自宅から離れて受験することは誰もが不安なものです。
そこで実際に大学受験の際、宿泊を経験した先輩の体験談をもとに、宿の選び方と宿での過ごし方をまとめました。ベストコンディションで受験に臨めるよう、ぜひ参考にしてください。
受験に便利な宿選びのポイント
試験会場から近く、ゆとりが持てる宿・ホテル
まずは試験会場から近いホテルを探しましょう。朝の通勤ラッシュや乗り換えのストレスが軽減できます。とくに複数の大学を受験する場合には、交通アクセスの良いターミナル駅近くに泊まるのが便利です。
一方、繁華街の近くだと人や車が多く騒音が気になって落ち着いて休めないこともあります。どのホテルにするか迷うような場合は、こうしたことも考慮して選ぶといいですね。また、ホテル近くにコンビニやATMがあると、いざという時に便利です。
この時期、ホテルによっては受験シーズンに向けた「受験生プラン」を用意していたり、受験生のためのサービス体制を整えていたりします。事前に確認してみましょう。
ただし、このような条件の良いホテルは早めに予約でいっぱいになることも。Kei-Net特派員アンケートからもわかるように、年内から準備を始めている人も多くいます。とくに共通テスト後の国公立大学出願に伴って、1月後半から2月は予約が殺到すると予想されます。受験校が決まったら早めに予約しておきましょう。


机やスタンドなど受験生に配慮したサービス

ホテルの部屋に備え付けられた照明は勉強部屋と違って少し暗く、机も参考書やノートをたくさん広げて勉強する十分なスペースがないこともあります。ホテルによっては、電気スタンドを貸し出ししたり、特別に勉強机を準備しているホテルもあります。
この他、チェックイン前、チェックアウト後にも荷物を預かってくれるなど、さまざまなサービスがありますので、気になることは事前に問い合わせておくと安心です。
おすすめは朝食付きプラン
ホテルによっては宿泊プランがたくさんあって、どれにしようかと迷うところ。受験生にオススメなのは「朝食付きプラン」です。『腹が減っては戦ができぬ』とよく言われます。試験当日はしっかり朝ごはんを食べて、血の巡りを良くしておきましょう。最後まで万全のコンディション作りを心掛けてください。
朝食のタイプは、ホテルや宿泊プランによってさまざま。「和定食」「洋定食」「バイキング」「パンとコーヒー」などいろいろあります。自分に合ったものを選びましょう。
宿泊プラン自体に朝食が付いていない場合も、チェックイン時や当日に申し込みができることがあります。また、お昼のお弁当を販売しているホテルもありますので、あわせて確認しておきましょう。

Kei-Net特派員の体験談やアドバイス
雪が降る地方での受験だったので駅直結のホテルに泊まりました。駅直結のデパートやお店が充実していたため、駅から慣れない雪道を通らずに食事を調達したりすることができたのは楽でした。また、スタンドと勉強机がしっかりついている部屋だったので快適に過ごすことができました。(はるのいもこ特派員 北海道大学 1年)
受験当日も、いつもと同じ食事をしたかったのでホテルの朝食ではなく、コンビニで買ったものや持参したレトルトのものを食べました。電子レンジのあるホテルがいいです。受ける可能性のある大学のホテルは4月にとりあえず予約しておいた方がいいです。地方の医学部とかだといい宿は直前では取れません。(たか特派員 産業医科大学 1年)
受験の直前に頑張って勉強してもそこまで成績は変わりませんので、試験勉強というよりも十二分にリラックスできることを優先して選びましょう。また、地域によっては大学周辺に宿があまりなく、夏休み前に予約が埋まってしまうこともあるので(私はこれで苦労しました)、早いうちに確認しましょう。(しばふ特派員 筑波大学 1年)
受験生の宿選びには、インターネットが大活躍!
各宿泊予約サイトが受験生用の特集ページを設けていて、大学周辺の宿・ホテルが簡単に検索できるようになっていたり、受験生に嬉しい設備やサポートプラン等が紹介されていたりします。 また、早期予約割引があったり、キャンセル料も一定期間前までは発生しないので、早めの宿選びにもピッタリです。受験校がある程度決まってきたら、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
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宿で快適に過ごすためのポイント
受験生の大敵「乾燥」を防止しよう
受験シーズンの冬は空気が乾燥して風邪をひきやすくなります。さらにホテルは空気が乾燥していることが多いです。
「朝起きたら喉がカラカラに乾いて痛かった。」そんなことにならない、オススメの乾燥防止法をご紹介します。適度な湿度を保つことは、インフルエンザ予防としても効果的です。
【1】お風呂にお湯を張る※
湯船にお湯を張り浴室のドアを開けておけば、室内に蒸気が広がり湿度を保てます。
※蒸気で室内の火災報知器が作動するため、浴室ドアの開放を禁止していることがあります。その場合は、ホテルの指示に従ってください。
【2】濡れタオルを干す
水に濡らしたタオルをしぼって部屋に干すだけでも乾燥防止に効果があります。時折触ってみて、乾いていたらまた水に濡らしておきましょう。
【3】マスクをする
喉を保護する効果があります。マスクの種類によっては乾燥防止の他に、細菌・ウィルスからの予防にもなります。
ホテルによっては加湿器の用意があり、貸し出しをしてくれる場合もあります。予約時に確認してみましょう。
朝寝坊・遅刻には注意しよう

