物理

共通テストに向けてどのような学習を行えばよいのか、河合塾講師からの学習アドバイスをご紹介します。また、共通テストの設問別分析や平均点の推移などをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

河合塾講師からの学習アドバイス

※下記のアドバイスは、2026年度共通テストにむけたものです。

物理学習アドバイス

大学入学共通テスト物理では、問題文が長く、状況を把握するのに時間がかかる問題、問題集等によくある典型問題ではない、思考力を要する問題、実験に関する問題などが出題されます。こういった問題で高得点を取るための、具体的な学習方法を三つ紹介します。

1.基本的な法則を正しく理解しよう
見慣れないタイプの問題を解くためには、物理の基本的な法則を正しく理解し、身につけていなければなりません。その際、公式や法則を丸暗記するだけではなく、導出できるものについては、導出方法まで含めて理解しましょう。さらに、どんな場合にこの法則が成立するのか、といったことについても理解し、覚えておくようにしましょう。それによって、見たことのない問題でも、どの法則・公式を用いればよいかが素早く正確に見抜けるようになります。
2.長い問題文から解答に必要な情報を抽出できるようにしよう
大学入学共通テストの問題文は、問題集等にある問題と比べて非常に長いので、状況を正確に把握することが難しくなります。これをできるようにするためには、普段から問題文を丁寧に読み、与えられた物理量を丸で囲んだり、問題文を読むだけでなく図に情報を書き込んだり、自分で図を描いてみたりすることが非常に効果的です。ぜひ、普段の問題演習でも意識してとり入れてみてください。
3.追試も含めた過去問や、実験にも積極的に取り組もう
共通テストの問題は、教科書や問題集等の問題とは形式や問われる内容が異なり、特に実験に関する問題は毎年出題されています。たとえば、実験で生じる誤差についての問題がよく出題されていますが、このような問題は通常の問題演習ではほとんど目にすることがないため、差がつく問題になっています。このような共通テスト独特の問題の対策として、過去問を、追試も含めて解くことをおすすめします。間違えた問題は、次に同じような問題が出題された場合に活かせるよう、完全に理解するようにしましょう。
また、実験に積極的に参加し、「なぜこの方法で実験するのか」「実験結果からどんなことが言えるのか」「誤差が生じた原因はどこにあるのか」について先生や友達と議論したり、実験レポートを作成することが、実験の問題に対する最善の対策になります。問題演習も重要ですが、実験にも積極的に取り組みましょう。

2026年度共通テスト「物理」問題構成と設問別分析

問題構成

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 小問集合 25 5 各分野の基本問題
2 力学 25 5 2物体の衝突
3 熱・波動 25 6 A 熱サイクル
B 波の干渉
4 電磁気 25 5 荷電粒子の運動
合計 100 22
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設問別分析

第1問
問1はドップラー効果の問題。波の速さは波源の速度によらないことに気を付ける。ドップラー効果の公式を用いればよいが、波源が近づく場合は、観測される振動数が増加することがわかっているとよい。問2は回路の問題で、ランプの明るさが最大になる接続素子を選ぶ問題。ランプに流れる電流が最大になるものを選べばよく、交流電源の方は直列共振となる。問3は、加速度運動するバス内において、二酸化炭素またはヘリウムを入れた風船の様子を選ぶ問題。浮力は、見かけの重力と逆向きにはたらくと考えればよい。問4はコンプトン効果の問題。立式は通例通りであり、また運動量保存則の式は記載してあるので、それを用いて判断していけばよい。問5は、状態の異なる2つの気体において、等しい量が何かを選ぶ問題。温度と物質量はそれぞれ異なるが、積は等しいことに注意。
第2問
なめらかな水平面上でのさまざまな衝突を考える問題。問1は物体が壁に衝突するとき失われるエネルギーを求める問題。問2は2物体の弾性衝突を問う典型問題。問3、4はばねに連結された2物体ともう一つの物体の衝突を考える問題で、2物体の重心速度についての言及があるが、問題文の定義にしたがって計算を進めればよい。運動量保存則とエネルギー保存則の総合的な理解と細かな計算処理が必要とされた。
第3問
A. 熱サイクル
気体の状態変化に関する問題。気体の状態方程式や熱力学第1法則を用いるが、サイクルで気体がした仕事を P-V グラフの面積をグラフのマスの数から概算させる特徴的な設問があった。
B. 波の干渉
円形波と平面波の干渉に関する問題。問5では、x 軸上にある定在波の様子をとらえればよい。問6は、それぞれの波の波面の時間変化を図で考察すればよい。
第4問
荷電粒子の電場、磁場中での運動を扱う問題。電場中では静電気力による放物運動を、磁場中ではローレンツ力による等速円運動を考察していけばよい。負電荷であることに注意が必要で、静電気力やローレンツ力の作用する向きを間違えないようにしたい。問5では、円運動の半径がどの物理量に依存するかをしっかり判断しなければならない。

共通テスト「物理」平均点の推移

年度 2026年度 2025年度 2024年度 2023年度 2022年度
平均点 45.55 58.96 62.97 63.39 60.72
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共通テスト 科目別学習アドバイス

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