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JBS導入大学 活用事例集

活用事例No.10新潟医療福祉大学

医療系大学だからこそ必要な資質能力を
J-Bridge Systemで高精度に評価

新潟医療福祉大学 入試広報部 入試課長 山口 和朗様

  • 所属及び役職等はインタビュー当時(2024年度入試)のものです。
新潟医療福祉大学

導入のきっかけ

将来のペーパーレス化を見据えて、先取り的に導入

本学はワンキャンパスに6学部15学科が設置される、新潟県最大の医療系総合大学です。ワンキャンパスで学ぶメリットを活かし、複数の専門的視点から高齢者や障がい者などのQOL向上を援助できる「優れたQOLサポーター」を育成することが本学の教育理念です。

本学では、J-Bridge Systemを2023年度入試(2022年実施)で試験導入し、2024年度入試(2023年実施)で2つの選抜区分に本導入しました。その背景としてあるのが、文部科学省が検討している調査書の電子化です。現在は大きな進捗は見られませんが、本学としては調査書の電子化のタイミングで、出願書類のすべてをペーパーレス化しようという中長期的な目標を立てていました。それを実現するためには対応可能なシステムが必要なため、将来の完全なペーパーレス化時代の到来を見据えつつ、その先取りとしてJ-Bridge Systemを導入し、学校推薦型選抜と総合型選抜の一部で出願書類の提出と評価に活用しています。

具体的な活用法

2つの選抜区分で書類提出と評価に活用

総合選抜型C方式(いわゆるスポーツ推薦)は全15学科中10学科で実施し、学校推薦型選抜(指定校制)は全学科で実施しています。ちなみに2025年度入試では、総合型選抜C方式も全15学科で出願できるようになります。J-Bridge System活用法としては、総合型選抜C方式では、志願理由書、活動実績等報告書、スポーツ自己推薦書の3つに加えて、活動実績の証明書等の計4点を、学校推薦型選抜(指定校制)では志願理由書、活動実績等報告書および活動実績の証明書等の計3点をJ-Bridge Systemで提出してもらっています。

現状では高等学校調査書、高等学校推薦書、健康診断書等、受験生からは紙でしか提出してもらえない書類も複数あり、デジタルの資料と紙の資料の双方を使って出願書類を評価しています。本学では、特定の部屋に評価者用としてJ-Bridge Systemが使えるパソコン等の必要な環境を用意し、そこに評価者となる全教員が一定の期間内に来て評価する形で出願書類評価を進めています。

また本学では各学科の専門性に合わせた評価項目を設定するため、学科ごとに評価表を独自に作成しています。これを、少し調整するだけですべてJ-Bridge Systemに落としこむことができました。その結果、主体性や多様性、協働性等について、各学科のアドミッション・ポリシーに基づいた評価ができていると感じています。

利用後の感想

業務効率改善、ヒューマンエラー回避、評価精度向上に寄与

多くの資料や評価表がデジタル化された結果、資料のプリントアウト作業が大幅に減少し業務効率の改善が見られました。加えて、紙資料の保管場所が少なく済むようになったこと、管理の作業が減少したことも負荷の軽減となっています。

導入して実感したのは、現在の高校生にとってスマートフォンで文章を打つのが当たり前の時代になっているということです。大多数の受験生がスマートフォンで入力していましたし、初めて導入した年でも受験生からも高校の教員からも問い合わせはほとんどありませんでした。これから継続的に使用していくことで、学内外ともユーザビリティはますます向上していくと考えています。

J-Bridge Systemの導入以前は、複数の採点者が多数の紙資料を見ながら各評価者の点数を並べて突き合わせて確認していたのですが、ヒューマンエラーを回避するために二重三重にチェックするなど大変神経を使い、作業量も多く時間もかかっていました。J-Bridge Systemを導入してからは、多くの作業がシステム内で確認できるようになり、評価制度の向上、作業量の減少と同時にヒューマンエラーの危険性も大幅に低下しています。

J-Bridge Systemの導入で多くのメリットを享受しつつ、以前から行ってきた評価内容をほとんどそのまま行うことができているので大変満足しています。

今後の課題

全選抜区分への導入と入学後の追跡調査が課題

1つめは、評価用パソコンの大量調達ということも含めて多くの課題がありますが、将来的には文部科学省が示しているように、すべての選抜区分でJ-Bridge Systemを活用しつつ主体性等の評価を行っていかなければと考えています。

2つめは効果検証です。まだJ-Bridge Systemを利用した入試で入学した学生が卒業まで至っていないため、GPAや国家試験の合格率等を検証していくことはできていませんが、今後は、そういった追跡調査をしていく必要があると考えています。

関連リンク

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