- 2026年07月06日
2026年度入試結果分析
総合型・学校推薦型選抜も
私立大で志願者大幅増
一般選抜に続き、総合型・学校推薦型選抜の2026年度入試(2026年4月入学の学生対象の入試)を分析する。
国公立大の志願者は前年並みで前年との変化は小さかった
<図表1>は国公立大の入試結果である。総合型・学校推薦型選抜の募集人員は前年から約1千人増加した(前年比103%)。しかし、志願者数は前年とほとんど変わらなかった。また、合格者数は前年より増加したが、募集人員の増加ほどではなく、前年比102%にとどまった。倍率は前年と同じ2.6倍で(以降、倍率は志願者数/合格者数)、国公立大入試では大きな変化はなかったといえる。
国公立大の総合型・学校推薦型選抜では合格者数が募集人員を満たさない例が散見される。なかでも医学科の総合型選抜では募集人員が前年比109%、志願者数が同110%と増えた一方で、合格者数は同100%にとどまっており、倍率は4.4倍から4.8倍に上昇した。
入試の種類別にみると、総合型では志願者数が増加、学校推薦型では減少した。受験生が学校推薦型ではなく総合型を選ぶ理由としては、「評定など成績基準を求めない区分」や「共通テストを課さない区分」の割合が学校推薦型より高く、出願のハードルが低いことが考えられる。合格者数は総合型で前年比104%と志願者数と同程度の増加率となっており、倍率に変動はなかった。
地区別にみると、志願者数の増加が目立ったのは北関東・甲信越、中国地区などである。北関東・甲信越地区では宇都宮大、前橋工科大、新潟大などで総合型の志願者が増加した。また中国地区では県立広島大、山口大、山口県立大などで学校推薦型の志願者が増加した。
一方で、最も志願者が減少したのは東海地区である。東海地区では学校推薦型の志願者の減少が目立った。岐阜大、浜松医科大、愛知県立大、名古屋大、名古屋市立大では志願者が前年から1割以上減少した。
私立大では志願者大幅増、ただし地方では低倍率続く
<図表2>は私立大の入試結果である。総合型・学校推薦型選抜の志願者数は前年比110%と大きく増加した。合格者数は募集人員の増加率と同様、前年比103%だったため、倍率は2.0倍から2.1倍に上昇した。このうち医学科では、募集人員が前年比106%に対し、志願者は同115%と大きく増加した。一方、合格者は前年比104%となったため、倍率は6.4倍から7.2倍に上昇した。
入試の種類別にみると、総合型で前年比124%、学校推薦型で同103%と、私立大でも総合型で志願者増加が目立った。合格者数は、総合型では前年から1万3千人以上増加した。反対に学校推薦型では約4千人減少した。
地区別ではすべての地区で志願者が増加した。なかでも特に増加数が多いのが首都圏と近畿地区である。首都圏で大きく志願者が増加したのは神奈川大である。神奈川大では新たに併願可能な総合型選抜を実施したため、総合型・学校推薦型の合計志願者数は昨年から4千人以上増加した。
近畿地区では京都橘大、龍谷大、追手門学院大、摂南大などが前年から志願者を大きく増やした。増加数が大きかった方式を確認すると、いずれも併願可能な学校推薦型で学科試験を課す方式が大きく増加していた。併願可能な方式は専願より多くの志願者を集める傾向にあり、今春も志願者増加の大きな要因となっている。
倍率に注目すると、北海道、東北、北関東・甲信越、北陸、中国、四国と、多くの地区で1倍台前半となっている。大学別にみても志願者数と合格者数が同数の大学は、総合型で全体の12%、学校推薦型で30%を占める。この中には、志願者数・合格者数ともに昨年より減少している大学が含まれる。さらには合格者が募集人員を満たさない大学もみられる。
公表されている入試結果は公募制が中心で、指定校や内部進学の入試結果は非公表の大学もあるため、入試結果だけでは判断できないが、こうした大学は定員充足が厳しいであろうことがうかがえる。
「女子枠」-国公立大では2.7倍に、
私立大では志願者が集まらない大学も
近年、理工系学部を中心に広がる「女子枠」は総合型・学校推薦型選抜で募集している。国公立大では女子枠の募集人員は前年比132%と増加し、志願者・合格者もそれぞれ2割以上増加した。倍率は2.7倍で、国公立大全体より0.1ポイント高くなった。
2026年度は京都大、広島大などが新たに女子枠を設置した。京都大では合計39人の募集枠に対し、志願者は96人、合格者は29人で、倍率は3.3倍となった。広島大では37人の募集枠に対し、志願者46人、合格者13人と、こちらも3.5倍の厳しい入試となった。
私立大でも女子枠は拡大している。募集人員は前年比145%となっており、これに伴い志願者・合格者とも増加した。ただし、倍率は1.3倍にとどまり、私立大全体の2.1倍と比べて低くなっている。特に地方の大学では志願者が0人のケースもみられ、選抜枠を活用する受験生が少ないことがうかがえる。
「地域枠」は医学科で最も導入が進んでいるが、教員養成系、保健系、獣医などでも設置例がある。国公立大では地域枠の募集人員は前年比112%と大きく増加したものの、志願者は同104%にとどまり、増加率は低くなった。倍率は2.2倍で、国公立大全体に比べて低くなった。ただし、医学科に限定すると倍率は3.0倍になり、他系統に比べて厳しかった。
私立大の地域枠では、志願者が前年から3割増となっており、倍率は2.6倍から3.4倍に上昇した。なかでも医学科の地域枠では、志願者は前年比138%と増加率が高かった一方、合格者は同94%と減少、倍率は3.8倍から5.5倍へ上昇した。
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