海外の大学へ進学英語圏
入試制度
北米(アメリカ・カナダ)の大学は日本と同様に4年間で、日本の高校卒業もしくは同等の資格があれば誰でも出願が可能です。日本の大学受験のような入学試験というものはなく、全て書類審査で選考されます。各大学が定めた必要書類(高校の成績や履修科目、TOEFL® やIELTSのスコア、エッセイや推薦状、また、アメリカはSAT® やACTなどの大学進学適正試験スコア)を締切日までに提出し、総合的に判断して合否を決定します。
北米の大学では、「自ら学ぶ」ことを重視しています。多様な人材の中で、様々な文化や価値観を持った学生が交わることで、学生ひとりひとりが自ら新しい英知と真実を見つけていくことをめざしています。従って、北米の大学は、学生が主体的に学ぶ場と考えられています。また、学部課程では、入学時に専攻を決める必要がなく、入学後に専攻を変えられる点も日本の大学と比べると柔軟性があると言えます。
多様な人材を入学させることから、出願者を様々な側面から審査して合否を決定するため、出願から合否通知まで1か月程度を要します。
出願スケジュール
アメリカ・カナダの新学期は秋(9月)が一般的です。
出願は入学年の前年の9月~10月から始まり、11月に締め切られるEarly Decision(合格の場合は入学確約あり)やEarly Action (入学確約なし)、入学年の1月が締め切りのRegular Decisionがあります。
合否結果は出願締め切りから1~3か月後に判明し、その後、夏休み期間中にビザ申請などの準備をして9月の新学期を迎えます。
どんな大学がある?
アメリカ
アメリカには約4,700校の大学があります。
その多くが私立大学(約3,000校)で、公立大学は約1,700校程度になります。
アメリカの4年制大学には大学院を合わせ持つ総合大学(リサーチ大学)と学部課程のみの小規模大学(リベラルアーツ・カレッジ)があります。
リサーチ大学
比較的小規模な大学であるカレッジ(College)と研究者養成を目的として設立され、博士課程まで備えたユニバーシティ(University)があります。
1~2年次に教養科目を中心にとり、2年次後半から3年次前半までに専攻を決め、3~4年次にその専門科目を取って卒業に必要な単位数を満たし、学位を取得します。
【代表的な大学】
- イエール大学
- ハーバード大学
- MIT
- プリンストン大学
- コロンビア大学
- カリフォルニア大学(UC)バークレー、ロサンゼルス校 など
- スタンフォード大学
- ワシントン大学 など
リベラルアーツ・カレッジ
学生が幅広い教養を身につけることに主眼をおき、一般教養課程を主体とした大学です。アメリカの大学学部課程は、人格形成の場という理念があり、学生が文理の別なく、人文・社会・自然科学を多岐にわたりバランスよく学ぶことで、豊かな教養と人間性を育成することをめざしています。多くが私立の比較的小規模(学生数1,000~3,000人)な大学で、静かで豊かな環境を備えた田舎や郊外にキャンパスを構える大学が多く見られます。
リベラルアーツ・カレッジで学ぶ利点は、総合大学に比べ、教授対学生の比率が低く、学生に対するケアが行き届いていることと、教授が研究より教えることに力を注いでいる点があげられます。
【代表的な大学】
- アマーストカレッジ
- ウェズリアン大学
- ウィリアムズカレッジ
- カールトンカレッジ
- グリネルカレッジ
- ポモナカレッジ など
カナダ
アメリカに比べてカナダの大学数は約260校と少なく、その多くが公立大学です。世界的にみても教育の質が高いと言われています。
入学条件は州や大学によって異なりますが、高い学力(GPA)と高い英語力で合否を決定するのが一般的です。ブリティッシュコロンビア大学ではエッセイ(小論文)や推薦状の提出が求められています。
カナダの大学は①博士課程のある大学、②修士課程まである大学、③学部教育を重視する大学の3タイプに分けられます。①と②の多くは大都市の総合大学で設備も充実しています。③は東部に多く、学生数が3,000人と小規模で人文科学系が充実しているのが特徴です。
【代表的な総合大学】
- マギル大学
- トロント大学
- ブリティッシュコロンビア大学
- アルバータ大学
- ビクトリア大学 など
【代表的な小規模大学】
- マウントアリソン大学
- アカ―ディア大学 など
学費
欧米の大学留学に必要な費用は、大学により異なりますが、総じて日本の大学よりも高いです。授業料・寮費・食費・教材費・保険代・往復旅費・雑費などが必要です。
留学費用を全額自己負担することは大変厳しいです。昨今では、民間団体の奨学金も充実してきましたので、奨学金情報をチェックして計画を立てることが大切です。民間の公益財団法人が提供する海外へ留学する高校生や大学生を対象とした返済不要の奨学金もあります。
下記サイトでは留学準備や国・地域情報などの海外留学情報、奨学金などの情報が掲載されています。
リンク集
