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化学

2021年度入試(2021年4月入学生向け入試)からセンター試験に代わり、「大学入学共通テスト」が導入されます。

共通テストに向けてどのような学習を行えばよいのか、河合塾講師からの学習アドバイスをご紹介します。

河合塾講師からの学習アドバイス

理科共通学習アドバイス

大学入学共通テストを受けるうえで、基盤となる知識・技能をしっかり身につけるためにも、教科書の重要事項(用語や公式、概念等)を正確に理解し、問題演習を積み重ねて、知識を相互に関連付けて整理することが重要です。また、科学的な探究の過程を通して、資料やグラフの読み取りや分析、考察の練習を積んでおきましょう。
共通テストでは教科書に掲載されていない受験生には馴染みのない資料や題材を扱った問題や日常生活・社会と関連する事象が題材とした問題が出題されることが予想されます。日頃から生活やニュース等で接する用語や事象に興味・関心を持ち、学習内容とつなげて理解しておきましょう。
共通テストの対策として、センター試験の過去問を使って、知識の定着を確認することや図やグラフの読み取り、計算問題の演習をすることは有効です。また、全統共通テスト模試や全統プレ共通テストを活用して、共通テスト特有の出題形式や問題傾向に慣れておくことも大切です。

化学学習アドバイス

まずは教科書全範囲の重要事項をしっかりと理解していきましょう。その際、単なる暗記に陥ることなく、原理・法則の要点を把握し、知識を相互に関連付けて整理する学習姿勢が重要です。また、問題演習を積み重ねて原理・法則や公式を当てはめる力を着実につけて行きましょう。
大学入学共通テストでは、問題解決のプロセスを自ら選択しながら解答する問題や、複数の段階にわたる判断を要する問題も出題されます。問題演習の過程では、「AとBのデータに○○の法則を当てはめるとXが求められるので、CのデータとXから、△△の原理により、結論のYが導かれる」といったかたちで、問題解決のための糸口を発見し、解答に至る道筋を論理的に組み立てる作業を意識的に行うようにしましょう。
また、実験問題、グラフ問題の出題が予想されます。教科書や図説で「探究活動」などの実験内容を確認し、学校で実験の授業があれば積極的に取り組み、グラフを読み取ったり、実験結果をグラフで表す訓練を積んでいきましょう。
さらに、共通テストでは、化学と人間生活との関連が重視され、日常生活・社会と関連する事象が題材になると予想されます。日頃から生活やニュースで接する化学物質、化学的現象に目を向け、その物質の性質やはたらき、現象の原因などを、教科書での学習内容と結びつけて考察するようにしましょう。その際、必要に応じて教科書以外の書籍やインターネットの情報なども調べ、知識の幅を広げたり、理解を深めていくとよいでしょう。
共通テストでは、教科書では扱われていない法則などが取り上げられることも考えられます。興味や関心を持って主体的・積極的に化学に関連する書籍や情報を読んだり調べたりした経験は、既知ではない情報を含む問題に対処する上でとりわけ重要となり、化学的な思考力を養う糧となり、大いに役立つでしょう。

大学入試センター発表資料

令和3年度試験情報令和3年度試験情報

共通テストの時間割や問題作成方針などが掲載されています。

平成30年度試行調査平成30年度試行調査

平成29年度試行調査平成29年度試行調査

[参考] 2020年度センター試験 問題構成と設問別分析

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成、物質の状態 24 6 物質の構成、物質の状態、気体、溶液、コロイド
2 物質の変化と平衡 24 7 化学反応と熱、反応速度、化学平衡、電離平衡
3 無機物質 23 8 金属元素、非金属元素、電池
4 有機化合物 19 6 脂肪族化合物、芳香族化合物
5 合成高分子化合物、天然有機化合物 6 3 合成高分子化合物、天然有機化合物
6 合成高分子化合物 4 2 合成高分子化合物
7 天然有機化合物 4 2 天然有機化合物
合計 100 32
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設問別分析

