが、広島大学の理系学部で合否を左右する大きなポイントとなる。また、近年は過去の広島大学の入試では出題されなかったタイプの問題が出題されるようになってきた。

2020年度入試予想・対策

①頻出分野を中心に幅広い学習をしよう
 広島大学の理系学部の入試において、出題される5題中3題の出題分野はほぼ固定化している。2020年度においても、数学Ⅲの微分・積分、数学Aの確率、数学Bの数列、ベクトルを中心に出題されるであろう。また、数学Ⅲの複素数平面は数学Ⅱの図形と方程式や数学Bのベクトルとの融合問題がつくりやすい。これら微分・積分、確率、数列、ベクトル、複素数平面および図形と方程式の6分野を中心に重点的な学習を進めるのがよいであろう。

②数学A対策
 確率は、数列の和や漸化式、無限級数などの数列の内容を含んだ融合問題が出題され続けている。過去問の類題演習をしておこう。また、整数の性質については、単独で出題されるよりも、数列や確率の問題のなかで、その性質が用いられることが多いので、過去にどの分野でどんな形で使われてきたかを見ておくとよい。

③数学B対策
 数列は一般項やその極限を求めるような数列自身をテーマとする問題、確率や整数など他分野との融合問題など様々な形で出題されている。過去問を参考にしながら、類題演習を行うのが望ましい。ベクトルは平面、空間ともに内積の内容を含んだ標準的な問題が多く、計算量の多さをいとわなければ有力な得点源となる。

④数学Ⅲ対策
 微分・積分は、関数を微分して増減を調べ、グラフの概形を考えたり、平面のある部分の面積を求めたり、不等式を証明するパターン的な微積融合問題が出題されることが多い。基本的には、標準的な微積融合問題を繰り返し解くことで、正確かつ迅速な計算力をつけておけばよいであろう。また、複素数平面は毎年出題されているわけではないが、他大学で出題された様々な問題にも目を通しておくとよいであろう。

⑤過去問を分析し、これからの方針を立てよう
 どういう問題が頻出で、どのような形の融合問題が出題されているのか、また、新課程に変わって、難度がどのくらい変化し、出題内容がどう変わったのかを、過去問を実際に解いて確認しよう。その際、年度ごとではなく、分野ごとにまとめて解いていくことで各分野の出題傾向が十分理解でき、これからどういう勉強をしていけばよいかの方針が立てられるであろう。

現代文

最近の出題傾向

①全体としてやや易化
 2019年度は、法・医・歯学部の現代文3題型は〔Ⅰ〕評論、〔Ⅱ〕小説、〔Ⅲ〕随筆の構成であった。〔Ⅰ〕の評論(現古漢型との共通問題)は、評論家である西部邁による、現代教育への批判と真の教育、教育者の在り方を論じた文章である。近年の広島大学の共通問題は大学生が使用するレベルの教科書的な説明文が続いていたが、2018年度に続き2019年度もレトリカルな表現を含んだ普通の評論に戻った。2018年度の芸術論に比べ教育論という生徒に身近なものであるため、難度は低くなっている。〔Ⅱ〕の小説は女子高生の主人公・日向子と母の幼なじみ・作並との関わりを描いた山田詠美の文章である。2017年度と同様に現代小説の文章が出題された。〔Ⅲ〕の随筆は翻訳家による、私たちの常識とは異なる、ロシアの母親による子どもの叱り方の例を2つ示して、いかに子どもを叱るかを、ユーモアを交えてつづった文章である。
 本文の分量は全体として2018年度とあまり変化はなく、現代文3題合わせた本文総字数は8,670字程度であり、120分で解く分量として、2019年度も妥当といえる。難易度は、2018年度より易化した。
 設問の記述量は1,155字と2018年度に比べ110字程度減少したが、従来の字数の範囲に収まっている。設問の種類は、広島大学の基本である漢字・抜き出し・論述問題に加え、空欄補充や選択肢が復活した。総設問数は枝問も含めると21問と2018年度から1問減少した。抜き出し問題も5問と2018年度から1問減少した。字数制限つきの論述は100字の問題が1問出題された。制限のない論述は40~100字程度の幅で出題されていた。