…アメリカ留学の手引き・フルブライト奨学金などの情報が豊富です。
…アメリカの大学進学に役立つ情報が掲載されています。地域・専攻分野・授業料などの検索条件で大学検索をすることも可能です。
…カナダの大学検索ができる留学情報サイトです。
…国別・専攻別で各国の大学ランキングの検索が可能です。
入試制度・出願スケジュール
イギリスやオセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)では、日本の高校2、3年次にあたる2年間に大学の一般教養となる科目を履修するため、学部課程は基本的に3年間(英国のスコットランドは4年間、専攻分野によっては4年以上かかる場合もある)で、入学当初から専門分野を学びます。
日本の高校を卒業した場合は、1年間の大学準備コース(ファンデーションコース)かAレベルコース(大学受験資格である統一試験・イギリスのみ)で学んだ後、大学に進学します。日本の大学1年次を終了した場合は大学1年次へ進学が可能です。
ファンデーションコースもAレベルコースも大学で専攻する分野別(人文系、社会科学系、自然科学系、医歯薬系、コンピューターサイエンスなど)になりますので、アメリカやカナダと異なり、高校卒業時には専攻分野をある程度絞っていることが必要となります。
ファンデーションコースでは、アカデミック英語の基礎や希望する専攻に関する知識のほか、大学教育を受けるために必要な速読のスキルやエッセイ(小論文)の書き方、リサーチや発表の方法、コンピュータの利用法などの学習スキルを身につけます。
イギリスの新学期はアメリカ・カナダ同様に秋(9月)が一般的です。ただし、ファンデーションコースやAレベルコースは4月開講のコースもあります。
イギリスのファンデーションコースならびにAレベルコースの入学審査では、英語力(IELTS)と高校の成績で合否が判定されます。出願はコース開始の1年~半年前までに上記の出願書類を提出します。
オーストラリアやニュージーランドの新学期は2~3月で、7月から2学期目がスタートします。
イギリス同様に英語力(TOEFL®かIELTS)と高校の成績で1年間の大学準備コース(ファンデーションコース)に入学し、コース終了後に大学1年次へ進学します。オーストラリアでは大学・カレッジのディプロマコース(オーストラリア)で1~2年間受講後、大学2年次に編入するルートもあります。
日本の高校を卒業した場合は、高校卒業後にファンデーションコース附属の英語コースに入学し、7月からのファンデーションコースに入学する方法が一般的です。
各コースへの出願は、コース開始の1~半年前までに上記の出願書類を提出します。
どんな大学がある?
イギリス
イギリスの大学はその多くが公立大学です。
オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ロンドン大学、ウォーリック大学、エディンバラ大学など約160校程度あります。
オーストラリア
イギリス同様に、2校以外は公立大学で、43校あります。
シドニー大学、クイーンズランド大学、メルボルン大学などグループ・オブ・エイトと呼ばれるトップの大学は、世界ランキングでも上位に位置しており、国際的な評価は高いです。
ニュージーランド
国立の総合大学はオークランド大学、ワイカト大学、カンタベリー大学など8校のみで、政府の方針で教育水準を下げないために大学数を絞っています。
学費
欧米の大学留学に必要な費用は、大学により異なりますが、総じて日本の大学よりも高いです。授業料・寮費・食費・教材費・保険代・往復旅費・雑費などが必要です。
留学費用を全額自己負担することは大変厳しいです。昨今では、民間団体の奨学金も充実してきましたので、奨学金情報をチェックして計画を立てることが大切です。民間の公益財団法人が提供する海外へ留学する高校生や大学生を対象とした返済不要の奨学金もあります。
下記サイトでは留学準備や国・地域情報などの海外留学情報、奨学金などの情報が掲載されています。
リンク集
British Council(ブリティッシュ・カウンシル)
…イギリスの公的な国際文化交流機関で、英国留学のページでは、イギリスの教育や入学条件などの情報収集が可能です。
UCAS(Universities and Colleges Admission Services)
…英国の大学へ出願する際の窓口となっている「総合出願機関」で大学の検索が可能です。
…オーストラリアの学部・コースの検索が可能です。
Education New Zealand(エデュケーション・ニュージーランド)
…ニュージーランドの学校・コースの検索が可能です。
…国別、専攻別で各国の大学ランキングの検索が可能です。
※TOEFL®は、Educational Testing Service(ETS)の登録商標です。
SAT®は、College Boardの登録商標です。
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