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JBS導入大学 活用事例集

活用事例No.9西日本工業大学

主体性等評価を一般選抜で導入するには、採点期間を考慮するとJ-Bridge Systemが不可欠

西日本工業大学 入試広報課長 松尾 三紀様

  • 所属及び役職等はインタビュー当時(2021年度入試)のものです。
西日本工業大学

導入のきっかけ

一般選抜での主体性等評価を実現

本学では主体性等の評価のために、志望理由書と高校時代の活動報告書を兼ねた文章を提出する自己エントリーの仕組みを導入しました。一般選抜では2年前から任意で希望者のみ、インターネット出願サイトに自己エントリーを直接入力させていて、8~9割の志願者が記入していました。これをプリントアウトして評価担当の先生方に渡していたのですが、何百人もの提出物を印刷して読み込む負担の大きさが問題となっていました。2021年度から一般選抜でも自己エントリーを導入することになった際に、これまでのやり方では評価するのが時間的にも難しく、佐賀大学の事例なども参考にしつつJ-Bridge Systemを導入することにしました。

九州工業大学

具体的な活用法

自己エントリーでの記述と評価

本学の一般選抜の配点は、学力試験が2科目で200点、自己エントリーが20点、調査書10点となっています。活動報告については、高校時代に主体的に取り組んだ経験を 1つ取り上げ、それが専攻分野の選択に与えた影響、あるいは専攻分野での学習や将来の仕事にどのように寄与するかについて200~500文字で記述するものです。
評価はルーブリックを作成して対応しました。建築学科と情報デザイン学科は、2人の教員ですべての自己エントリーを評価しました。他の3学科では、6~8人の教員で評価を担当しました。

利用後の感想

筆記試験では把握できない能力が明らかに

競争倍率が2~3倍と高い建築学科と情報デザイン学科では、自己エントリーの文章レベルも高いのが印象的でした。やはり、20点満点の加点が大きく影響すると考えて、しっかりと書いたのではないかと思います。また、本学受験生の特徴の1つかもしれませんが、専門高校からの志願者は取得している資格について記述するケースが多く見受けられました。

一般選抜はこれまで学力試験のみでしたが、文章を書かせてみると、文章能力やその他の能力、まさに主体性等について把握できることがよく分かりました。採点期間が短かったのですが、評価を担当した先生方からは批判等もなく、これまでのやり方だと成立しなかったと痛感しています。また、本学は今年度よりパソコンを必携化していますが、J-Bridge Systemの導入はデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きにも沿ったものであると感じています。

今後の課題

全ての入試にJ-Bridge System利用を拡大

2021年度は一般選抜のみでJ-Bridge Systemを利用しましたが、その良さが全学的にも認識できたので、2022年度入試からは全ての入試でJ-Bridge Systemを利用します。これまでは評価シートもすべて紙だったので、保存・保管の問題もありましたが、デジタル化されるので、その問題も解消されます。細かなことでは、2021年度入試では建築学科と情報デザイン学科で2人の評価担当者ですべて自己エントリーを評価しましたが、公平性が担保できた上に負担も少なかったことから、他の学科でも同じ評価方法を取り入れます。さらに今後は自己エントリー情報を教務情報としても活用していく計画で、教務システムの中に情報を移して共有できるようにしていきます。

関連リンク

デジタルトランスフォーメーション(DX)の動きにあわせ、J-Bridge Systemを導入・活用し、受験生の専門分野への強い関心や意欲など、筆記試験では把握できない主体性等を明らかにしています。

河合塾によるJ-Bridge System(JBS)のご案内。Webを通じて、受験生の多様な資質や主体性を示す情報をデータとして獲得し、有効かつ効率的な評価の実現を支援するシステムに関する情報をお届けします。

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