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    公開日
  • 2025年06月16日

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進路選びに役立つWeb活用術 Part2 進路選びに役立つWeb活用術 Part2

はじめに

 高校の進路指導には、生徒が自己のあり方・生き方を考えて主体的に進路を選択できるように教育活動全体で取り組むことが期待されています。とはいえ、社会の情報化が進み中高生の利用するメディアも多様化する中、何が生徒の進路選択に役立つのかを見極めるのは、先生方にとってもなかなか大変。そこで本記事では、そんな先生方にきっと役立つ進路指導におけるWebサイト活用方法を、2回に分けてご提案します。

 高校の進路指導は、生徒の進路選びに注目してみると、適性検査などで自己理解を深め自分にマッチする学問・大学(≒進路)を探して見つける段階(発見プロセス)と、進路実現のために具体的な志望校・受験校を決める段階(実現プロセス)の大きく2つに分けて考えることができます(図表1)。このうちPart2では、「実現プロセス」で活用できるWebサイトとその活用方法をご紹介します。

「進路選びに役立つWeb活用術 Part1」はこちら

図表1 進路選びの発見-実現のプロセス
進路選びの発見-実現プロセス:発見プロセスでは視野を拡げ多様な選択肢を発見、その共通点から自分のこだわりポイントや条件を定義。実現プロセスではその条件を満たす進路をいくつか考え、学業成績を見つつ進路の実現を見据え学習を進めていく。

大学を探す(大学検索システム)
-「学びの場」をめざす

 Kei-Netの「 大学を探す(大学検索システム) 」は、高校生・受験生のための大学検索ツールです。「大学名から探す」、学部系統・取得資格など「各種条件から探す」、「地図から探す」など目的や興味に応じて大学を検索できます。さらにログインIDを取得すると、気になる大学を「お気に入り登録」でき、比較検討がよりスムーズになります。

Kei-Net 大学を探す(大学検索システム)はこちらから

 生徒が「文化人類学に関心がある」「気候変動について学びたい」など進路が具体的な段階に進むと必要なのが、学べる大学の情報です。全国には約800の大学があり、学部・学科や入試、学費や卒業後の進路など大学の情報は多岐にわたります。大学を探すはこれらのデータを1カ所に集約。高校生・受験生はさまざまな条件で大学を検索・比較検討できるよう設計されています。いわば発見プロセスで見つけた「関心の種」を育てて進路に展開し、「学びの場」へつなぐ道標というわけです。

図表2 学部系統や取得資格など具体的な条件で検索できる
大学を探す(大学検索システム)各種条件から探すスマートフォン画面イメージ。学部系統や取得資格など具体的な条件で検索できる。

高3受験勉強はじめから出願・受験本番まで

 Kei-Netの「大学を探す(大学検索システム)」メニューは主に高校生を対象としています。特に高校2年次冬から3年次にかけて、志望校を意識した勉強を進めていく時期や受験校を検討・決定する時期におすすめです。

 最大の特徴は、さまざまな条件から大学を検索できる点です(図表3)。Part1でご紹介した「みらいぶっく」が、生徒が興味・関心から学問分野へのつながりを「発見」することを主眼としている一方で、Part2は、より具体的な条件で希望する大学へ「展開」し「実現」に向けて進むのをさまざまな条件からサポートしているというわけです。

図表3 具体的な条件で大学を検索できる
大学名から探す 関心のある大学名を入力し、表示される大学名をクリックすると詳細情報を確認できる
各種条件から探す 「学部系統」「入試難易度」「入試科目・配点」などの条件で大学を検索できる
地図から探す 地図上に表示される各大学のキャンパスから大学を探すことができる

 また、近年拡大する総合型・学校推薦型選抜の受験を考える生徒向けに、対応する検索メニューも搭載。学部系統や入試日程、出願要件・選考方法など詳細条件で絞り込むこともできるため、教科学習だけではなく、高校で取り組んだ探究学習の成果を活用したいと考えている生徒も活用できます(図表4)。

図表4 総合型・学校推薦型選抜の検索も可能
大学を探す(大学検索システム)総合型・学校推薦型選抜から探すスマートフォン画面イメージ。出願要件や選考方法から大学を探すことができる。

高校での学年別活用シーン

高校2年生:大学・学部研究、大学訪問前に

 高校2年次になると、進路選択はより具体的な段階に入ります。この時期の生徒には、関心のある学問分野から、気になる学部・学科を絞り込み、具体的な大学を志望校として検討するうえで役立ちます。Kei-Netの「大学を探す(大学検索システム)」メニューで、同じ学部名でも大学により教育の特色や卒業後の進路の概要を比較検討することができるでしょう。

 ただ、Webサイトや大学案内だけで選ぶと進学後ミスマッチなんてことも。より詳しく学べる内容や研究、教員や先輩たちのリアルな声、大学の雰囲気を知ることも大切です。Kei-Netの「大学を探す(大学検索システム)」メニューでは、オープンキャンパスの日程も確認できます。生徒には、気になる大学をお気に入り登録するとともに、志望理由を深くより確かなものにするために、オープンキャンパス情報を確認して足を運んでもらうとと良いでしょう。

Kei-Net「オープンキャンパスに行こう!」

高校3年生:志望校・受験校の検討・決定に

 高校3年次は、志望校を決定し、受験本番に向けて受験校を検討・決定していきます。特に春には、志望校に向けて学習計画を立てる際にKei-Netの「大学を探す(大学検索システム)」が役立つでしょう。志望校の入試科目や入試難易度、志願者数や合格最低点などの入試結果を参考にすることで、生徒はより効率的な学習計画を立てることができます。

図表5 志望校の入試難易度を参考に目標を設定できる
大学を探す(大学検索システム)個別大学のスマートフォン画面イメージ。偏差値(ボーダーライン)メニューでは入試難易度を確認することができ、学習目標の設定に活用することができる。

 秋以降は、志望校に加え併願校を含む、受験校の検討・決定に役立ちます。現在の学力レベルと照らした併願校を検討する際は、入試難易度はもちろん、入試科目・日程などから大学を検索・比較検討することで、生徒は無理のない自分にピッタリな受験スケジュールを立てて入試対策に取り組むことができるはずです。

まとめ:後悔しない進路選びを

 ここまでKei-Net「大学を探す(大学検索システム)」は、発見プロセスで見つけた関心の種を育てて進路に展開し、学びの場を案内する道標であることを紹介しました。学校の先生方は生徒たちが自分の興味・関心に基づき自分が輝けそうな「学びの場」に進むことができるように、ぜひご活用いただければと思います。

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Kei-Net 大学を探す
学部系統・入試難易度などさまざまな条件で大学を検索できるシステム。各大学の入試難易度をはじめ、学部・学科やオープンキャンパス情報、進学・就職実績の情報など、志望校選びに役立つ情報を掲載しています。さらに河合塾IDでログインすると気になる大学を登録・比較検討できます。
進路探究プログラム「ミライの選択」

意意思決定の方法を学ぶ進路探究プログラム。自分が大切にしたい価値観や進路のさまざまな可能性について理解を深めることで、納得のいく進路選択をめざします。

全統模試

河合塾の全統模試は、生徒一人ひとりの入試学力を高校3年間を通じ着実に養成。最新の入試傾向の徹底的な分析と豊富なデータから、これからの大学入試に必要な力を正確に測定、的確な評価とアドバイスを提供。生徒の志望校合格に向けて先生方の進路指導・学習指導を強力にサポートします。

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