名古屋市立大学 Y.T.特派員

名古屋市立大学 医学部 2年 Y.T.特派員
ひとり暮らし
趣味:競技プログラミング
※2024年にお書きいただいた内容です。
講義、ゼミ、研究内容について
医学発展の根幹を支える「基礎研究」の面白さ

名古屋市立大学にはMD-PhDコースが設置されています。このコースに在籍すると、研究医を目指す人が学部の時から研究に携わることができます。私もMD-PhDコースに在籍しており、脳神経科学の研究をしております。受け入れてくださっている研究室によって内容は様々ですが、私の研究室ではMD-PhDコースの人にも自分のテーマが与えられ、それを中心に様々な研究手法を勉強させていただいています。研究の楽しさは、授業で習ったことや教科書に書いてあることの先の、今まで世界で誰もわからなかったことを自分の手で暴くことができるところだと思います。一つ一つのステップは大変だしうまくいかないこともあったり、うまくいっても大きな進歩にはならないけど、全てが終わった時に振り返ってみると大きなことを成し遂げられているというのは代えがたい面白さがあります。
課外活動、大学施設などについて
研究を間近に感じられるアルバイト

MD-PhDコースに入る前、今在籍している研究室でアルバイトをしていました。内容はマウスのケージ洗いからDNAワークなど、作業としては特別な知識は必要なく、簡単だけれども誰かがやらなければならないような作業でした。頻度は最低週2でシフトは要相談、学業理由のシフト変更は申請すれば無条件で通りました。いくつかの研究室で似たようなバイトを募集していて、おおむねどこも同じようなことをやっていると思います。またここで研究室に慣れて、基本的な研究手法もできるようになってくることで、今いる研究室ではバイトをやめて延長線上で研究を開始させていただきました。
ぼくのわたしの時間割
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
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1限 | 生理学 対面形式 |
生化学 対面形式 |
組織解剖実習 対面形式 |
生化学 対面形式 |
組織解剖実習 対面形式 |
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2限 | ||||||
3限 | 生化学 対面形式 |
肉眼解剖実習 対面形式 |
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4限 | ||||||
5限 | ||||||
6限 |
※2024年度前期の時間割
時間割はこちらで組むことはなく、固定の時間割がオリエンテーションで配られます。特に後期はあまり週単位で動いておらず、実習などが入ると実習が一気に2週間程度行われ、終わると次の実習期間がスタートするという形ですが、前期は多くの期間が今回記入した時間割でした。肉眼解剖実習はその日の範囲まで終わり次第帰宅だったので、時間割上は16:10まででしたが、回によって15:00~19:00までと終了時間はばらけていました。空きコマはないので、バイトや研究は授業終了後でした。
ぼくのわたしのおサイフ事情
収入 | 支出 | ||
---|---|---|---|
仕送り、お小遣い | 120,000 円 | 家賃 | 33,000 円 |
奨学金 | 0 円 | 水光熱費 | 7,000 円 |
アルバイト | 12,000 円 | 食費・外食費 | 25,000 円 |
その他 | 0 円 | 通信費(電話・インターネット代) | 0 円 |
交通費 | 2,000 円 | ||
勉学費 | 1,000 円 | ||
交際費(サークル活動費等)・趣味 | 30,000 円 | ||
衣料・ファッション | 1,000 円 | ||
貯蓄 | 23,000 円 | ||
雑費・その他 | 10,000 円 | ||
収入総額 | 132,000 円 | 支出合計 | 132,000 円 |
※1か月の平均収支
趣味にお金をいとわずいっぱい使ってしまうので、それ以外のところでなるべく抑えるように努力しました。家賃はこの辺り一帯ではかなり安いところを選びました。通信費は家族で合わせているので自分では出費していません。また、教科書類も非常に高いうえにまとめて買う必要があるため、親に出してもらっています。日常生活では、研究活動が終わった後夜遅くギリギリのスーパーで割引の商品を探したりポイントを溜めたり、メルカリなどのフリマアプリを使用するなどなるべく節約に心掛けています。隙間時間にできるアンケートサイトなども利用しています。
将来の夢 ~ 夢に向かって大学生活の中でがんばっていること
医学の知識を持ち合わせた基礎研究者に
高校生の頃から、GSC(グローバルサイエンスキャンパス)という取り組みに参加するなど研究に興味があり、その中でも身近なのに仕組みがわかってないことが多くあることの一つに人体を思いつき、そこから医学の基礎研究をし、人体の仕組みを一つでも解明したいと思っていました。基礎研究は疾病の解決には一歩遠いところにはありますが、臨床的な研究をするには基礎研究が完成していないとなりません。ただし、基礎研究も臨床的な要請があってこそ成り立つところもあり、そういったアンテナを張るには臨床医としての経験が必要だと考えました。なので、医者として、基礎研究医になることに一定の意味があると思っています。今はMD-PhDコースで時間の許す限り研究活動をしたり、セミナーや学会などに参加したりしています。色々なことにアンテナを張ることが一番大切だと思います。
メッセージ ~ 高校との違い、先輩として高校生・受験生に伝えたいこと
大学では今までで一番やりたいことができる!
「大学は人生の夏休み」「好きなことをするために大学受験頑張ろう」などと受験期によく聞くと思います。私も受験期には「本当か?」と疑いながら勉強していました。大学に入ってみて、「やりたいこと」が明確に合って、それに向かって自分から行動を起こせばそれは本当なんだと感じています。医学部は大学の学部の中でもトップレベルに忙しい学部ではありますが、それでも高校までよりは格段に自由な時間が増えます。また、高校と大学では自分でできることの幅も格段に広がります。しかし、特に私は研究をしたかったので、そうなるとどの大学に入るかでできることの幅が変わってしまいます。なので、今になって受験で決まったことの大きさを感じます。大学は今までで一番やりたいことができる環境だと思いますが、そこでやれることを増やしたり、本当にやりたいことができるようになるために受験期に頑張った意味があったと思っています。