第1問
物質の構成、状態変化、混合気体の密度、飽和蒸気圧、浸透圧、コロイドが出題された。
問1はハロゲンに関する原子の性質、単体の物理的・化学的性質に関する問題であった。問2は状態図を用いた物質の状態変化を考える問題で、状態図に関する基本的な知識があれば解答できる。問3は混合気体の平均分子量を求め、状態方程式から混合気体の密度を表す式を求める問題であった。問4は水銀柱を用いて飽和蒸気圧を求める問題であった。問5はファントホッフの法則から非電解質のモル質量を求める問題であった。ピストン内の気体の圧力と大気圧の差が浸透圧に相当することに気づく必要があった。問6はコロイドに関する正誤問題で、基本的な知識があれば解ける。
第2問
化学反応と熱、反応速度、化学平衡、電離平衡が出題された。
問1はスチールウールの燃焼を題材に、反応量から生成物の化学式を判断し、その生成熱を水の温度上昇から求める問題であった。aを間違えると、bも連動して間違える問題であり、過去のセンター試験ではほとんど見られなかった形式である。問2は生成熱から反応熱を求める基本的な問題であった。問3は反応速度式の反応次数を、与えられた2つのグラフの読み取りにより判断し、濃度変化による反応速度の変化を求める問題であった。与えられたグラフの両軸の目盛りが対数であった点が目新しい。なお、対数目盛りのグラフは大学入学共通テストのための試行調査で出題されていた。問4は可逆反応の生成物の生成量の時間変化についての問題で、反応条件の変化による反応速度の増減と平衡が移動する方向を考える内容であった。問5は指示薬の電離平衡と滴定曲線の融合問題で、電離定数の値から指示薬の変色域を判断することがポイントであった。
多くの受験生にとって見慣れない題材もあり、思考力が重視された。
第3問
無機物質の性質とその利用、酸化物、金属イオンの分離、カルシウムとその化合物、ニッケル水素電池に関する計算問題が出題された。
問1は無機物質の性質とその利用に関する問題で、ニクロムがヘアドライヤーに用いられているという内容から、二クロムの電気抵抗が大きいと判断できれば解答できる。問2は様々な酸化物の生成や性質に関する内容であった。問3は金属イオンの分離に関して、操作および分離結果を問う内容であった。問4はカルシウムの単体および化合物の反応や性質に関する知識が総合的に問われた。問5はニッケル水素電池に関する計算問題で、酸化数の変化から移動した電子の量を判断することがポイントである。また、電気量の単位が見慣れないものであり、戸惑った受験生もいたと思われる。
第4問
脂肪族炭化水素、酸素を含む脂肪族化合物、芳香族化合物からまんべんなく出題された。
問1は炭化水素に関する正誤問題であった。問2は分子式中の水素原子の数を決定する問題で、分子式C9HnO2で表される化合物と完全燃焼で生じる水の物質量の比に着目できれば、容易に解答できる。問3は同じモル濃度の芳香族化合物の水溶液について酸性の強さを比較する基本問題であった。問4は分子式から鏡像異性体(光学異性体)が存在する化合物を選択する問題で、あまり見かけないタイプの問題であった。問5は酢酸エチルの合成を題材とした問題で、酸素の同位体を用いてエステル化の反応のしくみを調べる実験が出題された点は目新しかった。
有機化合物の名称や性質など、教科書の重要事項を身につけ、計算問題や実験問題への対策を講じていれば、十分に高得点を取れたであろう。
第5問
合成高分子化合物、アミノ酸が出題された。 問1はナイロン66、合成ゴム(SBR)の原料が問われた。教科書に記載されている基本事項が押さえられていれば解ける。問2はアミノ酸の等電点とpHからアミノ酸の電荷の状態が判断できるかがポイントであった。
第6問
合成高分子化合物が出題された。
問1は合成高分子化合物に関する正誤問題で、正確な知識が要求された。問2は共重合による合成高分子化合物の重合度を平均分子量と元素分析の結果から求めるもので、思考力が要求された。
第7問
天然有機化合物が出題された。
問1はタンパク質や核酸の基本的な知識に関する正誤問題であった。問2はデキストリンの加水分解に関する計算問題で、加水分解によって生じるマルトースの物質量が正しく求められたかがポイントであった。

[参考] センター試験 平均点の推移

年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度
平均点 54.8 54.7 60.6 51.9 54.5
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※共通テストの平均点について

2018年に実施された共通テスト 試行調査では、平均得点率が5割になるように作問されました。
2021年1月実施の共通テストで想定する平均得点率は明示されていませんが、同様の得点率を想定して作問されると考えられます。

共通テスト 科目別学習アドバイス

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