生物

共通テストまでの残りの期間でどのような学習を行えばよいのか、河合塾講師からの学習アドバイスをご紹介します。

学習アドバイス -あと45日で押さえるポイント

生物学習アドバイス

  • 共通テストの出題の傾向や問題の分量などを知るためにも、過去問は必ず解いておきましょう。できれば本試だけでなく追試も解いておきましょう。なお、2025年度の入試から現行課程の入試となっているので、2024年度以前の過去問を解く際には、現行課程の教科書には載っていない知識を必要とする問題があることに注意しましょう。
  • 共通テストでは『生物』のすべての範囲から幅広く出題されるため、不得意とする単元があると本番で大きな失点につながる危険性があります。苦手な単元は早めに克服しておきましょう。
  • 共通テストで出題される知識問題で要求される知識は、教科書レベルの知識に限られますが、単に用語を問うような問題は少なく、文章の正誤を判定するような問題が多く出題されますので、用語だけを丸暗記するような学習では対応できません。全体像をつかみ、関連性を理解した上で用語なども覚えていきましょう。
  • 共通テストでは、基礎知識をもとに読解力と考察力で解くような実験考察問題が多く出題されます。このような問題に対応するためには、多くの実験考察問題を解くことが最も効果的です。過去問や共通テスト模試などを利用して、実験考察問題を数多く解いていきましょう。

第3回全統共通テスト模試から見直しておきたい問題

第3回全統共通テスト模試の問題から、共通テストまでに見直しておきたい問題を河合塾講師が解説します。

2025年度共通テスト「生物」問題構成と設問別分析

問題構成

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 生物の環境応答
生物の進化
遺伝情報の発現と発生
18 5 味覚の多様性
2 生命現象と物質
遺伝情報の発現と発生
20 5 アミノ酸の役割と代謝
3 生態と環境 20 5 種の多様性と植物の物質生産
4 遺伝情報の発現と発生 18 4 両生類の胚発生
5 生物の環境応答 24 3 A イネの品種改良
3 B 重力屈性
合計 100 25
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設問別分析

第1問
神経に関する知識問題、進化に関する考察問題、DNAの塩基配列に関する考察問題、味覚に関する考察問題であった。すべての小問で出題分野が異なっていた。問4は図1だけではなく、3ページ前の表1も用いて考察する必要があった。
第2問
タンパク質と酵素を題材とした問題であり、遺伝子組換えに関する知識を必要とする問題が含まれていた。問1はタンパク質に関する知識問題であった。問2は遺伝子組換えに関する知識と与えられた文章を基に、外来遺伝子が導入された細胞を選抜する方法について考察する問題であった。問3(1)は与えられた文章を基に、仮説が正しかった場合の結果を考察する問題であり、(2)はアロステリック酵素に関する知識を基に考察する問題であった。
第3問
生物種の共存に関する知識問題、および、植物の物質生産に関する考察問題であった。問2は林床の光環境の季節変化と林床草本種の葉の光合成と呼吸について考察する問題であり、林床の光が弱いことと林冠の樹木の葉が展開していることを結びつけて考える必要があった。問4は2種の個体の乾燥重量の季節変化について考察する問題であり、光合成量が呼吸量を上回ると乾燥重量が増加するという内容を知っておく必要があった。
第4問
動物の卵形成に関する知識問題と、アフリカツメガエルの胚発生を題材とした考察問題であった。問2・3の実験で扱われているタンパク質Aはβカテニン、タンパク質Bはノーダル、タンパク質CはBMP、タンパク質Dはノギンまたはコーディンであると考えれば、実験の内容を比較的容易に理解することができたであろう。
第5問
Aはイネの品種改良に関する知識問題と考察問題であり、Bはラッカセイの重力屈性に関する考察問題であった。問3は、品種改良で作出された純系の系統について問う問題であり、染色体と遺伝子の関係についての理解が問われた。問4は、与えられた実験の結果から導かれる結論を考える問題であったが、断片的な実験の結果から重力屈性の仕組みを構築して考える必要があり、やや難易度が高かった。

共通テスト「生物」平均点の推移

年度 2025年度 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度
平均点 52.21 54.82 48.46 48.81 72.64
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  • 2023年度は得点調整後の平均点
  • 2021年度は大学入学共通テスト第1日程の平均点
共通テスト 科目別学習アドバイス

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