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    公開日
  • 2025年07月16日

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東京大 College of Designの
選抜概要を発表 東京大 College of Designの選抜概要を発表

 東京大は2027年9月にスタートする「UTokyo College of Design」の選抜方法などの概要を発表した。詳細は以下の通りである。

PDFでご覧になりたい方はこちら(入試・教育トピックス)

UTokyo College of Designとは?

 「UTokyo College of Design(以下、CoD)」は2027年9月開設予定の新たな教育課程で、学士・修士の5年プログラム※となっている。「デザイン」を新たな価値やシステムの創出といった幅広い概念と捉え、多様な学術知を「デザイン」で繋ぎ、融合することで気候変動、高齢化社会など様々な課題に取り組み、世界にインパクトを与える人材の育成をめざすとしている。国内外を問わず、多様なバックグランドを有した学生を求めており、入学定員100名に対して外国・日本人学生をそれぞれ50名程度入学させたいとする。CoDではすべての授業が英語で行われ、初年次は全員寮生活となる。また、4年次にはインターンシップ、交換留学、フィールドワークなど1学期間の学外体験がプログラムに組み込まれているのも特徴である。

  • 学士4年と修士2年からなる教育プログラムだが、成績優秀者は修士課程の早期修了制度を活用することで5年で修了可能

 こうした学びを実現するため、CoDが求める人物像は以下のようにまとめられている。知力と学習能力のほか、コミュニケーション能力や英語力、論理的思考力や創造的思考力など様々な能力が挙げられている。

UTokyo College of Designが求める人物像
  • 知力と学習能力
  • 優れたコミュニケーション能力及び英語力
  • 論理的思考力に加えて創造的思考力
  • 責任感、社会正義感、包摂性
  • 自主性に加えて協調性

出願は前年秋、選抜方法は2通り

 2027年度の入学者選抜はRouteA・RouteB(仮称)の2通りがあり、受験生はどちらか一方を選択する。募集人員はRouteAとRouteBでそれぞれ50名ずつとなっている。

 RouteAでは提出書類・資料のほか、面接、大学入学共通テスト(2027年1月実施)の受験が必須となる。提出書類・資料は調査書、評価書、エッセイ等、大学が指定する英語能力検定試験の結果である。面接は英語で実施、一部日本語を使用することもある。共通テストは図表の通りで、6教科8科目が課される。パターン1、パターン2とあり、文理双方が受験できる科目設定となっている。主に日本国内の高校生が対象になるものとみる。

2027年度 RouteA 共通テスト実施教科・科目
2027年度RouteA 共通テスト実施教科・科目 パターン1
2027年度RouteA 共通テスト実施教科・科目 パターン2

 RouteBでは提出書類・資料、面接、大学が指定する統一試験の成績の提出が必須となる。提出書類・資料では高等学校の成績証明書、評価書、エッセイ等である。面接は英語で実施されるが、海外在住の受験生に対しては渡日を求めないとしている。統一試験としては例として国際バカロレア(IB)、国際Aレベル、SAT、ACT等が挙がっているが、募集要項の公表時に追加する可能性があるとしている。主に海外在住の受験生が対象になるものとみる。

 2027年度の入学者選抜のスケジュールについては、募集要項の発表は2026年8月、出願開始は2026年秋、合格発表は2027年2~3月を予定している。

 なお、東京大の既存の一般選抜、学校推薦型選抜等とは併願は認めない。

既存の選抜方法への影響

 2027年度の一般選抜では、CoDの設置に伴い、募集人員が計100名減員となる。各科類とも変更前から3%ほど減員となっており、より狭き門となる。また、これまで実施していた学部英語コース(Program in English at Komaba)について、2026年9月入学者の選抜をもって終了、以降の学生募集を停止する。

参照 UTokyo College of Design - 東京大学

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