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大学進学を考えるにあたって近年の受験環境

少子化の時代、受験生は減っている?

下のグラフは18歳人口とその年の大学志願者数の推移をみたものです。1990年代の前半には200万人を超えていた18歳人口は、2010年代には120万人前後で推移してきました。2018年度以降は再び減少期に入っており、ピークであった1992年の18歳人口と比較すると、2021年度はすでに6割未満に、2024年度には半数にまで落ち込みます。
一方の大学志願者数をみると、2021年度は約64万人程度だったと推測します。大学志願者数がピークとなっていた1992年からの減少率は3割ほどにとどまっており、「18歳人口の減少ほど大学志願者は減っていない」といえるでしょう。これは、かつてと比べると高校卒業後に大学進学を志望する人の割合が高まったためです。ただし、近年の大学志願率(現役大学志願者数÷高校卒業者数)は50%台後半で頭打ちとなっているため、、今後は18歳人口の減少に伴い大学志願者数も減少していくでしょう。

18歳人口と大学志願者数の推移
18歳人口と大学志願者数の推移
※学校基本調査より(2021年度大学志願者数は河合塾推定値)

大学・学部の人気は時代によって変化する

2010年代初頭に顕著だったのは、2008年秋に起こったリーマンショックをきっかけとした景気の低迷を背景にした国公立大学志向、地元志向などの強まりでした。国公立大学は私立大学に比べて学費が安いことなどから、不況時には人気となるのです。
2015年度の現行課程入試への移行に伴い、センター試験では理科の科目負担が増えました。このため、国公立大学を敬遠する動きが見られ、志願者はやや減少しました。これまでにも国立大学の科目負担が増え、志願者数が大きく減少したことがありましたが、景気など社会環境はもちろん、入試の変化が志願動向に影響を与えることがあるのです。
社会環境の変化による学部系統人気の変化に話を戻しましょう。2010年代半ばにはリーマンショックの影響も去り、景気が回復、大学生の就職環境も好調でした。そのため、社会科学系を中心とした文系学部の人気が高まりました。一方で、医療系など資格に関係が深い学部系統は人気がありませんでした。また、一律に文系人気・理系不人気というわけでもなく、文系ではインバウンド拡大を期待した国際系の、理系では情報化社会の進展に伴い情報系学部の人気が高くなっていました。
現在、再び系統人気は変化しています。新型コロナウイルス感染症対策のロックダウンにより一部では企業の業績が悪化、大学生の採用にも影響が出ています。このため、資格系学部の人気が復活しています。また、就職に強いといわれる理系の各学部も概ね好調な人気となっており、なかでも情報系学部はリモートワークやオンライン授業などが私達の生活により身近になったこともあり、引き続き人気となっています。一方、国際系学部は、旅行業界が打撃を受けていること、留学が難しくなっていることなどから一転不人気となりました。このように学部系統の人気は時代によって変化するものなのです。

大学進学を考えるにあたって

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