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JBS導入大学 活用事例集

活用事例No.3 前橋工科大学

志願者数の多い前期日程に、J-Bridge Systemを利用した主体性等評価の仕組みを導入

前橋工科大学 入試委員長  中村 建介 様

前橋工科大学 前入試委員長 土倉 泰 様

  • 所属及び役職等はインタビュー当時(2021年度入試)のものです。
前橋工科大学

導入のきっかけ

前期日程で主体性等評価

大学入試において学力の3要素のトータルな評価が求められ、一般選抜でも主体性等を何らかの形で評価すべきとされています。本学の2021年度入試への主体性等評価の導入は、こうした流れに対応したものです。
また、2018年に本学の将来構想がまとめられたのですが、その中でも入試改革が盛り込まれました。このため前期日程における小論文導入が検討されましたが、小論文を実施するとなると入試日程や体制の大幅な変更が必要となり、代替の方法を検討する中でJ-Bridge Systemのことを知り、本学の主体性等評価のために最適と考えて導入に至りました。

実際の活用法

主体性等評価を通じた高大教育接続の意識化

2021年度前期日程選抜においては、①大学入学共通テスト700点、②個別学力検査300点、③志望理由・高校時代の活動の振り返り20点の1020点。これに④調査書の内容を総合して選抜を行いました。
後期日程は受験者数も少ないため面接や小論文が実施されましたが、③は前期日程においてそれらに代わるものとしての位置付けで、希望者のみが任意に提出して加点を受ける仕組みです。具体的には、J-Bridge Systemを通じて150文字以内で志望理由を書き、150文字以内で高校時代の学びや活動を振り返ってもらいます。前者は高校と大学のスムーズな接続、後者は本学での学びもチームでのアクティブラーニングの比重が増えてきているため、高校時代のチームでの学びや自主的な活動にどのように自分が関わったのか等を振り返ってもらうことが狙いです。

利用後の感想

スマートな運用実現

志望理由・高校時代の活動の振り返りの仕組みを利用した受験生は、前期日程全体の7~8割でした。ただ、私たちは志願者がチームにどのように主体的に関わったかの経験談を期待しましたが、具体的な記述は少なかったというのが現実でした。多くの回答がやや紋切型で同じような記述に終始していました。次回以降、設問の仕方などに改善の余地があると考えています。
運営面では、1つの回答について3人の教員がルーブリックを作成して評価に当たりましたが、評価を担当した教員からは「web上で完結しているのでスマートにできた」「点数が付けやすかった」という感想が聞かれました。

今後の課題

設問や回答ボリュームを検討

主体性等を評価する目的自体は良いので、今後も継続的に発展させていく必要があると思います。回答が似通ってしまった問題についての改善策としては、「具体的な内容を書いてほしい」「人とは違う取り組みについて書いてほしい」といった設問の仕方や、違いが出るだけの文章のボリュームなども検討していく必要があると思います。
また、高校に対して「こうしたことを評価したいので、その観点から書かせてほしい」といったアナウンスもあらかじめ行っておく必要があると考えています。

関連リンク

主体性等評価のために最適なJ-Bridge Systemを導入し、希望者のみが任意に提出する志望理由や、高校時代の活動の加点に活用することで、高校と大学のスムーズな接続や、入学後の学びに活用しています。

河合塾が開発したJ-Bridge Systemを導入して一般選抜で主体性等を評価している大学の事例として、Guidelineで紹介させていただきました。

河合塾によるJ-Bridge System(JBS)のご案内。Webを通じて、受験生の多様な資質や主体性を示す情報をデータとして獲得し、有効かつ効率的な評価の実現を支援するシステムに関する情報をお届けします。

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