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    公開日
  • 2026年01月30日

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セミナーレポート 河合塾+KEIアドバンス 共催セミナー どうなる?2040年の大学・高校、入試の未来

2040年の日本は、高齢化の更なる進行と18歳人口の減少が同時に進み、大学進学者数はおよそ46万人規模まで縮小すると見込まれています。こうした構造変化のなかで、大学・高校は何を守り、何をつくり変えていくべきなのでしょうか。今回は、河合塾とKEIアドバンスが2025年12月22日に開催したセミナー「2040年の大学・高校、高大接続を展望する:学生・生徒中心の教育の再構築へ~データが示す大学・高校の未来像」から、朝日新聞✕河合塾 共同調査「ひらく 日本の大学」の結果を活用した報告内容について紹介します。

セミナーの詳細なレポートは、大学の経営・研究ニュース「KEIHER Online」をご覧ください。

2040年の大学・高校、大学入試は?

「ひらく 日本の大学」2025年度調査では、高校・大学に調査を実施した。その結果から、2040年の展望として、以下のような予測が導かれた<図1>

以降、①大学 ②大学入試 ③高校の3パートに分けて、データを紹介していく。

<図1>「ひらく 日本の大学」調査結果から見る2040年の予測
<図1>「ひらく 日本の大学」調査結果から見る2040年の展望

1大学
進学率は向上、大学数は減少

大学に現在と比べた2040年の大学全体の状況についての予想を聞いた<図2>

「大学進学率」は約6割の大学が上昇を予想した。

「大学の数」に関する項目を見ていくと、「私立大学の数」は、大多数の大学が減少を予想し、「国立大学の数」は、「変わらない」と「減少」が拮抗しているものの、設置者別の回答では、「国立大学」で「減少」が過半数を占めた。一方、「公立大学の数」は増加予想が22%と比較的高く、私立大から公立大へのシフト(公立化)を想定した可能性が考えられる。

また、「有名大学志向」が強まり、「地方での大学進学の機会」が少なくなると考えている大学が多かった。

「大学生全体の基礎学力」は、低下が6割を超えた。近年の学生の変化について聞いた別の設問でも、「基礎的な学力」が「悪い方向へ変化している・減っている」とした大学が、37%だった。

<図2>大学 2040年の予測(抜粋)
<図2>大学 2040年の予測(抜粋)

朝日新聞✕河合塾共同調査 「ひらく 日本の大学」2025年度調査より

2大学入試
総合型・学校推薦型選抜へのシフトが進む

現在、総合型・学校推薦型選抜の入学者が増えているが、大学への調査結果では、募集人員で見ると多いのは依然として一般選抜だった。設置者別では、国公立大が一般選抜中心、私立大は一般選抜に総合型選抜・学校推薦型選抜が迫る勢いとなった。

また、「2040年」について直接聞いたものではないが、大学入学者選抜の中長期的(今後5~10年)な方向性についても聞いた<図3>。全体としては「現状維持」「未定」が多いものの、「増やす方向」「減らす方向」の回答に注目すると、総合型・学校推薦型選抜は「増やす方向」、一般選抜は「減らす方向」が優勢だった。一般選抜から総合型・学校推薦型選抜へシフトする傾向がみられる。

<図3>大学 大学入学者選抜の中長期的(今後5~10年)な方向性
<図3>大学 大学入学者選抜の中長期的(今後5~10年)な方向性)

朝日新聞✕河合塾共同調査 「ひらく 日本の大学」2025年度調査より

3高校
大学進学、総合型・学校推薦型選抜へのシフト

高校に対しては、「生徒の変化」に関する設問から、2040年の姿を予測していった。

5年前と比べた生徒の変化を聞いた設問では、「4年制大学への進学を希望する生徒」が「増えている」とした高校が約4割、「学力不振の生徒」が「増えている」とした高校が5割を超えた。

また、5年前と比べた「進学希望者」の変化を聞いた設問<図4>でも、「短大・専門学校より大学を選ぶ傾向」が「強まっている」とした高校が約4割と、こちらでも「大学進学率の上昇」をうかがわせる結果となった。また、「総合型・学校推薦型選抜を積極的に利用したがる志向」が「強まっている」とした高校が6割を超え、大学の「総合型・学校推薦型選抜へのシフト」を裏付ける結果となった。「自宅から通える範囲の進学先を選ぶ傾向」も4割程度が「強まっている」とし、地元志向がうかがえる。

<図4>高校 「進学希望者」の5年前と比べた変化
<図4>高校 「進学希望者」の5年前と比べた変化

朝日新聞✕河合塾共同調査 「ひらく 日本の大学」2025年度調査より

朝日新聞✕河合塾 共同調査「ひらく 日本の大学」2025年度調査概要
(大学版)
2025年7月~9月に実施。メールで調査票(Excel)を配布。全国の大学(大学院大学、通信制のみの大学を除く)を対象に実施。回答件数612件。
(高校版)
2025年6月~7月に実施。WEBアンケート調査のご案内を郵送。全国の高等学校・中等教育学校を対象に実施。回答件数791件。
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