2025年度入試を振り返る2025年度入試の特徴
大学入試の競争緩和は一旦足踏み
18歳人口は2018年度から減少期に入っていますが、2025年度は前年から2.7万人増加しました<図表1>。近年は大学進学率が上昇していることもあり、今春の大学志願者数は増加したものと推測します。
大学の方をみると、2025年度は私立大の入学者が入学定員を下回りました。選ばなければ大学に入学できる、大学全入時代が到来しています。今春も大学の募集停止があったほか、入学定員を減員する大学もみられました。存続をめざし、学部再編の動きも活発で理工系・情報系の新増設が中心でした。また、女子大では学部再編のほか、共学化など、改革の動きが目立ちました。
今春は新課程初年度入試でもありました。共通テスト「情報」導入で、国公立大の多くで必要科目数が8科目に増加しましたが、志願者数の減少といった影響はありませんでした。なお、少数科目受験者の「情報」受験率は他教科に比べ低めにとどまりました。私立大では必須とするところはわずかで、選択科目もしくは利用しない大学が多かったことも要因でしょう。「情報」以外の教科でも出題形式・傾向に変化があった科目もありましたが、平均点は3年連続でアップしました。
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