- 2025年12月01日
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成長分野の人材育成や、大学での文理融合の学びを進めるうえで、早期からの文理分けが行われることが課題として挙げられている。河合塾と朝日新聞が共同で実施した「ひらく 日本の大学」2025年度調査では、文理分けについて、高校と大学に意見を聞いた。
約7割の高校が文理分けを実施
高校に文理分けの実施の有無と、実施時期を聞いたところ、「実施」が約7割、「実施していない」が約3割となった。実施時期は大半が高2段階からである<図1>。大学進学希望者の多い学校では「実施」が大半を占め、短大・専門学校進学者や就職者が多い学校などでは「実施していない」が大半を占める<図2>。
高校と大学で賛否が分かれる
文理分けの実施について「賛成」「どちらかと言えば賛成」の割合を見ると、高校は約7割となる一方、大学は3割に留まった<図3>。
具体的なコメント(PDF版)を見ると、「反対」の理由としては、社会の変化や求められる資質・能力の変化などが挙げられる。一方、「賛成」も積極的な賛成は少なく、「大学入試に対応するためにはやむを得ない」という記述が目立つ。<図1~3>と自由記述を見ても、文理分けの実施には大学入試の影響が大きいことが改めて明らかになった。
※ 「進路希望先」は、「卒業後の希望進路として最も多いもの」の回答より分類
※ <図1・図2・図3>とも、朝日新聞×河合塾 共同調査「ひらく 日本の大学」2025年度調査より
- 朝日新聞×河合塾 共同調査「ひらく 日本の大学」2025年度調査概要
- (大学版)
- 2025年7月~9月に実施。メールで調査票(Excel)を配布。全国の大学(大学院大学、通信制のみの大学を除く)を対象に実施。回答件数612件。
- (高校版)
- 2025年6月~7月に実施。WEBアンケート調査のご案内を郵送。全国の高等学校・中等教育学校を対象に実施。回答件数791件。
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