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JBS導入大学 活用事例集

活用事例No.5 北海道情報大学

3学部4学科すべての総合型選抜でJ-Bridge Systemを導入し、評価精度向上を目指す

北海道情報大学 事務局次長 入試広報室 室長 富樫 惠一様

北海道情報大学 入試広報室 入試課 係長 對馬 聡子様

  • 所属及び役職等はインタビュー当時(2022年度入試)のものです。
北海道情報大学

導入のきっかけ

インターネット出願とあわせて導入

本学は1989年に開学した全学1800人程の大学ですが、デジタル化の流れが本格化する中で、地元北海道だけでなく全国から入学者が集まり、就職も同様な状況です。 それに伴って志願者数も増加しており、今年度からすべてインターネット出願に切り替えました。それを機に、J-Bridge Systemの導入にも踏み切りました。
本学が擁する3学部4学科すべての総合型選抜において、作文の入力やプレゼンテーション資料の提出に利用しています。
導入した理由は2つあります。1つは総合型選抜においても、志願者増に伴う入試の選抜性が高まってきたことがあります。選抜性が高まれば、公正で説得力のある評価が求められるのは必然で、これまでの紙に書かれた作文をアナログ的に評価していたやり方から脱却し、評価基準をより明確にするとともに、評価そのものを検証して継続的に改善していく必要性があると考えたからです。
2つめは事務の効率化です。総合型選抜においてはこれまで、志願者に作文を紙に書いて提出してもらい、それを入試課でコピーして評価担当教員に手渡しし、その評価結果を入試課で入力し直していました。この作業に日数を要するため評価期間の確保との相克が生じていました。J-Bridge Systemの導入により、この相克を解決したいと考えました。

具体的な活用法

総合型選抜すべてでJ-Bridge Systemを利用

本学には3学部4学科が設置されていますが、いずれも教育のコアはICT(情報通信技術)なので、総合型選抜では学力の3要素の他、情報に関する適性を評価しています。 総合型選抜には「通常枠」「特定分野能力枠」「起業・スタートアップ人材育成枠」が設けられています。これらの合計の募集定員は96名で、昨年度での志願者数は130名強です。

通常枠では、「高校時代に学んだことや取り組んだこと・北海道情報大学で学びたいこと」の作文を、特定分野能力枠では「今まで取り組んだことや活動実績について・大学入学後や将来取り組みたいこと」の作文を課し、本学に強い関心・熱意・意欲を持っている志願者をJ-Bridge Systemを利用して提出された作文と面接及び適性テストを通して選抜しています。
起業・スタートアップ人材育成枠は、将来起業したい学生が増えているために設けましたが、オリエンテーション参加後にプレゼンテーション資料を作成し、J-Bridge Systemにアップロードしてもらいます。選考日にはプレゼンテーション審査を行い、アントレプレナーシップセンターの教員が評価して選抜しています。 これらのJ-Bridge Systemで提出された作文や資料を、評価担当教員はPC上で確認し、評価結果もPC上で入力してもらっています。

利用後の感想

評価精度の向上と入試業務の効率化

まず評価それ自体については、J-Bridge Systemで評価担当教員の平均点からのズレが容易に確認できるため、修正をお願いすることでバラツキを抑えることができ、より精度の高い評価につなげることができました。
また、これまでもルーブリックは作成していましたが、評価結果は志願者の合計点だけを受け取る仕組みでした。評価観点ごとの点数を受け取っても、それを入力して分析するところまではとても手が回らないというのが実情でしたが、J-Bridge Systemでは評価観点ごとにデータ化されているため検証が容易です。 加えて、これまでの紙の作文では表示されていた志願者の氏名や高校などの属性がJ-Bridge Systemでは表示されないため、先入観を排して評価できるようになり、客観的信頼性が向上しました。

事務的には、事前のコピー作業や事後の入力作業や統計作業が不要になり、大きく効率化できました。
紙のコピーをやり取りしていた際には、評価担当教員も受け取るために大学に来る必要があり、事務も大学への出勤を確認して研究室に届けるという作業が必要でした。また採点後も、評価担当教員は入試課に提出するために大学に来なくてはなりませんでしたが、J-Bridge Systemではこれらすべてをシステム上のやり取りのみでおこなえるようになり、教員も事務も負担が大きく軽減されました。

今後の課題

J-Bridge Systemを活用したDXとIR

2022年度は全面的なインターネット出願への切り替えとJ-Bridge Systemの導入が同時だったため、J-Bridge Systemの機能を十分に活用したとは言えませんでした。 今後は、1人の志願者に対して複数の教員が評価する仕組みの導入や、評価データを蓄積してより精度の高い評価基準への継続的な改善を目指していきたいと考えています。
また、本学は2022年にDX担当部門を発足させていますが、J-Bridge SystemのデータとIRデータを接続させることで、入学後の伸びの追跡調査による教育の最適化なども、将来的には検討していきたいと考えています。

関連リンク

教育のコアであるICT(情報通信技術)への適性と、大学への強い関心・熱意・意欲を持っている志願者を選抜するため、すべての総合型選抜でJ-Bridge Systemを利用し、精度と客観的信頼性の高い評価を行っています。

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