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    公開日
  • 2025年06月09日

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年内の学力試験容認へ
 2026年度入試から 年内の学力試験容認へ 2026年度入試から

 文部科学省は2026年度入試(2026年4月に入学する学生用)から、年内に実施する総合型・学校推薦型選抜で学科試験を実施することを条件つきで認めた。
詳細は以下の通り。

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小論文、面接などと組み合わせることで、年内実施の総合型・学校推薦型選抜で学科試験を実施可能に

 大学入試のルールブックともいえる「大学入学者選抜実施要項」があり、2026年度入試版が6月上旬に公表された。昨年までの実施要項では、一般選抜、総合型・学校推薦型選抜を問わず各大学が実施する個別学力検査=学科試験は2月1日から3月25日までの間に実施することが定められていた。つまり、年内に実施する総合型・学校推薦型選抜では学科試験はできないことになるが、昨年度は「要項違反」が多数散見する形となっていた。

 2026年度の総合型・学校推薦型選抜では、調査書などの出願書類に加え、小論文、面接、実技、志願者本人記載資料などの評価方法と組み合わせることを条件に、教科・科目に係る個別テスト=学科試験を2月1日よりも前に実施することが容認された。なお、これは総合型・学校推薦型選抜に限定されたルールで、一般選抜においては従来とルールに変更はなく、学科試験を実施してよい期日は2月1日~3月25日の間となっている。

新ルールの総合型・学校推薦型選抜の本格的な広まりは翌年以降か

 総合型・学校推薦型選抜で学科試験を課すのは、近畿地区などですでに広まっていた。また昨年度は首都圏の大規模大が導入して注目を集めた。2026年度も首都圏の大学で基礎学力型の総合型・学校推薦型選抜の導入を公表する大学がある。とはいえ、2026年度入試の概要はすでに決定している大学が多く、今回の変更により、一気に広がることはないとみる。2027年度以降の学力試験型の総合型・学校推薦型選抜導入の動きに注目したい。

<図表>総合型・学校推薦型選抜の選抜ルール(年内に選抜を実施する場合)
2025年度入試までは、個別学力検査つまり学科試験を課す選抜は、2月1日から3月25日の間に実施するとされていた。2026年度入試からは、学科試験を課す選抜は、総合型・学校推薦型選抜でも、小論文、面接、実技などの評価方法と組み合わせれば、2月1日よりも前に実施できるように緩和された。
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