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    公開日
  • 2026年08月24日
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私立大定員割れ2年連続で改善
定員減の効果

日本私立学校振興・共済事業団が2026年度の私立大学・短期大学等の入学志願動向の調査結果を発表した。大学は志願者・入学者ともに増加し、入学定員充足率は2年連続でアップした。入学者数が定員を下回る定員割れ大学は私立大全体の46.2%(前年差-7.0%)となり、4年ぶりに40%台まで改善した。以下、調査結果から浮かび上がった2026年度入試の特徴を振り返る。

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1私立大入試の状況

志願者数は6年ぶりに400万を超え、入学者数も増加

2026年度の私立大の延べ志願者数は4,317,128人(前年比109%)と大きく増加した<図表1>。18歳人口は前年並み(前年比100%)であったものの、一人あたりの受験校数が増加したことが要因とみる。

入学定員は約2千人減少し、志願倍率(志願者数÷入学定員)は前年の7.9倍から8.6倍へとアップした。合格者数は1,430,399人(前年比98%)と減少した一方、入学者数は514,277人(同101%)とやや増加し、ここ10年で最多となった。結果として定員充足率は102.7%(前年差+1.1ポイント)となり、前年から改善した。推薦等入学者数は274,381人(同100%)で、前年同様全入学者数の53%を占めている。

<図表1>私立大入試の実施状況
<図表1>私立大入試の実施状況
  • 「推薦等入学者数」は「入学者数」の内数で、総合型選抜の数値を含む

都市部と地方では異なる動向に

<図表2>は大学所在地別でみた入試の状況である。全国的に充足率はアップしており、都市部以外も改善している様子がうかがえる。中国・四国地方は近年定員割れが最も深刻な地区だが、充足率は90%まで改善した。ただ、北海道・東北、甲信越地区も含め、依然として100%を下回る状況が続いている。一方で、大規模大が多い都市部を含む地区では充足率100%を超えている。九州地区で充足率108%、近畿地区で104%、北陸・東海、関東地区でも充足率が103%となった。

<図表2>大学所在地別 私立大入試の実施状況
<図表2>大学所在地別 私立大入試の実施状況(北海道・東北、関東、甲信越、北陸・東海)
<図表2>大学所在地別 私立大入試の実施状況(近畿、中国・四国、九州)

大規模大は合格抑制、小規模大の充足率は改善傾向

<図表3>は定員規模別にみた入試の状況である。志願者はいずれの規模でも増加しているが、増加幅が最も大きいのは収容定員8,000人以上の大規模大で、前年比110%となった。一方で、合格者数は前年比96%と大きく減少し、定員充足率も前年から2ポイントダウンした。収容定員超過が基準を超えた場合、助成金の減額や学部再編が認められないなどのペナルティが課される。ペナルティとなる基準は大学の規模ごとに設定され、大規模大になるほど定員を厳格に守ることを求められる。この基準を守るため、大学側が意図的に合格者数を絞り込んでいることが表れているとみる。実際いくつかの大規模大・中規模大では、前年入学者を確保しすぎ、今春の合格者数を絞りこむ動きが見られた。

収容定員4,000人未満の小規模大では、充足率99%まで改善した。入学定員をここ2年で約8千人減員した点が寄与している。ただし、都市部と地方に分けると、三大都市圏の小規模大は充足率102%と回復したのに対し、その他地域の小規模大は95%にとどまり、依然として定員割れが続く。定員割れが深刻な場合についても、助成金不交付などのペナルティが適用される。経営上のリスク回避のために、今後も充足率の低い大学では定員削減が続くとみられる。

<図表3>定員規模別 私立大入試の状況
<図表3>定員規模別 私立大入試の状況

入学定員の減員により定員割れは改善傾向

<図表4>は私立大の定員割れ学校数の推移である。今春の定員割れ大学の割合は46%(前年-7%)となり改善傾向にある。これは小規模大での入学定員の減員によるところが大きい。2025・2026年度入試では定員割れが深刻な大学で定員減の動きが散見され、この2年で充足率80%未満の大学は182校→118校と大きく数を減らした。ただ、定員割れがより深刻な充足率50%未満の大学は昨年と比較して大きな変化はない状況だ。

<図表4>私立大 定員割れ大学の割合の変化
<図表4>私立大 定員割れ大学の割合の変化

<図表5>では学部系統別の入学定員の変化を示している。特に人文科学系、家政系の減少幅は大きく、この2系統だけで全体の定員減の大半を占める。この背景には、国の政策として文系学部から理工系学部への転換が促されていることがある。人文・家政系分野の減員は、大学が生き残りをかけて成長分野の学部へ転換しようという動きの表れであるといえる。そのほか、薬・保健では定員の削減が続く。特に薬学部は、国から過剰な薬剤師養成の是正を求められており、これを受けて2025年度から募集人員の削減や募集停止が進んでいる。この動きも今後継続するとみられる。

<図表5>学部系統別 入学定員の変化
<図表5>学部系統別 入学定員の変化

2私立短大入試の状況

志願者減少が続く短大

2026年度の私立短大の延べ志願者数は34,546人(前年比98%)となった<図表6>。志願者数は減少が続いており、10年前と比較すると半数以下まで落ち込んだ。短大の進学を希望する受験生が減少傾向にあることから、この2年で学校数は44校も減少している。

合格者数は30,545人(前年比95%)で志願者の約9割が合格していることになる。入学者数は26,370人(前年比94%)となり、年々減少している。

<図表6>私立短大入試の実施状況
<図表6>私立短大入試の実施状況
  • 「推薦等入学者数」は「入学者数」の内数で、総合型選抜の数値を含む

定員割れの短大は減少したものの、縮小が続く

<図表7>は私立短大の定員割れ大学の割合の変化である。今春の定員割れ短大の割合は77%と改善し、学校数も220校→176校と減少した。これは入学定員が前年から約6千人減員されていることが大きな要因である。また、定員割れが深刻な充足率80%未満の短大数も募集停止などによって減少している。来春も募集停止を発表している大学が14校あり、短大の縮小はより一層進む。定員割れ短大数の割合は数値上は改善されそうだ。

<図表7>私立短大 定員割れ大学の割合の変化
<図表7>私立短大 定員割れ大学の割合の変化
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