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2020年度入試を振り返る2020年度入試の概観

2020年度の大学入試では、国公立大・私立大ともに志願者が減少しました。18歳人口減に加え、センター試験の平均点ダウン、2021年度からの新入試を警戒した安全志向などが要因です。また、近年続いていた都市部の大規模私立大での定員超過是正の動きは一段落し、今春は私立大の合格者数も大きく伸びました。

2020年度入試の志願動向に影響を与えたこれらのポイントについて確認していきましょう。

大学志願者数は減少

今春の大学志願者数はおよそ65万4千人だったと推定します<図表1>。大学志願者数の減少は2年連続になります。

18歳人口は2018年度から減少期に入っており、今春は前年から約7千人減少しました。また大学への進学を希望する高校生の割合である「大学志願率」は長年上昇を続けていましたが、近年は頭打ちとなっています。このため、現役大学志願者数は減少したものと考えます。既卒生についても、2019年度入試で安全志向がみられたこと、私立大入試で合格者数が増加したことなどから減少しました。

<図表1>18歳人口と大学志願者数の推移
<図表1>18歳人口と大学志願者数の推移

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センター試験平均点 7科目型で約20点のダウン

今年で最後となったセンター試験は、平均点が昨年からダウンしました。<図表2>は、河合塾が推定するセンター試験の5教科7科目総合型の平均点推移です。2020年度は、英語(筆記+リスニング)で-10点、数学ⅠA・ⅡBで-12点と大幅にダウンしたため、7科目型の平均点は文系・理系とも前年から約20点ダウンしました。

<図表3>は、河合塾が実施した自己採点集計「センター・リサーチ」における7科目型受験者の成績分布です。今年の分布は文系型・理系型ともに左側(低得点側)に動いており、昨年に比べて高得点層が減少しています。主要科目の難化により、高得点が取りにくかった様子がうかがえます。

センター試験の平均点は、例年その年の志願動向に大きな影響を及ぼします。今春は平均点ダウンにより、国公立大の志願者減少を加速させました。

<図表2>センター試験総合型平均点の推移
<図表2>センター試験総合型平均点の推移

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<図表3>「センター・リサーチ」7科目型受験者の成績分布
<図表3>「センター・リサーチ」7科目型受験者の成績分布

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推薦・AO入試で志願者増

新入試を翌年に控え、現役合格を意識した心理から例年以上に強まっていたのが安全志向です。このため、早期に進学大学が決められる推薦・AO入試では志願者が増加しました。<図表4>は推薦・AO入試の結果です。志願者は、国公立大で前年比102%、私立大では同107%と、とくに私立大で大きく増加しました。なかでも一般入試の難化が警戒された首都圏の私立大では志願者は前年から1割以上増加しました。なお、国公立大、私立大ともに合格者数も増加しており、倍率に大きな変化はありませんでした。

<図表4>推薦・AO入試結果
志願者数(A) 合格者数(B) 倍率(A/B)
2019 2020 前年比 2019 2020 前年比 '19 '20
国公立大 52,325 53,400 102% 19,167 19,325 101% 2.7 2.8
私立大 457,236 488,194 107% 194,414 210,541 108% 2.4 2.3
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※5/20現在、河合塾調べ(国公立121大学、私立497大学の判明分)

大規模私立大の定員超過是正の動きは一段落

国は定員規模の大きい私立大を中心に適切な定員管理を求めており、定員を大きく超過した大学には「補助金を不交付とする」「学部等の新設を認めない」などといったルールを設けています。近年、定員超過率の基準が厳格化されたことで、都市部の大規模大を中心に合格者数を減らす動きがみられ、文系学部を中心とした難化の要因になっていました。この定員管理の適正化は、すでに多くの大学が2019年度までに終えており、2020年度は合格者の絞り込みは起きにくい環境が整っていました。

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