数学Ⅰ,数学A

共通テストに向けてどのような学習を行えばよいのか、河合塾講師からの学習アドバイスをご紹介します。また、共通テストの設問別分析や平均点の推移などをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

河合塾講師からの学習アドバイス

※下記のアドバイスは、2026年度共通テストにむけたものです。

数学Ⅰ,数学A学習アドバイス

1.パターン学習から脱却し、確かな学力を育もう
2025年度には噴水の水が描く放物線に関する問題が出題され、2024年度には太陽光を受けてできる電柱の影に関する問題が出題されました。
題材の多様化や融合問題が出題されるため初見の問題に出会う可能性が高くなり、センター試験の頃のようなパターン学習では通用しなくなっています。
問題文から必要な情報を素早く抽出し、それをもとに基礎・基本事項へと結びつけ考察、処理していかなければなりません。各種性質や定理などをただ覚えて使えるだけではなく、つねに「なぜそうなるのか」を考え続け、あやふやな知識を一つ一つ確かな知識へとアップデートしていきましょう。
2.読解力の養成
前述のように多様な問題が出題されるうえに、日常の事象を数学の問題に落とし込むために問題文が長くなる傾向があります。
つまり、数学力だけでなく読解力も必要とされます。数学以外の科目においても、長文の問題や図・表からの読み取り問題が多く出題されるため、すべての科目に影響する課題として読解力を訓練することを強く意識しましょう。読書をする以外にも、日頃からさまざまなものに興味関心をもち、調べる習慣を身に付けることなども有効です。
3.実戦に勝る修行はない
基礎・基本事項をひと通り身につけた後は、実戦的な演習へと移りましょう。共通テストの過去問や、共通テスト対策の参考書・問題集などを利用し、特殊な形式の問題に慣れていってください。
初めのうちは時間を意識せず、じっくり時間をとって考えるのもよいですが、ある程度の実力がついてからは必ず時間を測って解くようにしてください。共通テストは問題量に対して試験時間が短いため、70分という限られた時間内で目標点をめざす戦略が大切です。例えば、満点をめざすのでなければ、難しい問題は後回しにする方がよいでしょう。また、共通テストでは、それまでの解法を参考にして自力で最初から解く設問や、二次試験レベルの問題に誘導を加えて難易度を下げた問題も出題されます。9割以上の高得点を狙う場合はそのような設問にも正解する必要があるため、根本的な数学力をアップさせるためにも個別試験対策をするのもよいでしょう。二次試験でも数学が必要な方であれば一石二鳥です。

2026年度共通テスト「数学Ⅰ,数学A」問題構成と設問別分析

問題構成

大問 分野 配点 テーマ
1 [1]集合と命題 30 集合の要素、共通部分、補集合
[2]図形と計量 四角形の面積、正弦定理
2 [1]2次関数 30 最大・最小、x軸との共有点
[2]データの分析 散布図、相関係数、四分位範囲、箱ひげ図、外れ値
3 図形の性質 20 空間図形、方べきの定理、メネラウスの定理、体積
4 場合の数と確率 20 リーグ戦の確率
合計 100
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設問別分析

第1問
[1]全体集合Uとその部分集合A、Bについて、「AとBの共通部分」や「Bの補集合とAの共通部分」などについて考える問題であった。(1) は集合A、Bをすぐに書き出せるため平易な内容であるが、(2)はA、Bをすべて書き出していると大変である。特に(2)(ii)は共通部分からA、Bを考えなければならないため、要領よく取り組まないと時間がかかってしまう。<数学Iの第1問[2]と共通>
[2](1)では、向かい合う内角の和が180度である四角形の面積の表し方を考える。(2)では(1)の結果を利用して、円とその3本の接線によって作られる三角形の辺の長さの求め方を考察する。(1)は易しい内容であるが、その結果を(2)でどのように用いればよいのかがわからずに苦戦した受験生が多かっただろう。(2)は計算量もそれなりにあるため、得点に差がついたと思われる。<数学Iの第2問[2]と共通>
第2問
[1]2次関数の最大値と最小値について考察する問題であった。(1)は教科書の例題レベルの設問であったが、(2)は区間が制限された2次関数について、それがどこで最大値、最小値をとるかの条件が指定され、その条件を満たす関数を決定するというタイプの設問であり、慣れていない受験生には難しかったと思われる。(3)については計算はほとんどないものの指定されている条件が抽象的であり、わかりにくかった。手がつけられなかった受験生もいたと思われる。<数学Iの第3問[2]と共通>
[2]東京オリンピック男子1500m自由形の予選で計測されたタイムのデータに関する問題であった。散布図、箱ひげ図の読み取りや相関係数、四分位範囲、外れ値、分散について考察する問題が出題された。外れ値かどうかを判断する2つの値が与えられ、そこから第1四分位数と第3四分位数についての連立方程式を立てて四分位範囲を求める設問は共通テストにおいては目新しい。なお、昨年出題された仮説検定に関する設問は出題されなかった。<数学Iの第4問[1]と共通>
第3問
昨年に引き続き空間図形が題材で、二等辺三角形ABCを底面とし、指定された条件を満たす点Pを残りの頂点とする四面体の体積を比較する問題であった。(1)と(2)(i)は誘導が丁寧で、この分野の基本事項を正しく使えれば解きやすかっただろう。 (2)(ii)は誘導がないが、(i)の考え方を同じように使えたかどうかで差がついただろう。
第4問
A、B、Cの3人またはA、B、C、Dの4人でリーグ戦を行ったとき、Aが優勝する確率を求め比較する問題であった。Aが優勝する場合の勝ち負けのパターンが誘導として書かれており、問われている確率を一つ一つ求めていけばよい。(2)では4人のリーグ戦の勝ち負けのパターンを誘導に従って考えることになるが、そのための表が用意されているので、勝ち負けの場合を漏れなく調べ尽くせたかどうかで差がついただろう。

共通テスト「数学Ⅰ,数学A」平均点の推移

年度 2026年度 2025年度 2024年度 2023年度 2022年度
平均点 47.20 53.51 51.38 55.65 37.96
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