地学基礎
共通テストに向けてどのような学習を行えばよいのか、河合塾講師からの学習アドバイスをご紹介します。また、共通テストの設問別分析や平均点の推移などをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
河合塾講師からの学習アドバイス
地学基礎学習アドバイス
- 1.詳細な知識も理解しよう
- 知識問題に関しては、「宇宙の構成」分野で、地学基礎の教科書には掲載がなく、中学理科で学習した内容が含まれるような問題が出題されています。教科書に掲載されている重要な地学現象に関係する用語のみにとどまらず、中学理科の地学分野と、地学基礎の学習内容が重なっている範囲の用語についても学習しておく必要があります。
- 2.図表を作成してみよう
- 思考問題に関しては、図表を用いた問題が多いので、文章内の重要事項を的確に抽出して、図に落とし込みながら解答を導き出すことが必要になります。教科書に掲載されている探究活動の図表の作成などを行い、その結果から地学的現象に関連付けた考察が発表できるような学習が望まれます。
参考:2024年度共通テスト「地学基礎」問題構成と設問別分析
問題構成
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
---|---|---|---|---|
1 | 地球 | 20 | 6 | A 地球の構造と地震 |
B 火成岩と鉱物 | ||||
C 生物進化と地球環境の変化 | ||||
2 | 大気と海洋 | 10 | 3 | A 台風 |
B 海洋 | ||||
3 | 宇宙 | 10 | 3 | A 太陽系の天体と恒星 |
B 宇宙の構造 | ||||
4 | 環境 | 10 | 3 | 火山災害 |
合計 | 50 | 15 |
前へ
次へ
設問別分析
- 第1問
- 地球分野からの出題であった。問1は、地球表層の構造に関する知識問題であった。問2は、緊急地震速報に関する計算問題であるが、時間をかけることなく解答できたであろう。問3は、火成岩と造岩鉱物に関する知識問題であった。問4は、火成岩体の形態上の分類に関する基本的な問題であり、平易であった。問5は、生物進化と大気中の酸素濃度の変化に関する知識問題であった。問6は、生物進化と地球環境の変化に関する問題であったが、原生代初期に限定してあることで判断に迷ったかもしれない。
- 第2問
- 大気と海洋分野からの出題であった。問1は、地上天気図を日付の順に並べる問題で、台風の位置の変化に注目すれば解答でき、難解ではなかった。問2は、台風が日本に接近した際の災害に関する問題で、基本的な内容であった。問3は、潜熱による熱の移動と海面からの電磁波の放射についての確実な知識が必要な問題であった。
- 第3問
- 宇宙分野からの出題であった。問1は、太陽系の形成に関する基礎事項を問う平易な知識問題であった。問2は、太陽の進化段階に関する知識問題であった。問3は、受験生は見慣れていないと思われる、天球上での銀河分布の図が出題され、さまざまな天体の見かけの分布を想像する力が必要とされるため、やや難しかった。
- 第4問
- 日本の火山災害に関する総合的な問題であった。問1は、活火山、マグマの性質と噴火様式、火砕流についての知識問題であった。問2は、柱状図に示された火山灰層から読み取れることがらについて考える問題であった。問3は、環流の向き、および海流の流速を計算して求める問題であり、図中に示された日付に注意する必要があった。
参考:共通テスト「地学基礎」平均点の推移
年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|---|---|
平均点 | 35.56 | 35.03 | 35.47 | 33.52 | 27.03 |
前へ
次へ
- 2021年度は大学入学共通テスト第1日程の平均点
- 2020年度は大学入試センター試験の平均点
- 共通テスト 科目別学習アドバイス