大学進学を考えるにあたって大学で何を学ぶ?
学部研究に取り組もう
受験勉強と並行して早くから取り組みたいのが「学部研究」です。志望学系をある程度固めておかないと、志望校を絞り込んでいくのが難しくなります。現在の大学入試は学系によって課される科目・出題範囲が大きく異なります。志望学系を決められないと、勉強すべき科目が決められないことになります。受験に対する目的意識があいまいになり、モチベーションが上がらないでしょう。3年生の夏休みが明けると総合型選抜がスタートします。秋には学校推薦型選抜も控えています。これらの受験を考える場合、遅くとも3年生になる頃には志望学系を固めておきたいものです。
「志望する学部がなかなか決められない」という人は多いかもしれません。しかし、「こんなことは自分のやりたいことではなかった」「全く興味が湧かない」と、入学してから後悔するようでは何のために大学に進学するのかわかりません。少しずつでも絞り込んでいけるとよいでしょう。
なお、大学の学部・学科には医療系学部や教員養成系学部のように、大学卒業後の職業と学問とが直結しているものもありますが、それ以外の学部では「大学での学び」と卒業後の進路とが必ずしも密接な関係にあるわけではありません。「自分の将来像」や「希望する職業」がはっきりしないということであれば、大学へ進学した後に自分の可能性を探るのもいいかもしれません。その意味では「何を学びたいのか」をキーにして学部選択をしていくとよいのではないでしょうか。
自分の「興味・関心」「得意科目」などから、大学4年間で「探究したい学問」を絞り込んでいくとよいでしょう。
変化する大学の学部
近年、大学の「学部の新設・再編」が活発です。2024年度の大学の学部の種類は、約600種類あります。1990年度には約100種類でしたから、30年余りで6倍になりました。新しく設置された学部や学科には、「こども」「コミュニケーション」「マネジメント」「グローバル」といった、かな・カタカナまじりの学部・学科が多いほか、オンリーワンの名称も見られ、名称だけでは具体的な学問内容が分かりにくいものもあります。
少子高齢化により、近い将来、労働人口の不足は深刻さを増すと予想されます。それらの問題を解決するために、AIの導入、DX化の推進などを進める人材の育成と、研究開発の強化が望まれます。最近では、情報系の学部・学科の新設が目立ちます。
興味のある大学については、大学案内や大学のホームページ等をみてカリキュラムや研究内容を比較してみるとよいでしょう。
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