②基本的な設問
 書かれていることを正確に読解し、設問の意図を理解し、それにきちんと答えるという、現代文の基本的な力を試すものを中心としていた。

2020年度入試予想・対策

①頻出作者、幅広いジャンルからの出題
 出題のジャンルは、評論・小説・随筆の3種類である。特定のジャンルにとらわれず、様々な文章を読む力が試されている。また、出典のジャンルについては、自然科学系の文章がまれなことや女性の作品(小説・随筆において)の出題が多いことなどを除けば、取り上げられている作家の多彩さ、ジャンルの幅広さも大きな特色といえる。なお入試頻出作家からの出題が多いことは広島大学の特記事項として心に留めておこう。

②基本的な出題パターン
 解答の形式は漢字の書き取り・抜き出し・論述の3つに大別できる。個々の設問については、文脈読解に関わるものや、箇所指摘(抜き出し)などが中心である。設問の総数は増加し、大問1題に対して設問がほぼ6~8問程度という形になっている。なお、設問の多くは本文中の語句を用いて答えることができるが、まれに自分の言葉で解答を作成させるものもある。いずれにせよ、文章を正確に読む、傍線部の前後の文脈を押さえるといった基本的な読解を試す設問であると考えておいてよい。

③正確な読解と記述の練習が重要
 様々な文章に親しんでおくことが大切である。文章を自己流に読みがちな人は、作者の主張を正確に理解するよう心がけたい。また、問題集などで3,000字強の文章を一定時間内に速読し、全体の骨格をつかむ練習をしておくことは効果がある。その際に、全体の構造を読み取る目配りと同じように個々の部分の読解も忘れないように。また、記述量の多さに対しては、何よりも「書く」ことがその対策となる。過去の問題や問題集を使って、「書く」練習を積み重ねてほしい。

古文

最近の出題傾向

①出典について
 2019年度は江戸時代の紀行文、本居宣長の『菅笠日記』からの出題であった。江戸の紀行文では、2017年度に武女の『庚子道の記』が、2004年度に津村正恭の『雪の降る道』が出題されている。2004年度に『雪の降る道』が出題されてはいるが、その後は中古・中世の物語と説話が中心に出題されるという従来の傾向に大きな変化はなかった。近世の作品が多く出題されるようになったのは、2011年度に近世の文体論『国文世々の跡』が出題されて以降のことである。2013年度『しみのすみか物語』、2015年度には橘曙覧の『解嘲』が出題されている。しかしそれらはいずれも、全体を貫いているテーマが明確に存在している素材文であり、それらを中心に設問が作成されているので、江戸という時代であっても、今までの広島大学の古文入試の流れをくむものであると考えられる。

②内容量
 2019年度の『菅笠日記』は1,052字で、2018年度の『風姿花伝』から、若干減少した。同時代、同ジャンルの2017年度の『庚子道の記』は1,089字なので、内容量の若干の増減はジャンルの違いということも考えられるであろう。広島大学の古文の場合、約1,000~1,500字の長文の出題がひとつの特徴となっている。こうした長文のものは比較的読みやすい内容のものが多い。『菅笠日記』も江戸の紀行文なので注こそ多いが、読みやすい素材文である。2014年度の鎌倉の歌論『毎月抄』の750字、同じく鎌倉の擬古物語『別本八重葎』の910字など、読解において若干難しさを伴う出典の場合は1,000字以下となっている。

③設問
 設問内容には、例年大きな変化はない。重要語句の意味、文法、現代語訳、説明問題などを中心に7~8問の出題である。また記述の説明問題に、ほぼ例年100字程度の問題が出題されること、枝問が多いことが設問の特徴として挙げられる。字数制限のある問題は、一時期出題されていない年度などもあったが、近年はまた復活したといえよう。2019年度の『菅笠日記』でも100字の問題が課されている。
 近年にない特徴としては、文法の問題が客観式であったということだ。しかしこれはまた記述式になることも当然考えられる。