ほとんどのホテルでは目覚ましになるモーニングコールサービス(またはタイマー)があります。朝慌てずに余裕を持って出発できる時間にセットしておきましょう。「寝坊したら・・・」という心配も和らぎます。
万一、サービス(タイマー)がない場合も考慮して、目覚まし時計を持っていくと安心です。携帯電話にも目覚まし機能が付いていますので、これを活用するのも良いでしょう。
また、前日のうちに、受験票や筆記用具など試験会場に持っていくものを準備しておき、当日の朝になって慌てることのないようにしましょう。
試験当日は電車が遅れる可能性もあります。「慌てて試験に集中できなかった・・・」ということのないように、時間に余裕を持ってホテルを出発しましょう。会場への到着が早過ぎても、寒い屋外で待たされることがあります。適度な時間を確認して出発しましょう。
ホテル・宿での過ごし方
試験の前日はゆっくり身体を休めることが大切です。
「最終チェックのつもりで勉強していたら真夜中になっていて、翌日の試験はボーっとして全力が出せなかった・・・」なんて悲劇が起こらないように、前日は早めに寝て、スッキリした頭で試験に臨んでください。
Kei-Net特派員のアンケートからも、ホテルでは暗記物などの軽いチェックにとどめ、ゆっくり過ごした様子がうかがえます。
ここまできたら今日まで頑張ってきた自分を信じて、試験前はリラックスすることを心掛けましょう。

試験会場までのルートを下見しておこう
大都市の交通網は駅の構内が広く、乗換ルートが分かりにくくて、乗り継ぎで戸惑うこともあります。
時間に余裕があれば実際に自分で下見をしておくことをオススメします。実際に自分で下見ができると当日の不安が軽減されます。時間帯も試験当日に合わせてみると、当日のイメージがつかみやすいでしょう。試験勉強の合間の気分転換として、下見に行くのも良いかもしれません。
下見に行くのが難しい場合は、時刻表や路線図、乗換案内サイトを活用して、事前に試験会場までのルートを確認しておきましょう。時刻表の確認は、試験日に注意して平日・休日を間違えることがないように気をつけましょう。乗換案内サイトは日にちと時間を指定した検索ができてとても便利です。
試験会場への行き方や乗換方法で不安な場合は、フロントで聞いてみると相談に乗ってくれるでしょう。


持ち物のチェックをしよう
宿泊に必要なもの
- 着替え
- 洗面用具
- 新幹線・飛行機などのチケット
- 宿泊券(クーポン)
- 財布(小銭も用意!)
- 雨具
- 目覚まし時計
- コンタクトレンズ、眼鏡
試験当日に必要なもの
- 受験票
- 身分証明書(生徒手帳)
- 筆記用具(鉛筆・消しゴム)
- 鉛筆削り
- 時計(アラームは切ること)
- 現金(できるだけ小銭で)
- ハンカチ、ティッシュ、マスク
- 参考書、ノート
- お弁当、飲み物
あると便利なもの
- カイロ、ひざかけなどの防寒具
- 携帯電話(試験中は電源を切ること)、充電器
- 常備薬、のどあめ
- 除菌シート、アルコールスプレー
- メモ帳
- 募集要項
- 路線図や時刻表
- 受験会場までの地図
- Suica等のプリペイドカード
- お守り
チェックリストをプリントアウトして、忘れ物はないか、最終チェックをしておこう!
Kei-Net特派員の体験談やアドバイス
~持っていって良かったもの~
「暗記用の単語帳やまとめノート」
直前の勉強に利用したから。また、ある程度覚えているものを持っていくことで直前に確認しても不安にならず、むしろ、これだけ覚えたと自信を持てたから。(ひつじ特派員 大阪大学 1年)
「リラックスグッズ」
リラックスできるのでいつも飲んでいる紅茶のパックを持って行きました。また何がなんでも寝れるようホットアイマスクを持って行きました。(タ特派員 信州大学 1年)
「睡眠薬」
いろいろなことが頭をよぎって眠りにつきにくくなり、眠れていないという事に対しても焦ってしまうと思ったので、睡眠薬を持っていきました。(いんぴーだんす特派員 京都大学 1年)
受験の先輩 Kei-Net特派員のアドバイス
宿・ホテルの選び方や予約方法、過ごし方についてのアドバイス
Ronin特派員 (京都大学 1年)
大学までの経路の下見をしておくと、その分の受験当日の不安が減るのでよい。夕飯のリサーチもしておくと早くホテルでゆったりできる。
嵯峨特派員 (岩手大学 1年)
朝食を予約していても、受験生がたくさん泊まっていてすごく混雑したため結局コンビニで済ませた。朝食会場には早めに行くようにした方がいいです。
!!!特派員 (千葉大学 1年)
ホテルに持って行くテキストや勉強道具は最小限にしたほうが良い。たくさん持っていっても、覚えていないことが直前に見つかったりして不安を増幅するだけだと思う。
トト郎特派員 (大阪公立大学 1年)
無理に勉強しようとするのではなく、しっかり休む方が大事。1人で宿泊する場合は、特に目覚ましの設定はしっかりしておくべき。
りんごぱい特派員 (京都薬科大学 1年)
部屋では、湿らせたフェイスタオルやバスタオルを常時(就寝中は特に!)掛けて置いた方が良いです。すごく乾燥します。部屋に加湿器があれば必ず使ってください!加湿器が汚そうであれば、濡れタオルを掛けておく。
シロ特派員 (三重大学 1年)
いつも寝ている場所ではないところなので、変な緊張感が出てしまうかもしれませんが、今まで使ってきた参考書や資料などを厳選して持っていき、さらにお守りやメッセージカードなど、緊張を和らげるものを一つ持っていくとよいです。私は、友人と交換したメッセージカードを持っていき、緊張を和らげました。
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