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    公開日
  • 2023年07月24日

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総合型選抜(女子)でめざすもの 東京理科大学 井手本 康副学長(創域理工学部 教授)

東京理科大学が総合型選抜に女子枠を新設
「リーダー的女子学生」を育む

この記事のポイント!
「総合型選抜(女子)」は工学系3学部16学科で実施
女性比率を高め、多様性によるイノベーションに期待
選抜で重視するのは意欲と向上心

「総合型選抜(女子)」を新設
 女子の理工系分野への進学を積極的に支援

東京理科大学では、2024年度入試から新たな入試制度として「総合型選抜(女子)」を新設します。女子枠を設けるねらいは、本学が取り組んできたダイバーシティ推進の動きをより加速させるとともに、女子の理工系分野への進学を積極的に支援することにあります。

理工系分野を取り巻く環境に目を向けると、女子学生や女性教員の比率が低いという現状があります。理工系分野では、多様な分野を複合的に進めていくことが求められていますが、女性比率を高めることで、より多様な視点や感性からものごとを議論し生み出すことが可能となるでしょう。

本学では、2006年以降、理工系の職種に進んだ卒業生による講演やさまざまな実験を体験できる講座を実施し、女子の理工系分野への関心を高める施策を行ってきました。この度新設した「総合型選抜(女子)」は、理工系分野、特に女性人材の拡大が求められる工学系分野への進学をより推進するものです。

「総合型選抜(女子)」は、工学系3学部16学科を対象に実施いたしますが、募集人数は各学科3人の最大48人(募集定員全体の1%程度)です。男子や一般選抜の受験生が不利になることがないよう「スモールスタート」としています。今後は、効果検証を行いながら、他の学科や女性に限定しない形への展開も検討していきます。

東京理科大学 2024年度「総合型選抜(女子)」概要

「リーダー的女子学生」を選抜
 意欲と向上心を持つ生徒を獲得したい

本選抜方式で求めるのは、本学を第一志望としており、数学や理科を得意とする、専門分野への意欲が高い「リーダー的女子学生」です。

具体的には、建学の精神や教育研究理念に共鳴し、「理科大で学びたい、この学科で学びたい」という学ぶ意欲を持っていることを重視します。また、志望動機には、自らの将来像や卒業後の目標が入っていることも重要です。大学入学はあくまで通過点にすぎませんので、「将来こうなりたい」という職業的意欲や目標を見据えて自分を高めていく「向上心」を持っていることも、選考の中で判断していきます。もちろん、基礎学力も大切ですので、数学と理科の学力に関する試問、一般的なサイエンスに対する考え方を問う小論文も課します。

この選抜方式を通じて入学した学生は、入学時から目的意識や向上心を持っていると思いますので、それらを生かしながら学修・研究することを期待しています。

「入口」拡大とともに「出口」整備にも注力
 理工系の学びは幅広い進路選択につながる

昨今、大学の理系学部へ進学する女性は少ないのですが、その理由を調べていくと、「卒業しても就職先がないだろう」といった周囲の心配の声による影響が大きいことが分かってきました。だからこそ、本学では大学の「入口」を広げるだけでなく、さまざまな就職先を探して紹介するなど「出口」の整備も行っています。

また、理系学問を通じて獲得される論理的思考力は、文系学部の就職イメージが強い仕事にも生かせることは多いです。近年注目を集めるデータサイエンスも金融系や企画系などでも必要とされており、そのようなスキルをもつ理系人材を欲しがる企業は増えています。

このように理系に進学したからといって決して将来が狭まるわけではないことを、理系への進学を検討している生徒だけでなく、高校の先生や保護者の方にも知っていただければと思います。

高校生へのメッセージ

好きなことや目標を見つけて、それをめざしてみましょう。大学入学後に違うことに興味を持ったり、将来の目標が変わったりしても構いません。大切なのは、常に目標と向上心を持って進んでいくことです。

東京理科大学は、専門性を高めながら、他分野も横断的に学べる教育体系となっています。大学入学はあくまでも通過点です。大学で取り組んだことへの自信と、社会における目標を持って、世の中へ飛び出してほしいと思います。

東京理科大学 キャンパスの様子
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