2020年度入試予想・対策

①読解力を身につける
 近年出題頻度の高い近世の作品では、見慣れない語句が出てきてその意味を文脈から読み取らねばならないようなことがあったり、注の量も多く、2019年度の『菅笠日記』では、注から解答を導いていかねばならないような問題があったりするので、気をつけたいところである。
 内容量として、1,000字レベルの長文が通常出題されるということを考えると、出典がどのようなものであれ、確かな読解力を身につけておかねばならない。入試問題集などで、早く正確に文章が読めるように練習を重ねておくことが大切だ。

②基本的知識の確認
 例年、短語句の意味や文法の問題が出題される。こういった基本問題は、確実に得点に結びつけたいものである。そのためには重要古語や敬語の知識、助詞・助動詞を中心とした文法の学習は入念にやっておく必要がある。また和歌に関しては、2010年度は掛詞が、2012年度には比喩表現やそのなかに含まれる掛詞の説明などが問われている。また2017年度『庚子道の記』では、和歌中の比喩表現を説明させる問題があった。2019年度の『菅笠日記』は、本文中や注に和歌はあったものの、和歌の訳や修辞法を問うような直接的な問題はなかった。しかし、今まで問われてきた経緯があるだけに、和歌については意識しておく必要があるといえよう。掛詞などの和歌修辞を中心として、和歌の基本的な規則を確認しておきたい。

③記述問題の練習
 30~100字という字数制限のある記述説明問題、または字数制限こそないが、同等のボリュームの記述説明問題がほぼ例年出題されている。したがって、100字レベルの記述説明問題は十分に問われる可能性がある。内容説明・理由説明・心情説明などを中心として問われる形は様々であるが、レベルは標準的なものだ。文章全体を見据えてまとめていくような問題は、事前に十分な練習を重ねておかなければ対応できない問題である。過去問や入試問題集などを使い、十分な練習を繰り返しておきたい。

漢文

最近の出題傾向

①出題ジャンルは多様
 説話や史伝の出題が多かったが、最近は毎年出題ジャンルが変わるのが注目点である。2017年度は政治論、2018年度は漢詩と散文の組み合わせ、2019年度は元代の随筆からの出題で、遺産相続をめぐる殺人事件の経緯をまとめた文章であった。270字を超える長文で、次々と事件の関係者が登場し、しかも展開が目まぐるしく先が読めないため、文脈読解はかなり骨が折れる。2017年度も300字を超えていたが、全体的に2019年度の方が難しい。2020年度も、どのような出典、ジャンル、難易度の問題が出てもおかしくない。

②文法力と読解力を問うオーソドックスな設問構成
 設問数はここ数年7問だったが、2019年度は8問に増えた。語の読み、指示語の指示内容、現代語訳、返り点付与、理由説明、発言の意図、語の意味、事件の解決方法の説明が出題された。客観型が3問、書き下し文は出題されなかった。短時間で本文を読解し解答を組み立てるという、本格的な漢文の学力を問う傾向に変化はない。

2020年度入試予想・対策

①出題ジャンルは多様だが設問形式は定番
 出題ジャンルは一定せず予想しづらい。内容や心情の説明など記述型設問の作成を前提にすると、展開のある「史伝」「随筆」「説話」の可能性が高いが、従来の傾向を踏まえると、これらだけでなく評論や漢詩など様々なジャンルの漢文を想定して準備しておくことが大切だ。
 その一方で、設問の形式や構成はほぼ一定している。文法などの基礎知識を問う定番の設問として、語の読みや意味、書き下し文、現代語訳、訓点付与など3~4問と、読解力を問う設問として、内容・理由・心情・趣旨・詩の主題などの説明問題3~4問で組み立てられる。2019年度も、語の読み、語の意味、訓点付与、現代語訳が出題された。これら定番の設問に対応できる基礎知識を身につけることが第一の学習目標である。書き下し文の練習もおろそかにしないでもらいたい。

