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    公開日
  • 2026年06月23日
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2026年度医学科入試結果総括国公立大では隔年現象が顕著、
私立大は試験日の変更が動向に影響

2026年度入試では18歳人口は前年並みとなり、大学実志願者数も大きな変化はみられなかったと推測する。全体の動向として私立大では志願者増、合格者減の動きが目立っており、厳しい環境となった。しかし、医学科だけでみると、国公立大(前期)では志願者数は減少し、私立大でも増加幅は小幅にとどまった。

この記事では、2026年度の医学科一般選抜の状況について詳しく解説する。

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国公立大

志願者は前期・後期日程ともに減少、倍率もダウン

<図表1>国公立大医学科 一般選抜の入試結果
<図表1>国公立大医学科 一般選抜の入試結果

国公立大入試の中心となる前期日程の志願者数は14,517人(前年比95%)と減少した<図表1>。国立大、公立大に分けると、国立大で前年比94%、公立大では同98%となった。医学科の人気の落ち着きに加え、今春の共通テスト難化の影響で出願を避ける動きもあった。志願者が減少したことで、倍率(志願者÷合格者)は4.1倍から4.0倍にダウンした。10年間の推移をみても右肩下がりの傾向となっている<図表2>

<図表2>国公立大医学科 一般選抜の志願者・倍率(志願者÷合格者)の推移
<図表2>国公立大医学科 一般選抜の志願者・倍率(志願者÷合格者)の推移<前期日程>
<図表2>国公立大医学科 一般選抜の志願者・倍率(志願者÷合格者)の推移<後期日程>

後期日程の志願者数は5,283人(前年比79%)と大きく減少した。今春は旭川医科大、山形大、佐賀大で後期日程を廃止した影響はもちろん、それ以外の大学でも志願者が減少した大学が散見されており、後期日程まで出願する受験生は減少傾向にある。

隔年現象が顕著

次に大学別の入試結果をみていく。国公立大の志願動向は前年の志願者数増減をはじめ、入試科目・配点、二段階選抜の新規実施・倍率などの変更の影響を受けやすい。

具体的な例をみていこう。<図表3>は今春入試で志願者数の前年との増加率・減少率が大きい大学を並べたものである。前期日程全体の志願者数は前年比95%と減少していたが、特に減少が目立つのは宮崎大(前年比32%)、富山大(同36%)、群馬大(同49%)、和歌山県立医科大(同61%)、弘前大(同63%)などである。これらは大学の大半は前年度入試で志願者が増加した大学で、その反動により今春は大幅な志願者減となった。特に宮崎大和歌山県立医科大については、河合塾の自己採点集計「共通テストリサーチ」の段階から不人気を示す動向となっていた。

<図表3>国公立大 2026年度入試の志願者数の増加率・減少率が大きい大学(前期日程)
<図表3>国公立大 2026年度入試の志願者数の増加率・減少率が大きい大学(前期日程

一方で志願者が増加した大学をみていくと、福井大(前年比240%)、山口大(同221%)、福島県立医科大(同218%)、旭川医科大(同186%)などがみられる。こちらは、前年度入試の志願者減によって志願者が集まったものとみる。ここで注意したいのは、志願者数が1年おきに増加と減少を繰り返す隔年現象がみられる大学である。来春出願を検討する際には、前年の志願者数や倍率のみで判断しないようにしたい。特に今春入試で志願者が減少した大学は来春、志願者が集まる可能性が大きいため、注意が必要である。

このほか、今春入試でトピックのあった大学の動向も確認しよう。東京大では前期日程で第1段階選抜の実施倍率を3.0倍から2.8倍へ引き下げた。志願者数は前年比97%と昨年に続き志願者減となった。同様に第1段階選抜の実施倍率を引き下げた弘前大でも志願者は減少したが、こちらは前年度入試で志願者増となった反動によるものだろう。第1段階選抜に基準点を設けた岡山大も同様に志願者減となった。このほか、一般選抜の募集人員を数名減らした大学がいくつかあるが、志願動向に影響を及ぼすほどではなかった。

私立大

志願者は増加、合格者は前年並みによって倍率は昨年からアップ

次に私立大入試の状況について確認する。私立大医学科全体の志願者数は109,111人(前年比104%)、合格者数は6,773人(同100%)となった<図表4>。志願者はやや増加したものの、私立大全体の志願者数が前年から1割増となったことと比べれば、控えめな増加幅となった。

<図表4>私立大医学科 一般選抜の入試結果
<図表4>私立大医学科 一般選抜の入試結果

方式別に分けると倍率の変化は様相が異なる。共通テスト方式では倍率の変動が小さい一方、一般方式では志願者増に対して合格者は前年並みを維持したことで倍率はアップした。また期別でみると、近年続いていた二期入試の志願者増の動きは一旦止まった。

試験日の変更による動向の変化

大学別の入試結果を特徴がある大学を中心にみていく。

私立大については前年の入試結果や入試変更だけでなく、一次試験の日程の重複も影響する。獨協医科大では志願者数が前年比153%と大幅に増加した。メイン入試である前期では前年比157%と大きく増加した。

今春入試は文部科学省が学科試験を2月以降に実施するルールを遵守するよう通知を出したことにより、1月に試験を実施していた獨協医科大を含む一部の大学が2月に試験日を変更した。他大が2月初旬に一次試験を設定する中、同大では試験日を2/11または12に設定した。試験日が他大と重なりが少ないことや、試験日が遅いことなどから、併願先として選ばれたことが志願者増の要因とみる。

このほか、前年度入試で志願者が大きく減少した東邦大で志願者が前年比139%と増加、岩手医科大埼玉医科大でも2割以上の志願者増となった。

一方、志願者数が減少した大学をみると、東海大では前年比81%と大きく減少した。同大の一次試験は2/2または3に実施されたが、試験日が重複した大学数が増加したことが影響したものとみる。なお、合格者数も60%と大きく減少したが、追加合格者の減少が要因となっている。このほか、慶應義塾大(前年比84%)、聖マリアンナ医科大(同89%)、日本医科大(同90%)などで志願者が減少した。

次にトピックのあった大学の状況を確認する。

北里大では今春入試より、共通テスト方式を新規実施した。後期での募集となったが、募集人員5名に対して志願者数は95人集まった。近隣で共通テスト方式で後期入試を行っている順天堂大(募集人員5名、志願者数259人)と比較すると、多くの志願者が集まったとはいえないだろう。

藤田医科大は6年間の学費が約30%引き下げとなったことで、一般方式(前期)および共通テスト方式の志願者数は増加した。同大は今春入試より後期入試を廃止しているため、大学計では志願者減となっているものの、学費引き下げで人気が上昇したことは明らかである。

来春も一部の大学で入試変更・トピックがみられる。学費の値上げや値下げなど志願動向が影響を及ぼす変更点やトピックも可能性もあるため、最新の情報には常に気を付けたい。

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