活用事例No.7 京都文教大学・京都文教短期大学
時間をかけて準備してきた多面的評価に最適ツールがJ-Bridge System
アドミッションオフィス課長 高島 隆平様
- 所属及び役職等はインタビュー当時(2021年度入試)のものです。
*利用当時の活用事例を掲載しています

導入のきっかけ
場所を選ばず多面的評価を実現
元々、高大接続改革に対応していくために、本学では一般入試における多面的評価の導入準備を進めていました。そして、いよいよ2021年度入試から実施しようという時にコロナ禍が起こりました。
2020年の夏頃は、コロナ禍ですべての入試がどうなるか分からない状況になり、AO入試や指定校推薦での志願者も、試験日に来校してもらえる保証がありません。先生方も学校に来られないかもしれない。そこで、当初はキャンパスが完全閉鎖になったとしても実施できる方法を模索しました。その過程で、J-Bridge Systemを使った多面的評価であれば評価者の先生方が自宅にいても評価できると考えて、導入を決めました。
具体的な活用法
「ともいき加点制度」による多面的評価
具体的にはJ-Bridge Systemを活用して「ともいき加点制度」を設けました。志願者は任意でエントリーしてこの制度を利用できます。具体的には、志願者は自分が高校時代に取り組んだ活動について活動報告書を書いて、J-Bridge Systemで提出します。そして試験で合格ラインを下回っている志願者だけを対象にして、一般入試A日程の場合は、筆記試験の満点である200点の最大3%、すなわち最大6点を多面的評価によって加点しました(2022年度入試ではすべての選抜方式で最大3点に変更)。
評価については、J-Bridge Systemに実装されている仕組みを活用し、評価者の主観が入り込みにくいように、3人の評価者がそれぞれの項目を1か0で評価し、最頻値を採用することで、バランスと公平性を担保しました。
利用後の感想
いつでもどこでも評価可能
実際に利用した志願者は延べ23~24%程度でしたが、想定よりも多いと感じています。また評価者である先生方からも好意的なコメントが多くありました。実は当初はオンラインでの評価については反対意見もかなりあったのですが、どこでも採点できて時間も融通が利く、評価の分散具合もトレースできるなど、新しい視点が開けたという感想が多くありました。
また、実際問題として当初は紙ベースで多面的評価を実施しようとしていたのですが、それだと試験実施日の翌週の土曜日に合格発表というスケジュールにはとても間に合いませんでした。J-Bridge Systemの操作は容易なので、受験生からも先生からも問い合わせはほとんどありませんでした。ハンドリングも問題なく進み、J-Bridge Systemにすることで多面的評価が可能になったと強く実感しています。
今後の課題
IRへの活用とFD、SDとしての意義
「ともいき加点制度」でのエントリー数そのものは多いので、志願者の属性を把握・分析しました。今後は入学後のGPAやGPSアカデミック、汎用的技能などとの相関を分析するなど、IRデータとしての活用を展望しています。
さらに、本学は入学後にどのように頑張れる学生なのかを意識してグループダイナミクスを大切にしており、さらに入学後には学生にディプロマポリシーの到達度を自己評価してもらって自らの学びをプロットさせる仕組みがありますが、これらとJ-Bridge Systemによる多面的評価を接続させていきたいと考えています。
加えて、この多面的評価がどれだけ浸透していくか未知数ですが、大学としてメッセージを発する機会でもあり、同時に多面的評価を通じたFD、SDとしての意味も大きいと考えています。
- 関連リンク
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京都文教大学(公式サイト)
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受験生が任意でエントリーできる「ともいき加点制度」を導入し、志願者自身が作成した活動報告書を、J-Bridge Systemを活用して評価することで、多面的評価を実現しています。
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京都文教大学(公式サイト)
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京都文教短期大学(公式サイト)
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受験生が任意でエントリーできる「ともいき加点制度」を導入し、志願者自身が作成した活動報告書を、J-Bridge Systemを活用して評価することで、多面的評価を実現しています。
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京都文教短期大学(公式サイト)
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- J-Bridge System(JBS)
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