②文法に習熟し、記述力をつける
 重要単語と重要句法(構文)の基礎知識はやはりポイントとなる。重要単語は単語集などを活用して暗記し、重要句法は書き下し文などのトレーニングを反復することが肝要である。重要句法を身につけ、訓読のリズムに慣れてしまえば、書き下し文、現代語訳で高得点を取ることができる。その他の説明問題は、本文を精読し、設問の意図をつかみ、本文中から解答の根拠を見つけ出すこと、キーワードやキーセンテンスを見抜くこと、人物関係や場面を正しくつかむことなどが求められる。記述力は、実際に解答を作成する作業を通してでなければ培われない。このことを銘記して精進してほしい。

③多様なジャンルの漢文に親しむ
 文法は文章を正確に読解するための手段である。そして、文法力は数多くの文章を読む過程を通して強化される。したがって、特定のジャンルに偏ることなく、幅広く様々な漢文を読み設問を解くことで文法力を鍛え、漢文の読解力を高めていく学習が不可欠である。

物理

最近の出題傾向

①力学と電磁気は必出
 試験時間60分で大問3題である。〔Ⅰ〕〔Ⅱ〕は力学と電磁気、〔Ⅲ〕は熱か気体である。電磁気は電気と磁気の両分野が出題される。また、熱と気体、波動は隔年の出題になっている。原子分野は今のところ出題されていない。

②物理の理解度が測れる適切な問題
 力学はひとつの現象のなかにいろいろな運動が含まれ、問題後半は計算力も必要である。電磁気は電気と磁気の両分野が出題される。熱と気体、波動は教科書レベルで取り組みやすい。いずれも難易傾斜が適切で高校で学習した物理の理解度が判断できるような構成になっている。

③解答形式はグラフ選択、記述、空所補充、語句選択など多種多様
 解答形式の異なる設問が20~25問出題される。記述式の場合は『導き方も記せ』の指示がある。解答する際に指定された文字で解答することに注意しよう。また、グラフ選択では『選択した理由を記せ』と指示されることもあることを知っておこう。

2020年度入試予想・対策

①分野別出題傾向と予想
〈力学〉
 主に記述式である。演習問題などで見慣れた設定が複数組み合わされて出題される。題意を把握して状況の変化に即応できる物理的な洞察力と計算力が必要である。『導き方も記せ』では解答までのプロセスを要領よくまとめる記述力も必要である。2020年度は力のモーメント、単振動、万有引力に注目したい。

〈電磁気〉
 主に記述式である。最近は電気分野だけの出題とか磁気分野だけの出題はない。2018年度のように電気分野と磁気分野がそれぞれ個別に出題されたり、あるいは2019年度のように電気分野と磁気分野が融合されて出題されたりする。2020年度の電気分野は電位差計のような直流回路、オームの法則の電子論など、磁気分野は電磁場中の荷電粒子、2本レールのオーソドックスな電磁誘導などが予想される。

〈波動〉
 2020年度は出題の可能性が大きい。光波と音波の両方が出題されるとして準備しておくことが望ましい。回折格子、光学くさび、ニュートンリング、ヤングの実験、弦と気柱の共鳴、ドップラー効果など定番問題の出題が多いので、教科書の例題や章末問題は必ず目を通しておくこと。出題形式は従来の空所補充であろう。

〈熱と気体〉
 2020年度の出題の可能性は低い。しかし、内部エネルギーと気体分子運動論との関連や定積モル比熱と定圧モル比熱の差異などを確認しておこう。出題形式は空所補充になるであろう。

〈原子〉
 新課程になってかなりの時間が経過したので出題の可能性はある。少なくとも、原子核崩壊の半減期と残存量の関係やアルファ線、ベータ線、ガンマ線の特徴と各種崩壊の規則性は知っておこう。

②入試対策
 合否の分かれ目は力学、電磁気の記述問題になるであろう。熱と気体、波動分野は取り組みやすいが、基本事項(縦波と横波の相違、分散、回折、干渉などの意味)を正しく理解しておかないと思わぬ失点をする。具体的な対策としては、まず、教科書の例題、章末問題を完全制覇すること。さらに、標準問題集に取り組んで問題を読みこなして物理的な洞察力をつけることである。自分勝手な思い込みで問題を曲解し、むやみに公式を振り回してこじつけたような解答は厳禁である。問題文の読解・題意の把握→立式→計算という手順を意識することにより、読解力や計算力が養われる。加えて、論述力をつけるために、計算結果の物理的な説明を30字程度で書いてみよう。また、種々の解答形式に慣れる意味においても広島大学物理の5年分の過去問を解くことは絶対必要な対策である。さらに、問題の解法には微積分は用いないが、電磁誘導や交流を定量的に表現するのに微積分を用いるので、物理学における微積分の意味を知るためにも教科書の発展は一度目を通しておいた方がよい。

化学

最近の出題傾向

①難易度
 標準的な問題が多く、教科書の「参考」「発展」まで十分に理解していれば、解答できる問題がほとんどである。大問数は、2017年度が3問であったが、2018年度は4問に戻った。また、2019年度はやや易しく取り組みやすい問題が多かったが、2016~2018年度の3年間の問題は分量が多く難化傾向にあり、高度な思考力を要する問題も出題された。また、年度ごとの問題では取り組みやすい問題と思考を要する問題の難易度の差は大きく、解答する順番などを工夫する必要がある。

②総合・融合問題が多い
 総合・融合型問題の形式で全分野から広く出題されている。また、一部には分野を絞った難しい問題も出される。総合・融合型問題は、設問のなかには取り組みやすい問題も出題されているが、設問ごとに必要な知識を素早くまとめて解答をしなければいけないため、演習量の差が解答時間の差として表れる。

③論述問題も出題
 例年、20~40字程度の論述問題が出題されている。文字数があまり多くない論述問題なので、要点(キーワード)を押さえた簡潔な論述が要求される。

2020年度入試予想・対策

 2020年度入試では、全学共通であるため全体としての難易度に大きな変化はないであろう。2019年度では、〔Ⅳ〕のペプチドのアミノ酸配列を求める問題は、思考を要した。

①分野別の出題傾向について
〈理論分野〉
 45%程度出題される。熱化学、酸塩基、酸化還元、気体、反応速度、平衡が頻出。酸化還元は無機各論や反応速度と組み合わせて出題されるケースもある。分野を絞った出題では、難しくなることもある。

〈有機分野〉
 40%程度出題される。総合問題としての出題が多く、性質や反応から化合物や構造を推定する問題が中心になる。近年はやや難化傾向となっている。有機化合物の性質と反応は、個別ではなく、官能基ごとにまとめて理解することが大切である。また、糖、アミノ酸・タンパク質、合成高分子化合物などでは細かな知識を問われることもあり、計算問題は難しくなることもあるので要注意である。

〈無機分野〉
 15%程度出題される。理論分野との融合問題が多い。無機分野のみの出題では、金属の単体やイオン、気体の発生と性質などが主なテーマ。対策としては、代表的な物質の性質と反応を整理し、演習を通じて、知識を活用する訓練を積んでおくことである。また、理論分野と関連した形での出題が多いので、物質の性質などを酸化還元や酸塩基と結びつけて理解しておくことが大切である。

②入試対策
 理論分野では、原則や法則に基づく計算や、現象を理解することが求められる。有機・無機分野では、構造や化合物を推定するために、個々の知識を活用する能力が要求される。これには、まず、基本法則や知識を整理し、次に、標準的な問題集の演習を通じて、思考を進めていくことが大切である。また、論述問題については文章から要求されているキーワードを正確に読み取っていくことが重要である。全体を通して演習量の差が解答時間の差となるために、問題演習をしっかりとしておきたい。

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数学の記述力を身につけましょう

数学では、普段の勉強では、計算ができれば良いと思っている人が多いと思いますが、実は必要なのは計算の間に書く言葉の記述力だと思います。ほとんどの人が解けない問題でも方針だけでも書いていれば、他の受験生に差をつけられると思います。逆に言葉が足りないと減点を受けることもあるようなので、しっかり書ける力をつけましょう。

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